2016-04-10 09:53:31

夢と感動の偉人伝(72)日露戦争1 伊藤博文の先見性と執念

テーマ:いどばた稲毛
 1895年、仏独露による「三国干渉」により、日本は日清戦争で獲得した遼東半島の返還を余儀なくされます。朝鮮半島を緩衝地帯とし、南下政策を続けるロシアの脅威をなんとか取り除きたい、と考えていた日本は、ロシアとの間で交渉を繰り返します。しかし、全く主張を譲らないロシアに対し、1904年、交渉継続を断念。御前会議で国交断絶と日露戦争の開戦を決断します。

 当時枢密院議長であった伊藤博文は、なんと開戦と同時に終戦のことも念頭に入れていました。御前会議の直後、ハーバード大学への留学経験があり、ルーズベルト米大統領と親交があった金子堅太郎を呼び出します。ロシア支持に傾いていたアメリカ世論を、日本支持に転換させ、ルーズベルト米大統領を仲介とした講和締結の下準備をする、という任務を依頼するためです。

 アメリカの実情に詳しい金子は、依頼を固辞します。アメリカ独立戦争の時にロシアが支援したことや、アメリカの経済界にロシア系アメリカ人が多くおり、世論が簡単にひっくり返らないことを金子は知っていたのです。それでも、伊藤は、「自分も一兵卒とし戦い、敵兵は一兵たりとも日本の土地は踏ませない」と決意の程を述べ、金子を説得します。金子もその執念に負け、依頼を受諾。金子は、日本の命運を背負って、アメリカに渡ります。
(続く)

(写真の出典:Wikipedia)
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