カレー南蛮や鴨南蛮の「南蛮」って何でしょう・・・?
お蕎麦屋さんへ行ったとき、迷ったりしませんか?
「やっぱりそばは冷たい盛りそばだよ」
「いや、体が温まる温かい天ぷらそばがいい」
人それぞれ好みもありますが、どれもおいしいです。
私は、個人的には、お蕎麦屋さんのカレーが好きです。
カレーにそばつゆなどのかえしや出汁を使用しているため、風味が違います。
カレーライスに、カレーうどん、
カレーそばもおいしいです。
でも、メニューを見ていると、「カレーうどん」と書かれているところと、「カレー南蛮」と書かれているところがあります。
同じように見えますが、名前が違うので、やっぱり違うものなのでしょうか?
その違いは「長ネギ」。
長ネギ入りものを「カレー南蛮」、入っていないものをカレーうどんとしているのです。
なぜ、長ネギが入っていると「南蛮」となるのでしょうか?
これは、室町時代までさかのぼります。
室町時代には、ポルトガル人やスペイン人の商人が日本を訪れていました。
彼らはインドや東南アジアを経由して南のほうから日本に入ってきました。
南の異民族のことを中国では「南蛮」と言っていました。
そのため、彼らのことを南蛮人と呼んでいたのです。
「南蛮渡来」というのは、南のほうから入ってきたものです。
その南蛮人は、健康維持のため長ネギをよく食べていました。
そのため、長ネギを使ったうどんやそばを「〇〇南蛮」と呼ぶようになったのです。(諸説あります)
元々は、鴨南蛮のようにカモ肉と長ネギを使ったものでした。
明治時代、カレーが日本に入ってきて、カモ南蛮にカレーを合わせて、カレー南蛮が出来上がったのです。
このほか、南蛮漬けや南蛮料理も南蛮人から伝わったものです。
ねぎの分類
・根深ねぎ(長ねぎ):主に白い部分を食用にします
*単色野菜に分類され、関東で好まれます
・葉ねぎ:主に緑の部分を食用にします
*緑黄色野菜に分類され、関西で好まれます
長ねぎの栄養価
・白い部分:ビタミンC
・緑の部分:カロテン
ビタミンK・カルシウム
辛みと匂いの元になっている硫化アリルの薬効
(白い部分に多く含まれる)
*強い抗酸化力:免疫力アップ・風邪予防
*強い殺菌力:風邪など感染症予防
*血行改善:冷え性、肩こり、筋肉痛、血栓予防
*胃液の分泌を促進(消化促進)
*食欲増進
・硫化アリルが体内で変化したアリシン
*ビタミンB1の吸収を高める
*ビタミンB1による疲労回復、睡眠改善、脚気予
防、認知症予防など
★B1不足による認知症:ウエルニッケ脳症 コルサコフ症候群
民間療法:風邪の時、ねぎを首に巻く
・揮発したアリシンがが鼻から吸収され効果を発揮
*免疫力アップ、殺菌効果、疲労回復、血行促進、胃腸の働きを高める
*皮膚から吸収されるわけではありません
・首の熱を奪い、体温を下げる効果も期待されます