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小宮山宏氏講演会!

東大OB会にて、元総長の、小宮山宏さんによる「日本の再生」を拝聴しました。
本来は500人以上の会でないと話してもらえない(笑)が、同級生の依頼とのことで、お話いただきました。


三木会長の挨拶で始まり、懇親会は元アサヒビールの丹下さん。そうそうたる方々が先輩です。
ちなみにいま、東大卒業生は約20万人。いまの女子学生比率は18%。
とのことです。



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1900年の平均寿命は31歳。
聖徳太子が48歳、シーザーが56歳、プラトン80、徳川家康
有名人は長生きだが、それはごく一部。
ほとんどは食うや食わずやで、冷蔵庫もないし、飢饉ではほとんど死ぬ、という時代。
江戸時代終わりでも農業人口84%。
人類一万年のほとんどは飢餓との戦い。
文明が成功した結果としての課題が、生まれてる。


人工物の飽和。
日本の車の内需は、この10年ずっと500万台。
先進国の成長が難しい本質的な理由はこれ。
家電などもすべてそう。昔は白黒テレビが欲しかった。
テレビ、自動車を買うのが、高度経済成長期。
スマホ?ノー。収入がないと買えない、というものはなくなった。
中国マーケット?しかし中国も7年で車保有率が0。02→0。10に伸びてる。あと数年。いまの減速は元に戻らない。
あとはインド、アフリカしかない。


公害を克服し、世界一の環境国家になった。
関東3000万人が住むのに鮎釣りができる。これは世界一だろう。
エコノミーとエコロジー両立。スウェーデンとは訳が違う。
日本に誇りを持つべき。
過去の歴史より、我々に近い歴史の結果に、誇りがある。


梅棹忠夫先生が指摘。
極東と極西、日本と英仏は、文明の根こそぎ侵略がなかった。
間違いなく、徳川期は世界の先端を行っていた、先進国。鉄砲の数。平均寿命。識字率。寺子屋の数15000(今の小学校数と同じ)。
幕末も、日本は危なかったが、先進国としての力があったので生き残った。他は全部やられた。
日本は植民地にならず、あっという間に工業化を果たし、日清日露戦争にも勝つ。これは江戸の蓄積。
やってきたことは違うが、決して途上国ではない。


課題先進国。
テレビが欲しい、にはビジョンは不要。
これからは違う時代。
情報自由。007は不要の時代。諜報も99%は公開情報。人が秘密を持ってる時代ではなくなった。
移動自由。かつて三四郎も、熊本と東京も一泊必要だった。江戸期は歩くしかない。


若い人が、何が欲しいのか、を考えるべき。
モノがある前提で、誇りある人生とか…もっとおいしいもの…とか。
モノも心も豊かな社会を、プラチナ社会と定義。
自由に誇りを持って輝く社会




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プラチナ社会の必要条件
⒈エコロジー…公害克服、生物多様性、地球環境。風速70mの台風
⒉資源の心配がない
⒊心もモノも豊か
⒋雇用
⒌参加型社会…老若男女。交流。生涯学習。健康安心にエイジング


新しい仕事を創る必要。
AIで、47%のIT産業は無くなる、とオックスフォードが研究。
たとえば銀行業も、銀行員は減る。フィンテックも出てきた。


1930年、ケインズが書いた。「3%成長すれば、2030年には働かなくてよくなる」
ヨーロッパは、労働は奴隷のもの。貴族はしない、という考え。
人間は孤独では生きられない。だから働く方がいい。
プラチナ社会を目指すことは、人類の歴史の必然。


プラチナ産業としての林業。
日本は明治維新以降、1次産業がスポイルされた。
60%が人工林。密林になる。よって土壌が弱くなる。土砂崩れ頻発。
膨大な耕作放棄地もある。
せまいどころか、広過ぎて管理できていない。
国土強靭化なんて間違っている。方向が悪い。
フィンランドは林業生産性が日本の20倍。コマツ製作所の機械で1本45秒で伐採。
結局、大規模化、機械化、サプライチェーンの構築。これが産業の方向性。


健康は、自立。
脳科学、ロボット化技術は、進歩が速い。
脳波でドローンを動かしたり。
考えただけで動かせるロボットがいつか出てくる。
つまり、脳が生きている限り、1人でトイレにもいける。


健康の産業化。
原因と結果が単純でないものは、チャンス。ビッグデータを活用すべき。日本はまだ小さい。
本当の意味でのビッグデータを作ったら、それこそAI。普通の医者には勝てる。
チェスどころか、囲碁でも、勝つようになった。
ルールが明確で、勝ち負け判断がはっきりしている分野は、人間はAIにすべて負けるだろう。定型的な仕事など。
香川大学で、レアシュガー。


参加型社会。コミュニティが日本は強い。
稲作、会社は、強いコミュニティだった。
いまは稲作重要でなくなった。会社も40%が非正規。
今後は、プラチナ社会作り。食うんだ、テレビだ、ほどわかりやすくないが…


シニアの問題。
シニアが社会参加するのは、シニアにとってはいい。
シニアの社会参加は不可欠と感じるようになった。現役が忙し過ぎるから。
発明は若者の仕事?違う。掛け算。
たとえば前川製作所はニッチトップを持っている。凍土壁など。60歳で定年だけど、何年でもいていい。93歳の人もいた。安い給料で権限なし。この高齢者と、現役のコラボで、ほとんどの製品を開発してきた。
現役の社長などは忙し過ぎる。だからブラブラしている高齢者が大切。
シニア×学生。外人に日本人が英語教えるときも…シニアが担ってくれる。餅つきが特にいい。
単純にシニアを入れると、威張るので、助太刀をさせると、よくなる。


プラチナ社会は、自由な、参加型社会。
多様な選択肢。
アラタナ、という宮崎の会社の、山本社長「オフィスのドアを開ければ東京。出れば宮崎。サーフィンが好き」
コマツの管理職は出生率2。7  


エネルギー、となると、すぐ原子力か否かの議論になるが、需要が大事。
何に使っているのか?
家庭。オフィス。車。運輸は半々が業務用、自家用車。これで57%
産業は43%。高炉も大きい。


小宮山エコハウス。
省エネやって、太陽電池発電で、だいたいゼロになる。
3階立てまでは、太陽光発電で、ゼロエナジーでできる。
自動車も、5800万台の国内自動車、もう増えない。12年前の車の燃費と、いまでは、劇的に違う。…エネルギー何に使うの?
家の数も6000万軒。もう増えない。


よって、エネルギー消費が、減り始めている。
これが希望。
デカップリング…経済成長&エネルギー節約。CO2も維持しつつ世界は3%成長した。




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アベノミクスも、3%成長するといっているが…
需要は減っている。
日本は1973年以降、工業省エネ。エネルギー消費はほぼ増えていない。しかしGDPは伸びた。デカップリングなど、日本は昔からやっていた。
サービス産業の発展も、オフィスだけ。
そしてついに近年、人工物飽和で、省エネ。
世界もようやく日本に追いついてきた。
150%の経済成長を、24%のエネルギー消費増加で、乗り切った。


日本は再生可能エネルギーで、自立国家になれる。
エネルギーの専門家はみんな供給側。発電あがりとか…
だから省エネがわかってない。
エネルギー消費は2050年にいまの45%に減るし、新エネルギーは18%→32%へ。
世界で見ても、再生可能エネルギーは第2位。IAEA予測だと、2040年までに、1位の石炭も抜く。投資は60%が再生可能エネルギー。
COPで議論するのは、省エネの話なのに、日本は石炭の高効率化や原発の安全性。困ったもの(-_-;)


都市鉱山は、必要十分。
電炉から高炉で、スクラップに変わると、効率良くなる。
人工物の飽和。つまり先進国には必要十分な都市鉱山がある。
金属は全部都市鉱山になる。中国のレアアースの山など要らなくなる。
トヨタ環境チャレンジ2050 は、素晴らしい。


資源自給国を目指す!
日本のモデルは地球のモデル。
プラチナ社会を創る!



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東大事務局からの報告です
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懇親会では、横洲みどりさん
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