国会版林塾…血統観!



今週火曜は、今年初めての国会版林塾「綜學勉強会」でした。


テーマは「大和言葉の人生観 チスヂ(血統観)」


かつては日本人はみな知っていたことですが、今はほとんど教わらず忘れられている内容であり、政治家のみならず多くの国民に聴いてもらいたい内容でした。


正しい血統観、家の在り方にもとづく、日本再生を果たさねばと、また志を新たにしました。

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<以下要点録。文責不問で>


「大和言葉の人生観 チスヂ(血統観)」



前々回講義では、イノチの構造をはなした。

イクタマ・タルタマ・タマトマルタマ

イノチには中心力が必要。これがなくなると、みまかる。

これは会社や集団と共通点がある。イクタマが社長。



前回講義では、メヲト。

進化のための仕組みが、メヲト。男女のいいところを受け継ぐ。

なければ進化が極めて遅くなる。進化が起こらない。

オスメスに別れることで、生命体の進化が加速された。

イクタマ担当が男、タルタマ担当が女、タマトマルタマが赤ん坊。


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そして今日のテーマは血筋。

大和言葉で…

「チ」…続いて行くもの。例:千代に八千代に。地面。

「スヂ」…スは、最も口をすぼめて発音する→先に伸びていくもの。筋…先にドンドン伸びていく



いま話題の、天皇陛下の退位の議論も、皇室だけの問題ではなく、日本人の生き方の問題。

ここまでの長い歴史を、どう受け止めるか? 未来に対してどういう決断をいま下していくか? が問われている。



いま世間で大事と思われている価値観、たとえば男女平等や個人尊重で、判断してしまうのは、気をつけなくてはならない。



血筋は、昔から尊ばれて来た。

例えば、

武家。

伝統芸能…(歌舞伎、能、茶道など)。

商いでも。150年を超える、郡山のお菓子屋など。何代目、と名乗る。

神社でも。島根県の日御碕神社は、98代とのこと。なお自分の林家も、栃木県佐野の人丸神社の21代目。

外国でも。中国…孔子の直系子孫の孔健さん。そういう人がたくさんいる。

欧米でも。王家のネットワーク。たとえばハプスブルク家。ユダヤ人も血筋を極めて重視。

動物でも…競馬の種馬は血統書が重視。

→日本のみならず世界的にも、血筋は大切にされてきた。




チスヂの形成。

精子は1億個。協力するが競争し、最も力のある精子が、卵子にたどり着く。最も優秀なイクタマが、受胎を実らせる。

残りは敗残者、ではない。1つを到達させるために、残りがある。

なぜこのような厳しい世界があるのか?それは進化を早めるため。すべては進化のため。

「イノチはなぜ尊いか?」「それは宇宙進化を担っているから」「進化のために、みんなが必要」



イノチは世代交代をする。

引き継がれている、その中に、進化がある。

いかにして優秀な子孫を残すか?それが生命の悲願。

行き過ぎると、受験ママになるが、それもこの想いがあるから。

先へ先へと、一歩でも尊い存在に近づく。進化の道程が、血統。



だからこそ、血を分けた子供が、我が分身。

子供がほめられると、自分も嬉しい。子供が危ないときは、身を呈して守る。

勝海舟も親に助けられた。勝麟太郎が9歳のとき、金玉を野良犬に噛み付かれた。そのとき父親が駆けつけて来た。医者に連れて行き、しぶる医師に刀を抜いて無理矢理縫わせた。そのあとも勝は高熱を出したが、父親は水祈りをしたりで、必死に治した。その甲斐あって、70日後に治った。



血筋を、重んじるのが自然。天地自然の原理。

血筋を重んじないのは、イノチを軽んじることになる。

昔は血筋重視は当たり前だった。

しかし今は、個人主義がひろまり、血の連続性は重視されなくなった。

日本人が本来もっていた、素直な血筋観を取り戻さなければならない。


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チスヂの内容…血統と家柄。

血統的血筋と、品格的血筋がある。

観念的平等主義が世を覆っている。みんな一緒でなければならない、となっている。

しかし一人ひとりに価値があるのは、個性があるから。本来は、違いがあるからこそ価値があると教えなければならない。

人は生まれながらに平等、と教えられてきたが、現実は、生まれながらにみんな違う。

天からいただいた個性を、天性という。天性はみんな違う。血を分けた兄弟でも。

その違いに、価値がある。

血筋が根拠になって、個々それぞれが形成される。

血筋に誇りがあれば、お前ならできる!という励ましになる。



松下幸之助「運命の80〜90%は、あらかじめ決まっている」

え? 松下幸之助が?? 松下幸之助くらい、夢を実現した人物はいないのでは?変えられない運命はない、と思っているのでは??…と思うかもしれない。

変えられないのは、生まれた時、生まれた場所。長男で生まれた。この両親のもとに生まれた。…本当にたくさんのものが、あらかじめ運命で定まっている。

残りの1割2割部分を、変えていくのが、人生だ。

しかしその1割2割のために、一生懸命努力すると、8割部分が活かせるようになる。



人生を好転させるには、原点を発見すること。

原点発見のためには、自分の運命を肯定すること。

たとえば、生まれたときから、親の仕事を継ぐのだ、と言われてきて、反発することもあるだろう。

しかし冷静になると、それが俺の運命だとなる。

たとえば友人の場合は、親がサラリーマンで、自由に仕事を選べるが、一からスタートでなかなか人生の基盤を作るのに苦労している。しかし自分は親祖先が作った基盤から始められる。これを否定するのではなく、これを受け容れた上で、自分の運命を活かすべき、とおもえること。


松下幸之助は、親が事業をしていたわけではない。親は米相場で大失敗。8人の兄弟は、幸之助以外全員若死した。

幸之助に、人生で何がよかったか?と聞かれたとき、3つ良かったと答えた。

1、学問がなかった。学校いけなかった。だから耳学問が働いた

2、お金がなかった。親が破産した。だから一から踏ん張れた。これから伸びる電気に目をつけ、迷わず取り組めた

3、健康でなかった。結核で寝込んで出社できないことも。だから人に任せることができた。任せるしかなかった。


本来これら3つは、成功しない理由。

しかし成功する理由に、幸之助は、あげた。

運命を肯定したから。



もう一つの血筋は、品格的血筋…家柄。

その家ならではの、家の品格。雰囲気。お金だけでない豊かさ。

地位や財産の多寡ではなく、人格的優秀性。


品格・家柄…親の、正直さ。正義感。慈悲心。利他の心。

家の力、家柄の力。

これと、血統からくる天性、両者があいまって、力となる。


いまの松下政経塾塾長の、河内山哲朗は、代々の家柄。

長野県宮田村の清水村議も、昔ご先祖が村長していた。



チスヂを支えるタテイトの伝承・教育。

フィギュアスケートなど、スポーツの場合は、概ね若い頃しかできない。第一線で踏ん張れるのは10年間。

会社の場合、一人前になるのは30歳として、それから定年の60歳までは30年間。第一線で踏ん張れるのはそのうち何割か。

人生には寿命がある。自分の想いを受け継いでくれるのは、重要。一代ではなし得ない、大事業がある。

そういうときに、あとを継いでくれる者がいる、そこに血筋の重要性がある。



ヨコの関係も大事。ヨコがなければタテは続かない。

伝統や、家紋、我が家を誇る。芸能では、師匠や先輩を尊ぶ。

祖先のイクタマが、自分に乗り移っている、それが伝統。ご先祖の生まれ変わり。

ご先祖の残した、念子。祈り。想い。




チスヂの中心が皇室。

皇位継承問題は、皇室だけの問題ではない。日本人の生き方の問題。何を、どう、受け継ぐのか?

天皇=スメラミコト…血筋の先頭に立っている。日本人全体の先頭。神武天皇の血筋の中。そして、進化の先頭に立っている。



かつて、10代、8名の、女性天皇がいた。しかしみな、緊急避難であり、男系の女性天皇。

女系天皇と女性天皇の違いが、世間ではあまりわかっていない。しかし「いいじゃないどっちでも」とはいかない。

イクタマを伝えるのは男子、それをタルタマで迎えるのが女子。セイタカアワダチソウのタネは、別の種のタネになると、違うものになってしまう。

男系による継承でなければならない。



かつて、自分のタネで、天皇をつくる、と考えた人がいた。

1、蘇我氏は、自分の家をミカドと呼び、天皇しかさせられない舞をやらせた。大変な横暴だった。それを食い止めたのが大化の改新。

2、藤原氏も、一族の女性を、お妃に嫁がせることができたが、天皇にはなれなかった。

3、道鏡も、女性天皇と懇ろになり、自分を天皇にしろと迫った。しかし和気清麻呂が宇佐八幡宮にいき、命懸けで排斥した。


日本の連続性を命懸けで政治家たちは守ってきた。

21世紀のいまも、現代の蘇我氏や道鏡を、私たちが食い止めなければならない。



仮に、中国の大富豪男性が、女性天皇と懇ろになって、子供が即位したら、漢民族王朝になる。

こういった混乱が起こらない仕組みが、男系男子の血筋。幕末に争った、幕府も薩長、どちらも皇室の家臣。

中国にはこれがないので、革命のたびにとんでもない命が失われてきた。日本も混乱はあったが、圧倒的に穏やかだった。

中国人は訪日すると、日本に伝統の積み重ねが、地方にも多々あることに驚くとのこと。

女系天皇を認めるか否かは、上記のどちらの国が、幸せなのか?という論点でもある。



小泉内閣のときは、奇跡が起きた。悠仁親王殿下が生まれた。危なかった。

旧宮家の男子が、廃絶しそうな宮家を継承すれば、男系男子は保たれる。

皇室典範の養子禁止を変えて、旧宮家を活かしていくべき。皇室の女性もなかなか嫁ぎ先に苦心しているし。



指導者を生み育てる「家」の必要性。

日本の国体を守るために、命懸けとなる家が必要。

二世議員三世議員だからダメ、といのは暴論。向かない人が議員になるのがダメなだけ。むしろ政治の役割を品格よく果たすなら、大いに結構。



トランプ時代は、我が国はじまって以来の、国柄の危機でもある。

政治の役割がこれほど重要であり、またやり甲斐あるときはない。

ここにおられる皆さんの活躍を、心から期待したい。