「過程」 or 「課程」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

意味は違うけれども、同じ字が入っているのでつい間違いを見逃してしまうシリーズです。

「過程」の意味は「物事が変化し進行して、ある結果に達するまでの道筋。プロセス」で、「課程」のほうは「学校などで、一定期間に割り当ててさせる学習・作業の範囲・順序」です。(ともにデジタル大辞泉より)

 

こう見ると全く意味が違うので間違いようがないようにも見えますが、教育関係の話になるとこれらが入りまじって出てくることがあります。(というか、むしろ「課程」が教育関係の話でないと出てきません)

 

例)教育課程見直しの過程で、さまざまな懸念、問題点が指摘された。

 

この例は近接して出てきていますからまだいいのですが、会議によっては「課程」が連続して繰り返し出てくる中にぽろっと一つだけ「過程」が出てきたりします。そういうときは、日本語変換システムの変換候補の上位に「課程」のほうがありますし、見るほうも目が「課程」になれてしまっているので、私は1回目の見直しでは見落としてしまうことがよくあります。

こういうミスを防ぐには、聞き直すときにただ漫然と聞き流すのではなく、意味をしっかり考えながら行うことが重要です。眠気が襲ってきたときなどは必ず見落としますので、短時間の仮眠をとるなどして頭をはっきりさせて聞き直しを再開するなどの対応が必要です。

 

ちなみに私は眠気に襲われたとき、15分から20分程度、横たわって眠ります。時間がもったいないようにも思えるでしょうが、「途中眠りそうになっていて見落としが不安だからもう一度聞き直す」ということがなくなるので、トータルでいえば作業時間は短くなります。