あなたはこれまでずっと歩んできた道がある。しかし、その始まりに気付いたことは一度もない。それはまさに今、今この呼吸から始まり、内側へと、あなたが常に近づきながらも滅多に訪れることのない場所へと続いていく。

今日、静かに息を吐くたびに、道はより鮮明になる。かつての不安の残した落ち葉が道端に並ぶが、道を遮ることはない。ただ、季節は移り変わり、あなたは今もなお歩き続けていることを思い出させてくれる。

道の突き当たりには小さな小屋が建っている。石造りの煙突からは煙が立ち上り、唯一の窓からは金色の光が差し込んでいる。あなたはここに来たことがないのに、ここが故郷だと、絶対的な確信をもって知っている。

扉の鍵は開いていない。中に入ると、暖炉の火が静かにパチパチと音を立てる。部屋は簡素だ。木のテーブル、使い古された椅子、そしてろうそくの棚。椅子に座ってあなたを待っているのは、夕暮れのような瞳をした老女だ。

彼女は何も言わないが、その視線が全てを物語っている。「あなたのために、この場所を暖かく保っていたの。準備ができたら、あなたが来ると分かっていたのよ。」

彼女の前のテーブルには、ランタンが一つ置かれている。炎は揺らめくことも、弱まることもない。部屋全体に、強い影を落とすことなく、安定した黄金色の光を放っている。

「これがあなたのランタンよ」と、彼女はようやく言った。彼女の声は枯葉を揺らす風のようだった。「あなたはそれを持って生まれた。どんな嵐にも耐えてきたけれど、あなたはそれを持っていることを忘れていたの。」

あなたは自分の手を見て、そこに何もないことに気づいた。彼女は優しく微笑む。「あなたの手の中にあるのではないわ。あなたの胸の中にある。深く息を吸った時に感じるあの温かさ?優しさを思い出した時に感じるあの輝き?それがあなたのランタンよ。」

「でも、私はしょっちゅう暗い気持ちになるの」と、あなたは囁く。彼女はあなたの痛みを無視するのではなく、頷く。 「どんなに強いランタンでも、覆われることがある。恐怖に、悲しみに、疲労に。でも、覆われた光は消えない。」

彼女は手を伸ばし、風雨に濡れた手をあなたの胸に当てる。「感じる?まだ温かい。まだそこに。覆われているのは炎ではないわ。あなたはあなたの闇ではない。闇の中に光を宿しているのはあなたなの。」

あなたは静かに彼女と共に座り、ただじっと息をこらして、内なる炎が揺らめくのを見守る。外では風が窓を揺らすが、中ではランタンは揺らぐことはない。この小屋、この温もり、この守り手――それらはすべてあなたの中にある。

あなたがついに立ち上がって去ろうとすると、彼女は小さな滑らかな石をあなたに手渡す。「思い出して」と彼女は言う。「忘れてしまったら、これを胸に押し当てて思い出して。私は決してどこにも行かないわ。ランタンは決して消えない。あなたは、あなた自身が探し求めていた光なのよ。」