お子さんの年代にあった子育てをしていただくために、
まずはどの年代にも共通する子育てをしていくうえでの
前提になる重要なポイントがあります。
ここでは16の重要な子育てをするうえでの
前提となる関わりをお伝えします。
前提条件1:
ほどよい母親になりましょう
みなさんは、完璧な母親になる必要はありません!
これまで私は多くのお母さん達から
子育ての相談を受けてきました。
その多くは子供に対して
良い母親でありたいと願いながら、
叱りすぎたり、逆に可愛そうに思って
甘くなりすぎたり・・・
そんな自分の子育てに
これでいいのか不安を抱き
迷っているという方がほとんどです。
場合によっては母親が
完璧な子育てをしようとするあまり、
逆に子供の息が詰まって
情緒不安に至り相談に訪れる事例もみられます。
そんなお母さん達が少しでも気持ちが楽になって、
肩の力を抜いて子育てをしていただくためにも
「ほどよい母親」の大切さをお伝えしたいと思います。
<ほどよい母親がいい結果を生みます!>
誕生直後の赤ちゃんは母親に完全に依存し、
母親も赤ちゃんが泣くとすぐに応えようとします。
しかし、母親は次第に自分の都合で
少しぐらいなら泣かせておくなど、
適度に手を抜くようになります。
これをイギリスの精神分析家であ
小児科医であるウィニコットは
「ほどよい母親」と呼び、
完全な母親よりも自然であり、
むしろ良い結果をもたらすと説きました。
その理由は、
① ほどよい母親の手抜きや小さな失敗は、
赤ちゃんに自分の思い通りにならないことを
少しずつ理解させ、万能感を薄らげ、
自分と母親は別の存在であるという
自他の区別を可能にするからです。
② 育児をサボったり、失敗したり、
時には自分の都合で怒ったり、
時には優しくしたり、
子供に特別良いこともしてやれない代わりに、
特別悪いこともしないような適当な母親が
むしろ子供に極端な影響力を及ぼさないため、
子供は自分らしく生きられるようになるのだそうです。
特別すばらしい母親を目指さなくても、
皆さんの等身大で十分であることを
理解できたのではないでしょうか?