こんにちは。
中国輸入代行C'na(シーナ)です。
お久しぶりです。
商品制作シリーズ、其の1、其の2と続いてきましたが、今回で最終章とさせていただきたいと思います。
最終章、商品製作其の3
「自身がメーカーになる自覚をせよ」
1から商品制作をするということは、自社ブランド=メーカー
ということになります。
つまり、何が起こっても誰も助けてはくれないのです。
自社の商品で起こったことは、自己解決をしなくてはいけません。
全て、自社責任になります。
今まで商品を一定の商社から仕入れてきた方は、わかるかと思いますが、
中国輸入とはやり方が全く異なります。
商社から仕入れる場合は、下記のように問題なく仕入れができます。
商社へ連絡→納期確認→商品発送→すぐ到着 or 指定納期に到着
これが可能なのは、商社が一定の在庫を抱えているからできる技なのです。
ですが、中国で商品制作をするというのは、上記のような簡単な話にはなりません。
一番のネックは「納期」「品質」になります。
工場の状況を把握したうえで、自身で納期をチェックして、品質の管理をしなくてはいけません。
この部分は、中国での商品制作において重要視するポイントでもあります。
■納期の設定と危険予知
まず最初にサンプルを作ります。
そこから問題がない場合は、量産に入るわけですが、量産に入るときに工場から伝えられた納期を鵜呑みにしてはいけません。
特に工場が初めて作る商品の場合は、非常に注意が必要です。
例えば工場から「30日後に工場出荷できますよ。」と言われたとします。
その場合、弊社であれば「45日~50日後程度で工場出荷」という感じでお客様に伝えます。
これは、弊社が後々不利にならないために、ある程度余裕を持たせるという意味合いもあるのですが、まず初回ロットから工場が納期通りに商品制作できる可能性は非常に低いと考えておいてください。
全ての工場とは言いませんが、今までの経験から言うと、遅い場合は1ヶ月くらい納期が遅れたりします。
早くても1週間納期が遅れたりします。
工場側は何だかんだ言い訳をしてきて、「作り方が思ったより複雑だった」「材料調達に時間がかかった」という感じで納期の数日前に伝えてくることがほとんどです。
これには理由があります。
先日の「商品制作 其の2」でも書いたのですが、サンプル制作は一人のサンプル制作職人が作るわけです。
通常の製作ルートを使って制作するわけではないので、初回ロットの場合は、工場側も従業員に制作手順等を説明しながら作っていくことになります。
ここで遅れが生じることがほとんどです。
何度か制作して工場側も製作に慣れてくれば納期通りに作ってくれることが多いですが、初回ロット~3回目くらいまでは注意して進捗状況をこまめに確認することが重要になってきます。
また、現在のように中国には日本文化にないような、長期休暇が多数存在します。
その前後は、店舗はおろか、工場も稼働しなくなり、中国全土が休暇に入ります。
物販である程度食っている方はわかるかと思いますが、この納期の設定を見誤ると大きな損害になりかねません。
例えば、工場納期が30日と言われた場合
予約販売をしていて、3月1日から販売開始と設定していた場合、少なくとも50日以上前から制作を依頼しておく必要があります。
その設定を誤り、30日前に依頼し、納期に間に合わせるため工場に急がせて作らせた場合、、、
どうなると思いますか?
実際あなたが工場の社長、もしくは従業員だった場合、どのような行動をするか。。。
あえて答えは書きませんので、色々と考えてみてください。
実際によく起こるパターンになります。
こういったことが実際に起こってしまった場合、これもメーカーである自社責任になります。
弊社からもできる限りのフォローはしますが、在庫管理はお客様になりますので、どのタイミングで発注しないといけないのか、というのは事前によく考えながら商品制作に取り組む必要があります。
■品質と検品と危険予知
品質や検品については、中国で商品制作をするにあたっては、とても重要な要素で、弊社としても永遠のテーマではないかと思っています。
品質管理、検品は誰が行うのか!?
これは、代行業者である私達はお客様からの依頼であれば、必ず実施を致します。
しかし、お客様もそれなりのリスクや費用を取っていただかないと、お客様の要望に応えられない場合も多々あります。
検品や品質管理は皆様が想像している以上に莫大なコストや時間が含まれます。
そのため、検品や品質管理の費用を抑えたいという皆さまの気持ちはわかりますが、ここは必ず必要になってくる部分なのです。
商社から仕入れるのではなく、工場から制作してもらったものをそのまま自社メーカーとして卸すのですから、ここをあまく考えていると、後からとんでもないツケが回ってきます。
こういう説明をしてもお客様の中には理解していただけない方も多く、
「中国側で代行業者に依頼すれば、完璧な商品が届く」と思っている方が多々いらっしゃいます。
もちろん検品の費用を弊社が負担することなく、お客様で全て払っていただけるのであれば、想定通りの結果になる事かと思います。
ですが、検品費用は出さないが、品質の良いモノを届けてもらいたい。
このような要望が後を絶ちません。
これは考え方が「商社から商品仕入れをしている考え方」になります。
商社の場合は単価に検品費用やもろもろの費用を含んだ金額を卸し価格として出しているため、弊社とは全く異なった価格体系となります。
弊社の場合は工場原価の単価をだして、その都度
長年に渡り大手のメーカーも海外製品の品質管理には悩まされています。
恐らく途方もない莫大なコストがかかっていることでしょう。
検品費用については、商品によって方法も違ってくるため、費用が全く異なってきます。
そのため、都度計算をしなくてはいけませんし、一律に「この値段」というのが難しいのです。
弊社のような代行業者はお客様の商品制作の手伝いをしているのであって、商品を仕入れて在庫を抱えて品質の管理までを行っているわけではないのです。
ここをはき違えている方が多くいらっしゃいます。
自身がメーカーになる以上、検品費用もしっかり支払っていただかないと、こちらとしてもお手伝いができなくなってしまいます。
各大手のメーカーも検品には苦労しておりますので、ここは避けては通れない道なのです。
商品制作=自身がメーカーになる
ということを念頭に商品を作り上げる姿勢であれば、弊社としてもサポートできますし、大きな成功につながるかと思います。