コンサートの感想を綴ります。
セトリの内容にも触れるので、まだ公演をご覧になっていない方は、閲覧、ご注意下さい。
そして、今回は、特に古参の方は、何も情報を得ずに見に行った方が良いかと思います。
というワケで、2曲目。
「80km/hの気持ち」。
言わずと知れた1990年10月25日リリースの槇原敬之1stアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』収録楽曲。
コンサートで聴くのは1993年の“君は僕の宝物 TOUR”以来か。
つまりは30年ぶり。
マッキーは2000年代に入った頃の雑誌のインタビューだっただろうか、「昔の曲は、今の心境とだいぶ違うし、ちょっと、恥ずかしくて歌えない、もっと歳を重ねて、曲を客観的に捉えられるようになったら歌えるのかも」的な話をしていて、僕をがっかりさせていた。
僕としては、マッキーの音楽と出会った頃の90年代初頭が、恋に恋する高校生だったし、その頃の曲たちが、当たり前だけど、長い年月聴いてきているので、やっぱり、目の前でマッキーに生で歌って欲しかったので。
でも、まぁ、そんなワケで、コンサートでは、90年代の曲はあまりやらないし、ましてや、アルバムの中の濃い恋愛系の楽曲になると、そりゃあ、今の心境と違うのだろうから、全く、演奏する見込みがなくなっていた。
さらに、マッキーは、自分の思うような楽曲制作ができるようになったのは、3rdアルバム『君は僕の宝物』からだって公言しているので、1stや、2ndからのアルバム曲のセレクトは、相当、難しいのではないかと絶望していた。
それが、である。
最近、ラジオだったか、「自分がいいと思うものだけじゃなくて、人がいいと言ってくれたものも大事にしたい」と言っていた。
それだよ、それ、マッキー! なんて、僕は、目の前にいるワケでもない槇原敬之を前に、何度も何度もうなづいて見せた。
そして、2019年「MUSIC FAIR」での、「12
月の魔法」の歌唱である。
歌ってるじゃん!
封印して来た初期楽曲!
しかもアルバム曲!
しかもテレビで!
この時、僕は2つ確信したのだ。
時は、熟した。
あの日、雑誌のインタビューで、もう少し、歳を取らないと初期曲は恥ずかしくて歌えない、、、と言ってた、“歳を取ったというその時期”が。
そして、今のマッキーの声で歌ってもらっても、当時の感じは色褪せないって。
2つの確信。
それを証明するのが、確信を得た“MUSIC FAIR”から5年経った今回の“TiME TRAVERiNG TOUR Season2”なのだと思う。