「ハンディー」 or 「ハンディ」 or 「ハンデ」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかすテープ起こし作業者が、新版標準用字用例辞典(日本速記協会,平成24年7月発行)における間違いやすい表記についての記事を書いています。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

私はもともと英語が大変苦手なんですけれども、用字用例辞典に沿った外来語の片仮名表記はもっと苦手です。これまでも「メーン 」などで触れましたように、世間一般で行われている表記とは異なることが結構あるからです。
そのため、片仮名表記が出てきた場合は、もう覚えているものを除いては必ず用字用例辞典を引くようにしているんですが、表題のこれはそういう私が嫌と思う要素が凝縮したようなものです。
恐らく見ただけでは何のことかわからないでしょうから、とりあえず用字用例辞典の記載をそのまま引用してみます。

ハンディー[handy] 手ごろな 便利な
ハンディキャップ[handicap] 不利な条件 ハンデとも

このルールに従って正確に書くとするならば、この記事の表題は<「ハンディー」 or (「ハンディ」 or 「ハンデ」)>ということになるでしょうか。

まず、問題は「ハンディー」と「ハンディキャップ」です。「ハンディー」を先に見て覚えていたら、「ハンディーキャップ」だろうと普通思うじゃないですか。何でこんな間違いやすいような表記をさせるのかと。

……と文句を言いたいところですが、これはちゃんと用字用例辞典なりの基本ルールにのっとっています。
「英語の語末の -er,-or,-ar,-y などに当たるものは、原則として長音符号「ー」を用いて書きあらわす」というルールです。
このルールに従いますと、当然「handy」は「ハンディー」ですね。
そして「handicap」のほうは、英語の発音を聞くと明らかに伸ばしていないので、「ハンディキャップ」です。

ここまでで大分嫌になったところで、さらに「ハンディキャップ」の略の「ハンディ」「ハンデ」についてです。
当然「ハンディキャップ」の略ですから「ハンディ」なんだと思いますが、用字用例辞典には「ハンデとも」とあります。
これは両方とも用字用例辞典の基本ルールとして記載がありまして、「外来音ティ、ディは、「ティ」「ディ」と書く」とあり、これに従うと「ハンディ」となりますが、さらにその数行後に、「テ」「デ」と書く慣用のある場合は、それによる」とあります。

ほとんどの場合は基本ルールに従うか慣用に従うかのどちらかになっているんですが、この「ハンディキャップ」の略の場合はなぜかどちらでもいいということになっているようですね。もはや混乱の極致です。

ちなみにですが、国会議事録を検索したら「ハンデ」より「ハンディ」の記載のほうが多いようです。発言者の発音に従ったのかもしれませんが。
どちらにせよ、外来語の表記は本当に難しいです。