Stay Home 週間、如何お過ごしでしょうか。
今回も、情報リテラシーのテーマで綴ろうと思います。
前回は、データ可視化の観点から書きましたが、そもそも、新型コロナウイルス感染症の感染者数や死亡者数とは、どのような人数なのでしょうか。
以下リンク先のページを読むと、WHOが医療機関に通達している内容が解ります。
ここには、医療機関でカルテや死亡診断書に記載する為のCOVID-19関連の診断コードに、複数の種類があるということが記載されています。
【緊急 ICD-10 コード】
U07.1 COVID-19
→PCR検査等のウイルス検査で、陽性が確認された症例に付けるコード
U07.2 COVID-19
→肺炎等のCOVID-19が疑われる症例に、検査なしで付けるコード
【ICD-11 コード】
RA01.0
→確定診断のコード
RA01.1
→(疑われるまたは可能性がある)臨床診断のコード
クリックするとPDFファイルが開きます
今回の政府からの自粛の要請が、実際にある程度の強制力を持つ様に、WHOが示す指針には、医療機関に対して拘束力がある様です。
上記リンク先ページには、その内容が詳細に記載されています。
私は、WHOが提示した指針の内容や、指針が強制力を持つこと、それ自体の是非を論じたいのではありません。
指針の内容については、感染力が強いという前提に立つならば、感染の拡大を防止する為の論理的な帰結と、頷けるものも多いです。
只、言えることは、報道される死亡者数は、検査で陽性と判定されたケースと、検査することなく可能性としてU07.2のコードを付けられたケースの合算であるということです。
また、志村けんさんの報道でも判るように、COVID-19が死因の場合は、遺族は最後の別れの場面に立ち会うことすらできません。
それは、検査なしのU07.2コードのケースであっても、同様です。
検査で陰性と判定されれば・・・という一縷の望みから、死後のPCR検査を申し出ても、遺族の思いの前に立ちはだかる壁は厚いようです。
PCR検査の感度と特異度から、PCR検査が絶対的な判定基準となり得ないことは承知しています。
しかし、以前の記事でも取り上げたことですし、論が複雑になるので、今回はそこには触れずにおきます。
【2020/5/6 追記しました】
補足すると、U07.1 と U07.2 とにコードが分けられてはいますが、コード U07.1 なら、検査で陽性と判定されたと認識して良いのかというと、実はそうとも言い切れないのです。
WHOの出した指針に、以下の様に記載されています。
4. GUIDELINES FOR CODING COVID-19 FOR MORTALITY
A- ICD-10 Cause of Death coding of COVID-19
Although both categories, U07.1 (COVID-19, virus identified) and U07.2 (COVID-19, virus not identified) are suitable for cause of death coding, it is recognized that in many countries detail as to the laboratory confirmation of COVID-19 will NOT be reported on the death certificate.
In the absence of this detail, it is recommended, for mortality purposes only, to code COVID-19 provisionally to U07.1 unless it is stated as “probable” or “suspected”.(一部抜粋)
私の抜粋が恣意的であると思う方も、そうでない方も、指針の原文を是非ご覧ください。
【2020/5/6 追記ここまで】
死亡者数や感染者数は、検査で陽性と判定された人と、検査をされていない人が、一括りにその人数として発表されている。
私自身は、WHOが出した指針の詳細を知ることによって、感じていた認知的不協和感が腑に落ちたものとなり、この指針の内容を、状況を把握する為のエビデンスに加えました。
そして、それを縁ある人々と共有したいと思い、こうして綴っています。
この事実を知ることによって、どう判断するかは、各々の裁量にお任せ致します。
但し、さらに記すとするならば、すぐに単純な是非のレッテルを貼ることで、見逃すものが多くなる可能性については、注意を払っていただきたいと思います。
レッテルを貼ってしまうと、その時点で認知的不協和が解消してしまい、その後の氣付きを見逃しやすくなってしまいます。
不協和をそのままにすることは、何だか落ち着かないものです。
でも、「判断保留」に留めておくと、潜在意識が不協和を解消しようとして、いろいろと氣付きのヒントを集めて来てくれます。
判断保留の意識の箱を上手に使うことは、自分自身を自由にしていくことに繋がります。
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話は若干逸れますが、一部で話題となっている、BCGワクチンのCOVID-19に対する有効性について、WHOのページに公式な見解が掲載されています。
画像をクリックすると、BCGワクチン接種とCOVID-19についての、WHOのページに飛びます。
上の画像はWikipediaよりお借りしました。
この中で、WHOは、
In the absence of evidence(証拠がない)
と述べています。
これを読んで、BCG接種を義務化していない国でCOVID-19の死亡率が高い、というデータがあるのだから、未だに証拠がないと言い続けているWHOの方針には疑念がある、という方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、BCG株の種類の考察や、相関関係があっても因果関係があるとは云えない、ということ等については、論旨が逸れるので置いておきます。
或いはWHOも、BCGワクチンのCOVID-19に対する有効性について、情報を持っているのかもしれません。
只、必要なところに物資が行き渡るかどうかの広い視点に立たず、パニックに陥っているかのように物資を買い占める、そうした人々がいる現状を見るに、、
もし、BCGワクチンが有効だとWHOが認めた時に何が起きるか、、
必要な子供達にBCGワクチンが行き渡らなくなる悲しむべき状況を招くことは、想像に難くありません。
私もWHOの在り方に諸手を挙げて賛成しているわけではありませんが、COVID-19に対するBCG接種についての表明は、ベストとは云わないまでもベターな対応だと思っています。
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ここで、私が敬愛してやまないお大師様が、とても大切にされたと云う大日経の一節を、綴りたいと思います。
~如是我聞~
大日経 住心品
(漢訳) より
菩提心為因
大悲為根
方便為究竟
菩提心を因となし
大悲を根となし
方便を究竟となす【Ta.O.☯さん 訳】
正覚を啓く心を因とし
生きとし生ける者への慈悲を根とし
それを顕現させる具体的かつ実践的な行為こそ
靈止(ヒト)として現世(ウツシヨ)で為すべき佛と一体の境地です
大日経とは、若き日のお大師様が出会い、その教えを学び深めることが、唐に渡る動機ともなったとされる経典です。
この古い経典にも説かれている様に、、
外からの印象操作に惑わされず、
近視眼的な善悪の追求にも囚われず、
靈止(ヒト)としての本来の在り方を、見据えていたいものです。
投稿日時:2020-05-04 15:15
追記日時:2020-05-06 14:24
お読みいただきありがとうございました。