研修があった。


土日休日のない職種な上、せっかく、半ドンで帰れるスケジュールの平日に、本社は、我々支店に午後の研修をぶっ込んでくる。


それでいて、「働き方改革、早く帰りましょう」とは、片腹痛し。


まぁ、本題は、それではない。


たいてい、こうした研修は、コンプライアンスであるとか、本社の側が、不祥事が起きた際、自分たちが責任を軽減するためだけのようにしか僕には感じられない内容が多い。


例えるなら、シェフであるなら、研修では、若者の料理のトレンドとか、映えるテーブルクロスや最新の調理器具の紹介とか、せめてカスハラの対処法など、教えて欲しいのに、他店のサービスを受けるのはやめましょうとか、正しいコック帽の被り方とか、およそ、役に立たない話ばかりされる感じ。


今回も、およそ、つまらない話だと思ったら、確かに内容はつまらないのだけど、派遣された研修担当の50代女性の大学の先生がとにかく挑戦的。


「みなさん、この10年で○○法が改正されたのですが、お読みになった方、挙手を、、、はぁ、そんなんで仕事してるんですか」


などと、やたら、挑発的。


もちろん、教わる側なので、どんな物言いをされても、平身低頭が、こちらの基本姿勢であるものの、今時、珍しい感じで、グイグイ来る。


「私の説明について、何か、仰りたいことがあれば、どうぞ」


などと挑発的な投げかけもあるので、それに食いついて質問しようものなら、3倍の理屈でねじ伏せて来る。


その時、気づいた。


なるほど、これなら、眠くならない。


無味乾燥とした表面的な話よりも、多少無礼と感じる話し方の方が研修として、食いついてくれる分、手法として価値があるということか。


うちの社員と先生の不毛なやりとりを聞いていて、ほんとは、もっと、論理的な話を聞きたいと思ったけど、そんな風に“何かを思う”スイッチを押されてることだけで、研修の価値があったということか。


なんか、綴っていて、ちょっと違う気もしてきたけど。


でも、無味乾燥とした何も残らない時間よりは、良かったのかな、、、と。


そんな感想。