新聞やテレビにもよく紹介される被災地の風景として、一本松がある。

僕は、どことなくあの一本松に目を奪われていました。

うつ病により、生きることへの希望や未来を失い、途方にくれながらも病と闘い続けてきて、
今は、うつ病から立ち直ることができ、うつ病シンガーソングライターとしての活動に生きがいを
見出すことができた自分と、あの一本松がどこかかぶるところがあるように感じていました。

そして、陸前高田市長の動画を拝見し、僕の心が動きました。
「被災地の皆様の心を音楽で支援したい」
とは言っても、どうしたらいいのか。
手当たりしだいに電話をかけてみました。
市役所、災害ボランティアセンター、教育委員会、連絡協議会・・・。

そんな中、気仙中学校の校長先生から、心温まるお言葉をいただくことができました。
「年内中は難しいけど、来年でしたら、ぜひとも」
という受話器の向こう側の優しい東北弁の声。
中学校の生徒さん、地域の皆様と心ひとつに歌えることがとても嬉しく、また、来年までの僕の活動での
励みになりました。

僕の地元、常滑市長からも応援してくださるとのメッセージを頂くことができました。
常滑は、常滑焼で有名です。
せっかくだから、被災地の子ども達に陶芸の楽しさも味わっていただきたく思います。
幸いにも、来年まで時間があるので、常滑を拠点にチャリティー活動と共に、地元での人の繋がりを
呼びかけて、常滑の皆様とも心ひとつに被災地の皆様にエールを送ることができるよう、
がんばりたいと思います。

最後に、校長先生、常滑市長、Sさん、本当にありがとうございました。


うつ病シンガーソングライター 稲田貴久