日本カラープランニング協会の桑野優子です。
「おしゃれ上手の色彩手帖」1995年発行の本です。
私の母校である武蔵野美術大学の色彩学の教授の千々岩先生の著書です。
その頃は違和感なく買ったのですが、
これを書いたのは大学教授、見た目はグレーのスーツを着てメガネをかけた
固い固い印象の高齢の男性です😅
今、このようなタイトルなら、著者は99%女性と誰もが想像しそうですよね。
この頃は、まだまだ女性が社会進出できておらず、男性がこの手の本も書いていたのです。
色彩やカラーコーディネート言うと、すぐに、「女性が好きなもの」「趣味や遊びの世界」
とからかうように、馬鹿にするように言う男性が多い中、
実際はかなり違っています。こんなことを言う男性たちは
色彩に関して表面的な浅い見方で偏見を持っていることがよくわかります。
色彩は人間の生活にとても重要な役割を担っています。
文化芸術面だけでなく、科学的なものや、生理学的なもの、脳科学にも関与しています。
このことがあまりにも知られていないので、1960年代からの本を紹介したくなったのですが・・・。
この本にも、子供の色感や成長過程での色の選び方、
環境による色の感じ方の違いなどが書かれています。
また、社会の動向によって色の選び方や好まれ方が変わることなど、
ビジネスと色は深い関係にあることも明記されています。
色は女性が好きなもの、たんなる流行りものや趣味の世界だけに
収まらないことをもっと多くの人の知って欲しいですね。
「おしゃれ上手の色彩手帖」 千々岩英彰 著 宝島社