~低所得者へのペナルティーの低減~


消費税の逆進性を緩和するため、衣食住に必要な最低限の消費にかかる消費税を低減・廃止する必要がある。


これを実現する方法として、生活必需品目を定め、それにかかる消費税率を低減・廃止するというアプローチがある(必需品目アプローチ)。この方法は逆進性の緩和に有効であるが、①複数の消費税率が存在し、事業者の負担が増す、②何を「生活必需品」とするかについて利権が生まれる、というデメリットが予想される。


そこで、必需品目ではなく、衣食住に最低限必要な金額に着目した「必需金額アプローチ」を提案する。必需金額アプローチでは、衣食住に最低限必要な消費額を定め、その金額にかかる消費税を免除することにより、消費税の低所得者へのペナルティー性の緩和を目指す。


以下、必需金額アプローチを制度化する方法を説明する。まず、キーとなる2つのコンセプトを紹介する。


① 非課税消費額: 消費者が消費税の支払を免除される上限の消費額。衣食住に最低限必要な額にするのがよいと思う。
② Sales Tax Credit(STC): 非課税消費額に消費税率を掛けたもの。(日本語で書くと消費税額控除だけど、仕入控除と混同しそうなので、あえて英語で行きます。あと、Consumption Tax Creditとするとシステム屋さんと混同しそうなので、STCでいきます。)


この制度は、超カンタンである。わずか3ステップで完了する。具体例をつかって説明する。なお、消費税率は10%とする(説明しやすいので)。


ステップ① 非課税消費額を決める。ここでは100万円とする。
ステップ② 非課税消費額(100万円)に消費税率をかけてSTCを求める。STC = 100万円 × 10% = 10万円。
ステップ③ STCを消費者に還付する。つまり、10万円を消費者に振り込む!


以上。必需金額アプローチのImplementationはこの3ステップだけである。


次のページでこの制度の効果を検証する。