「神話が教えてくれる日本人力の磨き方」を拝聴!



先日参加した講演会の報告です。

雑誌「致知」によく載っている、昔からお聴きしたかった、「博多の歴女」白駒妃登美さんと、
私の長年の同志であり、今は理念経営コンサルや大学講師をやっている、富田欣和氏が講師の、
古事記講演会に参加してきました。


白駒さんは、噂に違わぬ素晴らしい、楽しい講演で、
富田氏も、様々な気付き、学びを頂ける、
素晴らしいセミナーでした!!
私の寺子屋での講話にも大いに役立ちます!



「日本」をキチンと学んで、子供達に伝えていき、自信ある日本人、元気な日本を、作ります!



<備忘メモ、文責不問にて>

●「博多の歴女」白駒妃登美さん 講演


1300年ほど前、初の国難。
朝鮮半島に、百済は、新羅に滅ぼされた。
斉明天皇は、百済に同情し、白村江の戦い。しかし大敗、日本は危機に。防人が必要に。


国を守る!という人は、家族なんて気にしてない、と、特に女性は考えがちだが、本当の優しさは強くないと持てない。家族を思うからこそ国を守ろうと思える。
大伴家持は、万葉集の中で、防人の歌を整理。


日本の危機…唐の侵攻を恐れた。
ここでなすべきは、歴史書の編纂、歌の編纂。それで日本人の心を一つにする、と決めた。


古事記…国内向け。日本語。
日本書紀…世界向け。漢文。


大伴部博麻は、自らを奴隷として売って、それで遣唐使に帰国してもらい、唐の侵攻準備のことを伝えてもらった。その覚悟に感動する。
30年後に帰国したら持統天皇は非常に喜んだ。




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本居宣長はプロの学者ではない。実家は商いをやっていた。
母親が、京都で医者になれ、といって松阪を離れた。


賀茂真淵に、アポ無し突撃。「松阪の一夜」
当時、真淵は大学者。しかし宣長の急な訪問を受け容れ、古事記から研究しなさい、日本を頼みます、と伝えた。
そのあと「天地」通信教育を6年続けた。偉い!


賀茂真淵の偉大だと思う点は、「師の説に盲目的に従うべからず」
万葉集の研究も、エッセンスを伝えられる


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2011年、富田と出会った。
「歴史から生き方を学ぼう」とおもっていたら、
「神話から生き方を学ぼうよ!」となった。

日本人にとって、働くことは、喜び。
その原点は神話にあった。
大国主命は、子供だったが、人が良く、人が嫌がる仕事を引き受けた。それに感動し結婚できた。
誰かを喜ばせる、ということが報われる神話。

女性が男性の何を見て評価するか?
心のキレイさ、志の深さ、という本質を見抜くべし。

欧米人は目標を定めないと、勤労も動けない。
日本人はそうではない。



スサノオとアマテラス…
スサノオはついに追放された。
西洋の生き方…未来の手段として、現在を使う。
日本人の生き方は、このヤマタノオロチの神話。想像もしなかった。

クシナダヒメは、救ってもらったから結婚したのではない。
スサノオが、立ち向かうと決めたとき、結婚した。
戦いでも、ヒメはクシに化けて、霊力を増した。
日本初の男女共同参画(笑)



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●富田欣和氏 講演

『古事記の知識を活かし数社の会社経営と人気大学講師として活躍している 富田欣和』



◯男性の出世は女性で決まる。女性の出世=幸せは男性で決まる。
結果が出てから、ではなく、出る前から態度で示すこと!


・フィギュアスケートの羽生結弦選手のファン=ユヅリストは、すごい。振る舞い変わった。
「仙台のパレードでもゴミが落ちていない」
「他国選手のために他国の国旗をドラえもんのようにたくさん持っている」
「スペイン国歌が歌える」


・建国記念の日…建国記念日ではない。
建国されたことをお祝いする日であり、建国日が確定してしまう


・コトダマ(言霊)
音としての「コトタマ」
「言挙げせず」=言葉にしたら本当になっちゃうから、慎重に!
←それだけ言葉には力がある
←それが本当にあなたの目指すべき世界なの?重要な判断だよ!?

なので外人が言うような「日本人は語らない」のではない。
言葉を大切にしている、から。


・古事記と日本書紀。
一大事業。
同じ天皇が、2つを編纂したのが、すごい。


・日本の神話の世界観…1ページから違う
キリスト教…神様が天地をつくった
記紀…天地が神様をつくった=神様が思い通りにならない。失敗だらけ。

はじまりを作らない。曖昧にする。ゆえにいつまでも続く。弥栄。
はじまりを作ると、終わりが来ちゃう。
敵も作らず、解釈も多様。


・会社は存続大変。5年生存率10%。
長く続くために学ぶのは…古事記だ!

西洋型…天命追求。はじめにビジョン立てて、目標立てて…
日本型…スーパーその日暮らし=頑張ってたら気づいたらこうなっていた

ということで、会社のビジョンなどは全て捨てた




・古事記との出会い…
祖父と遊んでいた記憶が「天孫降臨ごっこ」
「あなたツクヨミだから」(??)と言われ、長崎の壱岐島に行った。ツクヨミの一ノ宮があるところ。
小さいところで、東京から6時間かけて
そのあと京都の松尾大社駅

←言われたことをなんとなくただやっていた。
 ここで「何のためにですか!」などと聞かなかったのが、日本型。西洋型に、確認したら、そこで断ち切られていたかも。


・本居宣長の核心
漢意(からごころ)から、大和心
…ありのままの自分で。余計なものを取り去っていく。

古事記で伝えたいもの=大和心=和の心
民族に根ざしたもの。

⭕️素直な心 …鏡…アマテラス
⭕️思いやりのある優しい心 …勾玉…ツクヨミ
⭕️困難に挑戦する心 (決断)…剣…スサノオ

三種の神器、三貴神を、表している。



※ちなみに、こういう神話を、学校では教えていない。教科書にない。因幡の白兎を知ってる人?と高校生に聞いたら、「物置きでしょ!」


・河合隼雄「中空均衡構造」


・北畠親房「神皇正統記」
南朝の正統性をかたっている。

しかし、北朝の天皇が、「神器はないが、知らす=愛の心を持って、皇室の誇りを持って、やっていく」と御製をしている


・天皇が亡くなったら、葬式の前に、三種の神器の受け渡しをまずやる。それくらい重要


・ダークサイドに落ちないためには「浄い心」=公のため
 清い ↔︎ 濁
 浄い ↔︎ 穢 …神道はこちら


・天皇陛下は、権威や権力ではない。
浄い心で、和の心を、実践している。ものすごく純度が高い。

皇居勤労奉仕に、いやいや参加した、元ヤンキー経営者。
本音;クソ暑い中、あんな知らない爺さん婆さんの家掃除を、なんで俺がやるんだ。だりー
御会釈後;なぜかわからないが涙が止まらず。すっかり


・亡くなったら、ミコト
生きている人は、命持ち
神人同体(日本) ↔︎ 神人隔離(西洋)

洗って払って浄めたら、ミコトになれる。
ゆえに磨くことを尊ぶ。元々存在するものが、人となって穢れているだけ。
全てに神が宿る  例;グランドに一礼する


・天孫降臨…これも始まり曖昧戦略
ニニギノミコトが降り立つが、その父母は誰?は辿ってはいけない
皇室の御陵は絶対に触れない。

降臨のときは、アマテラスは稲だけニニギに渡した。
あとは五人の神だけ随行。
しかし行き先がわからず、道先案内を猿田彦にやってもらった

猿田=サダル(南方語で道先案内)
→南方の民が、ニニギたちを九州に連れて行った


・神様は、働いている。稲作やっている。怠けていない。
稲穂は、働く象徴。
それを持たせて、「知らせ!」↔︎ 「領く(ウシハク)」
=民の心を知る。統す。治す。

同時に、「幸きくませ」=幸せでありなさい!






<白駒>
・成長とは、無い物を得ることではなく、ある物を磨くこと
 三種の神器も、全て磨くもの。

・「お疲れ様」など、否定語をつかうな、などいうが、相手の経緯に労わりをするもの。単純な、マイナスをプラスにする、ではない

・謙譲語…いろんな個性がある中で、丁寧に話すのではなく、全員の個性を引き立てるため

・お辞儀…外国では、屈服敗北を意味する。目線を下げた礼でなければならない。この礼は、敵と味方ではあっても、人間としての敬意と信頼と勇気を示している。ゆえに礼が深いほど、器を示す