「めり張り」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

ある在宅ワーカーのつぶやき

みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

年度末です。皆様いかがお過ごしでしょうか。私は年で一番の繁忙期で死にかけています。

とはいえ、これを終えれば年で一番の閑散期がやってきます。バイトもそんなにない時期のため、今働いた分ここで日々だらだら怠惰に過ごして疲れを取り、また、その合間に自分への御褒美として球場でプロ野球観戦をします。大変めり張りのある働き方ですが、それがあるので今死ぬ気で頑張れるのでしょう。

でも去年に引き続き今年もコロナで球場には行けそうにないので、どうやってこの繁忙期を乗り切るエネルギーをひねり出そうかとちょっと苦慮しています。

 

ところでこの「めり張り」は、このたびの改訂で変更はなかったのですが、皆様はこのような表記をすることに違和感がないでしょうか。私は非常にあります。どちらかというと片仮名で書くイメージなのですが、用字用例辞典のルールではこのように平仮名プラス「張り」の漢字表記になります。

 

ではそもそも日本語としてはどのような表記なのであるかというと、辞書を見ますと、「減り張り」もしくは「乙張り」であるようです。私はこの記事を書くために調べて初めて知りました。

特に「乙」を「メリ」と読むなどとは思ったこともなかったんですが、同じ読みをするものに「乙甲」(「甲乙」ではなく)という言葉があって、これは「メリカリ」と読むそうです。何かフリマアプリのようですが、れっきとした日本語であり、「邦楽で、基本の音より音高が下がったものを「めり」、上がったものを「かり」というところから」来ている言葉で、「音の高低。抑揚」「音声に抑揚をつけること。めりはり」という意味があるそうです。(デジタル大辞泉より)

多分自分では一生使うことはないと思いますけど、邦楽の世界では今でも使われることがあるのではないかと思います。日本語は本当に奥深いです。