きょうの書き分けはちょっと難しい部分もあるかもしれません。
後者の「づめ」は、きのうの記事の「けづめ」「ひづめ」とは別物です。漢字では「詰め」と表記できるのですが、用字用例辞典では平仮名表記することになっているものです。
辞書で調べますと、デジタル大辞泉では、「詰め」と表記できる言葉は二つの項目に分かれています。
その意味をそれぞれ記載すると、以下のようになっています。
★つめ【詰め】
1.詰めること。また、詰めるもの
2.端。端っこ。際
3.将棋で、決着のつきそうな最後の段階。転じて、物事に決着をつける最後のところ
(※4以下は余り使われない意味であろうので略)
★づめ【詰め】
1.名詞の下につく
ア.容器などに物を詰め込んだ状態やそのものをあらわす
イ.もっぱらそれをもって判断する意をあらわす
ウ.そこに勤めている意をあらわす
2.動詞の連用形の下について、その動作・状態がずっと続いているという意をあらわす
ですが、用字用例辞典での例示を見ると、
◆詰め
・最後の詰め
・大詰め
・理詰め
・箱詰め
・本省詰め
・1ダース詰め
◆-づめ
・歩きづめ
・働きづめ
となっておりまして、これを上記のデジタル大辞泉の意味と突き合わせると、
★つめ →用字用例辞典でも漢字表記
★づめの1 →用字用例辞典でも漢字表記
★づめの2 →用字用例辞典では平仮名表記
となり、辞書での項目と用字用例辞典の表記とではちょっと違う切り分けがなされていることがわかります。よって、最初のうちは特に表記を間違えてしまう可能性が高いと思われ、その都度の用字用例辞典の確認をお勧めします。
また、上記の用字用例辞典の例は「詰め」と「づめ」の比較のためだったので省略しましたが、用字用例辞典のルールでは、「詰め」と表記できる場合でも「め」を表記しない例外が二つあります。それは「缶詰」と「瓶詰」です。こちらもうっかり「め」を記載してしまいそうですので、注意が必要です。