【新訂にて変更】「上る」or「登る」 → 「上る」or「登る」or「昇る」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

前の記事と同じく、もともと使い分けていたものが微妙にルール変更となったものです。

まあ同じといってもその内容はほぼ違って、書き分け方法で「昇る」が増えています。これは、「上る」の一部が表記変更となったものです。

ただ、この書き分けで悩ましいのは、今回ルール変更となった「昇る」よりも、そもそもの「登る」の書き分けのほうであります。用字用例辞典を御覧いただければ分かるのですが、「木」と「山」は「登る」で、「川」と「坂」は「上る」なんですよ。この書き分けを私は前のルールのときに記事にしていなかったようなんですが、今思えばなぜしていなかったのか不思議なぐらいです。(多分いつか書こうとして挫折したんだとは思いますが)

 

というわけで「登る」も含めて改めて整理したいと思います。

取りあえずデジタル大辞泉の記述を見て見ましょう。(以下引用です)

 

1 下から上へ、低い所から高い所へ移る。⇔下る。
(ア)他より一段と高い所へ移り進む。「山に―・る」「演壇に―・る」
(イ)そこを通って高い所に行く。「坂道を―・る」
(ウ)川の上流へ向かって進む。さかのぼる。「川を―・る」
2 地方から中央へ行く。都へ向かう。「京へ―・る」「江戸へ―・る」⇔下る。
3 高い地位につく。昇進する。「大臣の位に―・る」
4 貴人の御座所近くへ参上する。
5 太陽・月などが空高く現れる。また、上方へすすんで高い所に達する。「日が―・る」「気球が―・る」
6 (「頭に血がのぼる」などの形で)のぼせる。夢中になる。「頭に血が―・って見境がなくなる」
7 数量が、無視できない相当の程度に達する。「死傷者が数百人に―・る」
8 あるところで、取りたてて問題とされる。「世上の口に―・る」「話題に―・る」

 

これを用字用例辞典の用例と見比べてみますと、明らかに1の(ア)が「登る」で、5が「昇る」であります。

この二つはデジタル大辞泉の補説とほぼ一致していますが、3は「昇る」となっているが用字用例辞典では「上る」と記載すべきものとされている部分だけ異なるようです。
 

まあとにかく、「坂」と「川」の謎が解けて安心しました。多分これでもう迷うことはないでしょう。あとはうっかりミスだけ気をつければ!(それが一番心配)