さよならマントゥ。 | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

*tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!



私はトルコ料理の 『マントゥ』 が大好き。


家での食事は、日本風(=雑食かつ多国籍)なので


私にとって、トルコ料理は外で食べるもの。



自慢じゃないけど


自分で作ったことがあるトルコ料理・・・マントゥだけ。




マントゥ好きだけど


どこのマントゥでもいいってわけじゃなくて


お店によって、あたりはずれも大きい。


そんな一品な気がします。


いまいち・・・なマントゥを食べたことも数知れず。



そんな中


両手離しで 「んまいっ♡」 と思う、BEST OF MANTI があったんです。







ここのマントゥは、盛り付けもオサレ♪


マントゥ食べたいな~。


そんな風に思い立った日は、ひとりフラリと通っていました。




いつも、お店の扉を開けるとき


ドキドキして、ちょっと勇気がいるんだけど


(お客さん、常連っぽいジモティしかいないから・・・)


入ってみればなんのその。



優しい声と笑顔で、トルコ人アンネ(お母さん)が


出迎えてくれます。


店員のお兄ちゃんも優しいし。




カウンターには、アンネが作った日替わりトルコ料理の数々。


私はいつも、その美味しそうなやつを横目にマントゥをオーダー。




先日


数か月ぶりにマントゥ気分になって行ってみると


そこに、いつものアンネの姿はなく。


今日はお休みなのかな~?と思いつつ


ハジメマシテな店員さんに、マントゥをオーダー。



そもそもこじんまりしたお店なんだけど


この日はランチタイムでもない、中途半端な時間だったせいか


お客さんは私ひとり。



これまたハジメマシテな店員のお兄さんと軽く会話をしていると


心待ちしてたマントゥ様のご登場。



るんるーん♪いっただっきまーす♪


うーん★ 


あれ?おいし・・・い?!


こんな味だったけか?


久しぶりだから忘れちゃったのかなぁ。。。



なんて思いつつ食べてると


先程まで姿の見えなかった “いつものアンネ” が


エプロン姿ではなく、おでかけ姿で登場。



マントゥを頬張る私を見つけると


笑顔であいさつをしてくれました。




その後、店員さんたちと


カード決済用の機械があーだこーだ


銀行の支払があーだこーだと


思いっきり内輪な話wをひととおり終え


最後に私に 「Afiyet olsun!(めしあがれ!)」 と言うと


“いつものアンネ”は去って行きました。



アンネが去って間もなく


私もお会計してお店を出ました。



雪がビュービュー吹雪く中、家路を急いでいると


後ろから肩をポンポンッと叩かれ・・・


振り返るとそこには


さっき、お店にやって来た “いつものアンネ” の姿。



私がびっくりしてると


アンネが、いつもの優しい声で



「あのね、私、もうあのお店にいないの。」


と仰天発言。



一瞬、状況が把握できず


ハテナマーク全開の顔をしていると


「あのお店ね、売っちゃったの。」




『えーーーーーっ、なんで?なんで??


どこか他のところで新しくお店始めたんですか??』


と、困惑全開かつヨチヨチトルコ語で尋ねると



「ううん、もう家でしか作ってないの。」


とアンネ。




なんか、なんかなんかなんか。


すごく悲しい。わたし。



“いつものアンネ” の、あのマントゥ


もう食べられないんだ。


盛り付けは一緒でも


やっぱり味が違ったんだ、今日。



悲しい。


悲しい。



うまく言葉にならなかったけど


顔面に心の声テロップが出ていたのか


「でもね、新しいひとたちも良い人たちだから・・・。」


とアンネ。



一番美味しいって思ってた、あのマントゥが食べられないのも悲しいけど


いつも笑顔で優しい声で迎えてくれたアンネがいないことが、もっと悲しい。



突然の展開にびっくりし過ぎて


アンネに掛ける適した言葉も、トルコ語では全く出て来ず。


くやしい。



いっそのこと


『マントゥ食べたくなったら、おうちに食べに行ってもいいですか?』


とか言いたいくらいだったけど


私がワタワタしてる間に


「じゃあ、またね。」 と言って、アンネは去って行きました。




寂しい。とっても。


日本で同じことを経験するより


トルコで経験する方が、より一層、寂しさを感じる。



ひとりで通えて


美味しくて


笑顔で迎えてくれて


居心地よくて。



イスタンブールではそういうお店


まだそんなにいっぱい、私のレパートリーにないから。


せっかく見つけた場所だったのに。って。



でもこうやって


たまたま思いついてフラリと行ったタイミングで


アンネもたまたまお店にやって来て


そのあと、たまたまアンネが道行く私をみつけて


声を掛けてくれた。



これは、御縁っていうやつ。だよね。


私にとって、アンネの味が特別だったのと同じように


アンネも、数ヶ月に一度、忘れたころにやって来る外国人の私を


少なからず歓迎してくれてたのかな?


だからこうやって、最後にあいさつする機会が巡ってきたのかな??


そんな風にも思ったのでした。



アンネ、ありがとう。


またいつか、道端でバッタリ再会することがあったら


そのときには


『おうちにマントゥ食べに行ってもいいですか?』


って図々しく言いたいです。





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