空が笑うように。 | 土屋太鳳オフィシャルブログ「たおのSparkling day」Powered by Ameba

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こんばんは。たおです。
3年前の今日、東日本大震災が発生しました。
私は東京での、家族と安全確認がすぐ取れた中での体験で、
震災と闘っている地域の方々に、この3年、心を寄せては来たけど、
直接何か手伝ったり、その場所に向かうことは出来てません。
そんな私が震災について感じてることを書くのは、迷う気持ちもあるけど、
今まで私は、震災で感じたことを、映像の作品で演技をする時、
どこかで必ず心を寄せて、演じてきました。
それはたぶん震災の時に、ドラマ「鈴木先生」の撮影現場にいて、
撮影所という場所で地震の恐怖を感じたり、震災の映像を目の当たりにしたり
家族と連絡が取れない不安を思い知ったからかもしれません。
だから今日は、震災について考えてることを、
言葉は足りないと思うけど、書きたいと思います。

震災の問題は、とても難しいと思います。
被害に遭われた方々には、
「忘れたい」とおっしゃるかたもいらっしゃるし、
「忘れてはならない、忘れないでほしい」とおっしゃるかたもいらっしゃいます。
どちらも本当の気持ちだと思うし、
一人の人の心の中に、両方の気持ちが存在することも、あるとも思います。
3年たった今だからこそ、はっきりしてきた問題もあると思います。

震災と戦争の体験は、全く違うんだとは思うけど、
私は小学6年の時、学校の総合学習で沖縄戦について勉強して、
「ひめゆり学徒隊」の一員として沖縄戦を必死で生き、
つらい体験をずっと伝え続けていらっしゃる宮良ルリ先生というかたに
いろいろなお話を、直接うかがう機会があったんです。
どのお話も心に刺さるものでしたが、
東日本大震災の直後、そのお話の中から、あることが思い出されて、
とても気になっていました。
それは、大きな危険の中から生きる機会を得た人達が、
「自分は生きていていいのだろうか」という後悔や
自分を責める気持ちを持って、苦しんでしまうというお話でした。
震災のあと、そのお話をどうしても思い出してしまって…。
最近、震災に関するドキュメンタリーを多く拝見します。
ものすごく残念なことに、
「震災」というテーマで取り組まれたものの中にも、
真っ直ぐな気持ちではないものが含まれてることも時々あるけど、
でも、震災と闘っていらっしゃる地域に直接いけない私は、
ドキュメンタリー映像の中から、自分に何が出来るかを探してきました。
そして感じたのは、特に今年は、
3年たったからこその心の問題が、多く伝えられてるように思うんです。
生きているからこその苦しみや悲しみと、
それを乗り越えようとされてる方々の姿を拝見すると、
どうしたらいいのかを、出来るだけたくさんの人達の心で、
考えなければいけないんじゃないかと思いました。

私は地震直後、何も出来ないでいた時に、
このブログのコメントから、特撮作品関係者のかたがたが、
子ども達に向けてツイッターでメッセージを送ってると教えていただいて
何回か、メッセージを送りました。
たくさんの特撮出演者や監督さん、スタッフの方々がメッセージを送っていて
声優の関 智一さんなど、お子さん向けの作品に出演した経験が多い方々は、
ちゃんと夜寝る前と朝起きた頃、子どもたちが夜の間に不安にならないよう、
朝元気に起きられるよう、時間を考えてメッセージを送っていらっしゃって、
それを読んで、私のほうが愛情をいただいた気持ちがしてました。
昨日私はブログに、自分にとって「光」という言葉は大切な言葉と書いたけど、
それを実感したのが、このツイッターを読んでいた時でした。
人の優しさや励ましや愛情は形がないけど、
形がないからこそ真剣に飛ばせるし集められるし送れるんだと感じたのが、
その時でした。

あるドキュメンタリーの番組で司会のかたが、
「被災地の問題を解決するには、被災地以外の場所に住んでいる人たちが
まず自分達の生活の中から何か出来ることはないか?と
思いを馳せ続けることが大事だと感じます。」
とおっしゃっておられたんですけど、
私もその言葉に、とても近い気持ちを感じてます。
私が直接出来ることは、まだ無いけど、
心を寄せ続けていきたいという決意を、持っていたいと思います。

3年前の今日は、さっき書いたように撮影中でした。
そして今日も、私は映像作品に関する仕事をしてました。
だからきっと今は、仕事を通して心を寄せることが
私に出来ることなんだと思います。
いま放送されているドラマ「今夜は心だけ抱いて」は
今日、第二話がオンエアされますが、
この作品でも私は、震災で感じたことを演技にこめました。
どんな気持ちをこめたかは、少しストーリーに関係することもあるので、
最終回のあとに書こうと思います。

今日の写真は、今日、仕事に行ってる時に撮った写真です。
同じ場所から2回撮って、どっちか選ぼうと思ったけど
どっちの太陽も力強く光ってるから選べなくて、二枚とも載せました。
空がとても晴れていて、太陽がまぶしくて、綺麗な空でした。
私が幼稚園の頃、すごく好きだった歌に、
「世界中のこどもたちが」という歌があって、
「世界中の子どもたちが一度に笑ったら 空も笑うだろう 海も笑うだろう」
という歌詞ではじまる歌なんですけど、
歌詞の中には、子ども達が泣く時や歌う時もあって、
そうすると空や海も、泣いたり歌ったりするんです。
出来たら空と海が、笑ったり歌ったりする世界でいてほしいと願って、
これからも自分が出来ることを探っていこうと思うし、
続けていきたいと思います。


たお