「投映」 or 「投影」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

新訂で別に変わったわけではないのですが、先日気づいた使い分けです。

辞書で調べてみますと、「投映」は「スライドなどを映し出すこと。投影」、「投影」は「物の影を平面に映し出すこと。また、その影」「ある物の存在や影響が、他の物の上に現れ出ること」「数学で、物体に平行光線を当てて、その影を平面上に映すこと。また、その影の図」「心理学で、考え方や行動に心の内面が表現されること。自分の性質を他人の性質にしてしまうこと。投射」とあり(意味は全てデジタル大辞泉より)、つまり日本語としては全部「投影」と表記しても別段間違いはないということになります。

 

ただし、用字用例辞典的には使い分けが必要になります。

用字用例辞典では用例のみ記載されていますが、「投映」が「プラネタリウムの投映」「投映機」で、「投影」が「時代精神の投影」です。上記の辞書の意味と照らしてもそごはないので、その使い分けで間違いはないでしょう。

つまり、影を除いた画像等を映し出すのが「投映」で、それ以外が「投影」です。

まあ、用いる漢字自体も「映」で意味とも合っているので、使い分けしなければならないことを覚えておけば、間違うことはないでしょう。

 

覚えてさえおけば……(それが一番の問題)。