先日、2カ月ぶりにピアノレッスンに行ってきた。
赤坂にあるミュージックスクールでピアノのK先生とはもう長いお付き合いになる。
だいたいピアノを習っていると友人に話すと決まって「おお!若いお姉さんに習っているの?」と興味本位で聞いてくる人が多い。
僕の先生は、僕よりもかなり年上の男性。音楽の世界でずっと仕事をしているだけって、髭あり、白髪、後ろチョンマゲのダンディーな先生だ。よく言うとマイク真木に似ているかもしれない。(マイク真木は、真木蔵人の父で「バラが咲いた」で有名な人)
やっぱり渋いぜ!
音楽歴は、多岐に渡っており、学生の頃ドラムをやっていてベースも弾いていたとのこと。その後、エレクトーンの先生をしばらくやってピアノを弾き出したとのこと。そして現在、夜の街(クラブやバー、ライブで)で演奏をしながら、シャンソン歌手の伴奏などをしながら譜面も書き、ピアノを教えている。ピアニストというよりミュージシャンと言った方がしっくりくる。
今、僕がやろうとしているのはジャズピアノの演奏だが、この先生はジャズ専門のピアニストという訳ではない。今のメインはピアノだがベースとかギターもプロとして演奏してお金を貰うという。最初、このことに驚いていたがプロの人は、複数の楽器を演奏するのは、比較的普通みたいなのでたいしたことないと謙遜するが、他の楽器でお金を稼げるという人は余りいないかもしれない。
一番、驚いたのは、本人が言うから嘘ではないと思うが、ピアノの練習はしたことがないということ。ピアノの前にエレクトーンをやっていてコードについては精通していたので、コードを弾きながら何となく弾けるようになったというから羨ましい。
ピアノを習い始めた頃、よく言われたことがある。
「ピアノは、一本指で弾いたっていいんです。それで十分かっこいいピアノが弾けるようになるから。」
これが、出来なかった。
ピアノ初心者としては、(今でも初心者ですが、)指は綺麗に回したい。回さないとピアノを弾いているような気がしないものだ。隣で先生にそう言われてもほとんど聞く耳を持てず一生懸命指を回す努力をしていた。
ところが前回行った時は、ほんの少しだけ一本指でもいいんだということが分かってきた。アドリブは、簡単でも何かを伝えることができるかも、と何年も習ってきてやっと気付いたような気がする。
習い始めの頃は、自分自身どういう曲が弾けるようになるか分からなかった。いや、ジャズピアノを弾きたいと思ってはいたが、自分がそこまでいけるのか全く分からなかったので先生に言われるままの曲を言われるままのスタイルで弾いていた。
初期の頃にやっていたのは、弾き語り。
ある時、弾き語りやってみては? と勧められてやってみた。
これもよく「弾きながら歌うなんて難しそう」と言われるが、ピアノでメロディーを弾きながら歌うことはなくて、コードを弾きながら歌うということなので実はそれほど難しいことではないとすぐに分かった。そして、よく赤坂の「ピアノラウンジ ビーフラット」に連れて行ってもらって人前で演奏して度胸を付けてきた。
このお店には、唯一僕が東京で常連となっているお店だ。
普通は、ピアノの演奏でお客さんが歌うことを売りにしているお店だが、楽器を演奏できる人は、弾いてもいいことになっている。僕は、先生のお弟子さんと紹介され必ず何曲か演奏する。最初は、緊張したものだが人前で演奏し拍手をもらった時の気持ちは、他に例えることができないくらい快感で、けっこう病みつきになった時もあった。
考えてみれば、他のお客さんはほとんど一杯飲んでいい気分で酔ってこのお店に来ているので誰が歌っても拍手をする訳だ。最近は、勘違いしちゃいけないと肝に銘じている。
僕が演奏をする時は、先生はベースを弾いてくれる。
何といってもプロ。先生の弾くベースに合わせて弾くと格段に上手くなった感じがするからすごいものだ。
お客さんの年齢層は比較的高いが、生ピアノで歌いたいと来るだけあって歌の上手い人が多い。当然お店の従業員も何か楽器が出来る人を雇っているが、それなりの人が入っている。
レッスン終了後、このお店に移動してここで習ったことも鮮明に覚えている。
サザンの「いとしのエリー」の出だしの弾き方。
「『泣かしたことがある~、』のところでポロンとコードを弾くでしょ。その時、右手が余るから、その右手で連れてきた彼女を指さしてもいいから~。覚えておくといいよ。ほら、ポロン~、右手空くでしょ。」
やっぱり渋いぜ!(笑) (&くだらね~)
いや、なかなかそんな場面には遭遇しないと思うが、今でも覚えている話だ。
先生とは付き合いも長いので時々ライブで地方に行ったとお土産をもらうこともある。
出身が沖縄なので沖縄名産の塩や海産物などを貰ったことがあった。
お土産まで渋い人だ。
そして、この前はレッスンが終わってまたもらい物をしてしまった。
「これ、安かったので買ってきたので、どうぞ」
スーパーのレジの袋の中を見ると真っ赤なサクランボが入っていた。
今回は、可愛い物をもらったぜ!