幸せな邂逅
GWと言いながら、ずっと出勤の僕。でも、今日を乗り切れば、明日・明後日、2日間はお休みを頂ける。最後の力をふりしぼって、出勤!と思って、電車に乗ると、いつともは違う顔ぶれ。つまり、通勤だと、いつも同じ時刻の同じ方面の電車に乗るし、僕と同時間帯同方面の通勤者がたくさんいるから、「あ、あのカバン」とか、知り合いでもないのに知り合いになる。きっと、僕だって、新幹線通勤だけど、同じ時刻の同じ車両の同じシートに座るから、「あ、あの黒酢呑んでいる人」って、昨日、一昨日、一週間前に目撃したのと同一固体であること、認識されていると思う。そんな変わり映えのない通勤風景だが、やっぱりGWだし、通勤の人は少ないし、行楽の人が多いし、時間帯も違うから、全然、顔ぶれが違う。そしたら、僕の前に座っていた若い女の子が、「あ、tanyさん」って声を掛けてきた。びっくり。かつて僕が務めていた支社に隣接するライバル社の若手の子。取引先で、よく一緒になっては、商売談議をしてきたから、顔見知りではあるけれど、僕は課長だったし、彼女はまだ駆け出しの平社員だったから、そこまで親しいワケではないのだけど、僕のこと憶えていてくれて声を掛けてくれた。次の駅まで15分くらい。職場の近況を話し、今もあの頃の同僚とは仲が良いとか話し、意外にも僕の近所に住んでいたから、どこの中学校区? などと下らない話をし、じゃあ頑張ってねって別れた。なんだか、とても嬉しくて。そんなやりとりが。今、転勤したばかりで、軽々しく人と話せない状況だからか、こんな風にして、沢山の人が乗る16両編成の電車で、偶然、僕を見かけて声を掛けてくれることの尊さ。たまらなく嬉しくて。でも、それは、僕が僕の周りの人達と生きてきた証。これからも、そんな風に生きていけば、今、未知の人達が、既知の人になって、思い出の人になって、やがて邂逅して、互いに励まし合えるはず。か、どうか、分からないけど、そんなファンタジーに信憑性を与えてくれるような幸せな出来事だった。