情報リテラシーテーマに分類した、COVID-19に関しての記事が続きました。

 

今回は少し視点を変えて、整體・體育テーマで綴ってみたいと思います。

 

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Stay Home 週間に、私が興味を持って視聴していたYouTubeの動画があります。

 

MMA(総合格闘技)矢地祐介選手のヤッチくんチャンネルです。

 

チャンネル登録者数は 9.74万人ですので、 御存じの方も多いと思いますが、このところのヤッチくんチャンネルでは、ジークンドー石井東吾先生の道場への出稽古シリーズが、大人気となっているようです。

 

今回記事では、その中の1本を取り上げます。

13分程の動画ですので、是非、早送りせずに最後まで観てみてください。

 

私がそんなことを言うまでもなく、この分野に興味のある方であれば、面白くて見入ってしまうこと、請け合いです。

 

1:50 ~の、フェイントとフェイクの違いの話

7:40 ~の、虚と実の話

8:20 ~の、反応力の良さを逆手にとる話

9:30 ~の、心を一か所に止めておかない話

 

・・・などなど、身體技法や身體操術の枠を超えて、今の世の中と如何に向き合い、どう生きるかという視点から觀ても、参考になるヒントがたくさん詰まっています。

ジークンドーマスター石井東吾先生のお話を聞いて、あの宮本武蔵が著し、後に五輪書と呼ばれるようになった、兵法指南書の一節を思い出しました。

如是我聞

宮本武蔵 著

五輪書 より

水之巻

兵法の目付と云事

 

目の付け様即ち目配りの仕方

大きく広く付けるものである

 

観 見 二つの事

観の目は強く、

見の目は弱く、

遠い所を近く見、

近い所を遠く見ること、

兵法の専一である

 

敵の太刀を知り

いささかも敵の太刀を見ず、

ということが兵法の大事である

工夫あるべし
 

この目付、

一分即ち単独の兵法でも

大分即ち軍隊の兵法でも

同じことである

 

目の玉は動かさずに

両脇を見ることが肝要である

 

このようなことは

忙しいとき俄には弁え難い

 

この書付を覚え、

常日頃この目付になって、

何事にも

目付が変わらぬようにするところを

よくよく吟味あるべきものである

空之巻

武士は兵法の道を確実に覚え、

その他武芸をよく勤め、

武士の行う道少しも暗からず、

心の迷うところなく、

朝々時々に怠らず、

心・意、二つの心を磨き、

観・見、二つの眼を研ぎ、

少しも曇りなく

迷いの雲の晴れたところこそ

実の空と知るべきである

 

実の道を知らぬ間は、

仏法に依らず、

世法に依らず、

各々己は

確かな道 と思い

よい事 と思っているが、

心の直道からすれば、

世の大矩即ち基準に合わせて見る時は、

その身その身の心の贔屓、

その目その目の歪みによって、

実の道には背くものである

 

その心を知って、

真っ直ぐなところを本とし、

実の心を道として、

兵法を広く行い、

正しく明らかに

大きなところを心に留めて、

空を道とし、道を空と見るべきである


空には善有りて悪無し

知は有なり 利は有なり 

道は有なり 心は空なり

 

参考:引用元

日本古典文学摘集 五輪書

https://www.koten.net/gorin/

 上差し

※画像クリックで、Wikipedia 五輪書 ページへ飛びます

 

宮本武蔵は、空之巻に、こう記しています。

 

心・意、二つの心を磨き、

観・見、二つの眼を研ぎ、

少しも曇りなく迷いの雲の晴れたところこそ

実の空であると。

 

世の中に溢れている情報は、確かに玉石混淆です。

 

玉と石とを見極める為には、油断なく手間を掛ける覚悟がいるかもしれません。

 

しかし、取捨選択の権利を放棄して、判断を他に委ねた結果を受けとめるのは、、

他でもない己自身です。

 

虚と実との別を見極め、恐れからでもなく、付和雷同でもなく、本当の意味での自粛、、

自ら粛然と、生きて行きましょう。