鍵が掛からない~引越物語【2】 | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

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何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!

 

前回の引越物語はコチラ↓から。

第1章: 住む家がなくなった

 

 

なるほどっ。鍵がかからないのね、この家は。

 

はいはーい、了解!

いつものトルコあるあるねっウインク

 

・・・って、住めるかいな、そんな家!!!

 

 

衝撃の事実が発覚したのは、引越作業を開始2日目のこと。

この日最後の荷物を運びこみ、鍵をかけて新居から出ようとしたら

あれっ?!鍵が!かからない!!!

 

ちなみに、トルコの一般的な家の鍵はこんなカンジ。(tapi旅調べ)

 

   

 

鍵穴は上下2つあって、家の中からは内鍵もかけられるようになっております。

鍵は写真の書き込みのとおり、上は2回転/下は3回転する仕組み。

要は、内鍵を除いてトータル5段階のロックがかかることになります。

 

そもそもこの数日前、大家さん(トルコ女性)から鍵を受け取った際

「なんか鍵の調子がよくないかもしれないのよね~。」と不吉なことを言われ

ちょっと、いや結構気になっていたのですが。

 

初日の荷物運び入れの際、ルームメイトちゃんに聞いてみたら

下段(3回転)は数か月前に突如不調になり、もはや鍵穴に鍵が入らない状態だと。

それ以来、上段(2回転)のみを利用していると。

 

・・・へぇ、そうなんだ。

私の感覚では、そのまま放置とか絶対にあり得ないけど

すでに住んでる人がそのルールでやってるなら、とりあえず仕方ない。

上段だって2段階ロックなわけだし、まぁ受け入れられる範囲内ということで。

 

 

2日目の荷物運び入れの際、私が新居でちょっと片付けをしてる間に

ルームメイトちゃんが外出してしまったため、鍵をかけて家を出ようとしたら。

 

利用可能なはずの上段(2回転)の鍵が・・・かからない!!!

鍵は鍵穴に入るものの、ちょこっと回るだけで1回転もしないんですけど。

何度やっても鍵はかからず、ルームメイトちゃんにメッセージを送る。

すると、まさかの回答が!

「扉を閉めれば、自動的に鍵が閉まるから大丈夫よ!」と。

 

・・・わわわわっ、そういう感じ~~~?!滝汗

それ、アカンやつや~~~ん!!!

 

トルコの一般的な家の扉って(tapi旅調べ)

パタンと閉めると外からは開けられない仕組みなのですがね。

(だから鍵を家の中に忘れて外に出てしまうと、一巻の終わりなのです。)

 

でも、外から開けられない=鍵がかかってるという解釈とは違うと思うのね。

だって、何のために鍵が何回転もするんだ!って話でしょ?

鍵を鍵穴に入れて、ちょこっとひねっただけで扉開いちゃいますやん。

 

本来はトータル5段階のロックがあるはずなのに、この家の住民は

0段階の状態で暮らしているという衝撃!!!

 

ハンバーガー国の人は、細かいことを気にしないひとが多い。って聞いたことあるけど

さすがにこれは・・・気にしなさ過ぎじゃないですか?!

 

ここここれは、私が大家さんに言うしかない。

だって気になるもん。鍵0段階の家になんて住みたくないもん。

百歩譲って家賃タダなら許せるけど(いや、それでもイヤかw)

こんだけ払って鍵0段階の家って、どゆこっちゃ。な話なわけですよ。

 

 

新居の床、めっちゃ年季入ってます。

隙間や窪みにゴミが詰まったり引っかかったりするけど、この「ホンモノ感」味があっていいよね。

 

 

ということで、翌朝さっそく大家さんにメッセージ。

まずは相手の反応を見て、その後で自分の要望を伝えようと。

 

 

私  : 昨日、家の鍵をかけようとしたら上下2つともかけられませんでした。

ルームメイトちゃんに聞いたら、いつも鍵をかけずに外出してるみたいで・・・。

 

大家: そうなのよ、前住んでた子が壊しちゃったみたいで。

でも、家の中には入れるでしょ?

 

私  : (いや、そういう問題じゃないんだけど。)

えぇ、入れますけど・・・上下2つとも新しい鍵に変えていただきたいのですが。

 

大家: なんで?大家に確認せずに、鍵を新しいものには変えられないわよ。

あなたからルームメイトたちにも確認をする必要があるわ。

※私が「大家」と言ってメッセージのやりとりをしているトルコ女性は、実際には大家ではなく

本当の大家から任され、この家を管理をしている代理人なのです。

代理人だろうがなんだろうが、私からしたら管理をしているあなたが大家みたいな存在ですからね。 

 

私  : (わっ、やば。なんかヘンなスイッチ入った、この人!落ち着かせなきゃ。)

もちろんですよ。最終的に判断する権限があるのは、私じゃなくてあなたですから。

でも・・・新しいものに変えていただけませんか?? (←より丁寧な言い回しにしてみた。)

 

大家: (本当の)大家に相談してOKが出て、ルームメイトたちと相談して

あなたたちがお金を払うのであれば、鍵を変えてもいいわよ。

そもそも私の責任じゃないし。

前に住んでた子なのか今も住んでるふたりなのか、誰が壊したのか分からないのよ。

私が気付いたのが遅かったからね~。

もっと早くに気付いてれば誰が壊したのかを、問いただせたんだけど。

気付いたときには、前に住んでた子は出て行った後だったから。

 

私  : (ブッチーン怒りなに、このトルコオンナ!!!)

※トルコオンナ=トルジョよりも年齢層が上なトルコ女性のこと。

主にトルコ女性の自己チューぶり、ワガママぶり、プリンセスぶり、理不尽ぶり等をイジるときに使用。(tapi旅語録より)

でも、なんで私が鍵代を支払わないといけないんですか?

鍵のかからない家には住めません。

 

大家: そのアパート、長年泥棒も入ってないし大丈夫よ。

アパートの下でお店を出してる○○さんは、40年間もアパートの入口の目の前で

誰が建物に出入りしているかをチェックしているわ。

上の階には定年した弁護士が住んでるし、下の階には人のいいお年寄りが住んでるわ。

そのアパートは、パーティー好きな若者が住んでるような場所じゃないのよ。

お願いだから、落ち着いてくれる?そんなに大事なものを家に置いているわけ??

私だって、自分の家でたまに鍵をかけずに外出するわよ。

 

私  : (・・・でっ?!ハイ出た、トルコあるある。キレると子供のケンカレベルな言い訳!)

ご近所さんがステキな人たちなことは、よくよく分かりました。

けど、あなたは鍵のかからない家に住めますか?

もし泥棒が入った時、あなたは責任を取ってくれるんですか??

あなたなら、鍵のかからない家のために家賃を払えますか???

 

大家: ここはトルコよ。

そんな細かいこと、誰も気にしないわよ。

泥棒は鍵のかかってる扉からも入るし、バルコニーからだって入るわ。

どんなに用心したって、入るときは入るのよ。

でも大丈夫、そのアパートには泥棒は入れないわ。

アパートの入口前には○○さんが、入口の隣にあるお店では××さんが

誰が出入りしてるかを常にチェックしているからね。

家の中からは鍵をかけられるんだから、家にいるときは安心できるじゃない。

 

私  : (・・・終わってる、この人。もはや私を攻撃することに一生懸命で

自分がどんだけトンチンカンなこと言ってるのか、分かってないんだろうな。)

なるほど。でも、そういう問題じゃないんです。

もう一度聞きますけど、あなたは鍵のかからない家に住めますか?

 

大家: 住めるわよ。

ルームメイトのふたりは、2~3年その家に住んでるけど

鍵が壊れる以前から、鍵をかけずに外出してたわよ。

何をそんなに恐れているの?そんなにも大事な荷物があるわけ??

ところで「鍵がかからない」の言い回し、さっきからトルコ語間違ってるわよ。

(そして、正しい言い回しを教えてくれたw)

 

私  : あはは、そうでしたか。訂正ありがとうございます。

トルコ語がまだまだなので、間違っちゃいました。

そして、もちろん!大事なもの、あります。

 

大家: ニコニコ

 

私  : お願いだから、ルームメイトちゃんと話してもらえませんか?

おねがぁぁぁ~~~い!!!!!

 

大家: とにかく落ち着いて、Canım/ジャヌム

※ジャヌム=英語でいうdear/honey/darling的な意味。

私がちゃんと、みんなと話すから。

でも(本当の)大家とは、バイラム(犠牲祭による連休)が明けてから話すわ。

バイラムの間は、泥棒もホリデーに出かけるから安心してウインク

 

私  : (うまくまとめた!とか思ってんのかな?この人。もういいや・・・。)

わかりました。それじゃあ、待ってますね!

 

大家: それじゃぁ、またね。

 

私  : はい、また。

 

 

後日、この方と一緒に住んでいる友人(日本人)にこの話をしましてね。

なんでも彼女たちの家では、友人が鍵をかけ忘れると、某トルコオンナさんは

すかさず注意してくるくらい、鍵の施錠について厳しいんだとか。

あれ?鍵のかからない家に「住めるわよっ!」っておっしゃってた方、どちらさーん??

 

いやはや、ホント。

もうね、子供相手に何を言ったってしょうがないわけですよ。

(もはや「子供レベル」ですらなく、大人の着ぐるみ着た「子供」に違いない!!!)

 

私の目的は、相手を言い負かすことではなく、鍵のかかる家に住むことですから。

本当にバイラム(連休)明けに話をしてくれるのか見物だけど

とりあえずこれ以上、相手を追い込んでもブチ切れされて交渉決裂するだけだし。

今いまできることは、ここまでだ。

 

あと、私にできることと言えば

鍵が直るまでの間、泥棒さんがホリデーに出かけてくれるよう

アッラーの神様にお願いするくらいですわ。

 

 

お分かりいただけますでしょうか?このやり取りをした後の、疲労感。

もうね、ぐったり。ぐったりですよ。

 

でもね、この翌日。

意外な行動に出るんです、トルコオンナさん。

「このひと終わってる」レッテルをべったりと貼り付けたとこなのに・・・

彼女の意外な行動により、憎み切れない。

そう、これがねいわゆるトルコの魔力ってやつなんです。

 

続きはまた次回。

みなさん、大丈夫ですか?ちゃんと付いて来てますか〜??

トルコに限らず、世の中にはホントいろんな人がいるもんですね。

そして、ひとりの人間でも、いろんな面を持っているもんですよね。

 

いやはや、勉強になります。

いや、もはや十分に学ばせていただいたんで、これ以上のお勉強は・・・。

 

※この記事を書いてる時点では、鍵問題は解決してますのでご安心を!

 

 

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