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中西輝政先生講演!

前衆議院議員会で、京都大学名誉教授の、中西輝政先生による講演をお聴きしました。
以下、備忘録です。


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カリフ国家、十字軍、というのは、第一次世界大戦のときのことを指す。まだまだ最近の話。
このとき、停戦条約を結んでいたのに、英米仏の連合国がイスタンブールを軍事占拠した。それが11月13日。ゆえに、その前から、心配していた。


イスラムの考え方では、国に侵入自体が、もう戦争行為。


ゴルバチョフが今朝の新聞で言っていた通り、いま、世界は乱世。大乱の時代。
テロのみならず、環境問題も。COP21のパリ協定の合意も、本当に実現できるか、というと、非常に心許ない。


世界帝国は、物分りがよくなると、ダメになる。利己的だと、世界秩序は逆に安定する。これが歴史の法則。


米英が地上軍を投入するかどうかが、分岐点。いまのアメリカに、その力があるか、踏み切れるか。


アジア周辺の問題としては、南シナ海。ラッセンという駆逐艦を通行させ、中国を牽制した。
しかしオバマが本腰を入れた対応をするかは、わからない。爆撃機をとれだけ定期的頻繁に入れられるか?これができるかどうかが、パックスアメリカーナの分岐点。


中東ISの脅威。アルカイダの比ではない。
また、環境問題。
経済も。中国経済の減速は、安全保障を変え得る。
この数年は、この3点が、ポイント。


来年1月、冷戦構造が終わって、四半世紀。
この数年の、中国を、どう見るか?
アメリカは大統領選を経て、どちらに向かうのか?
特に、アメリカが中国をどう見てるか?が重要。


集団的自衛権は、有事を想定しているが、そのとき日米同盟が変わる可能性がある。有事だと、自動的に参戦してくれるかは、わからない。そこまで安心できるなどは、あり得ない。
国際社会の根本論理は、どんな時代でも変わらない。主権国家は国益を追求する。


経済システムは変わってない。自由経済。ゆえに争いの時代。これは世界に混沌を広げる。
対策は…国連。国連改革。拒否権制度の撤廃を、日本外交として唱える?例だが。


アメリカは、オバマの弱腰さや、トランプ旋風を見てると、非常に危うくなってかたと感じる。
いまのテロ時代を招いたのは、ブッシュシニア時代、湾岸戦争にある。あれが失敗だった。
あれは国連的には合法的な戦争だった。ゆえにイスラム側は理念的にも抵抗できない環境だった。
イラク戦争は更なる失敗。


この間、日本はこれを読み違い、防衛力の整備も遅れた。
またイギリスは中国首脳を大歓待。AIIBも入った。これは、貧すれば鈍する、ではなく、元々お金に目が眩む国。
いまのキャメロン政権は、財政再建に必死。オズボーン蔵相は、外からの財政再建にひたすら走っている。EUなど脱退してもいい。


世界の動きを、ゼロベースから見直す必要がある。



質疑ーーー

第三次世界大戦のリスクは高まっている。
ISのような組織が核兵器を持つことはあまり心配していない。
しかし世界ではあり得る。特にインド、パキスタン。
中国はあまりない。
核保有国同士の核戦争は、可能性がある。
イラン、イスラエル、という2つの核保有国もあるので、ここもリスクある。
そして北朝鮮。朝鮮半島情勢に連動する。


日本は、核廃絶を訴えるべき、かもしれない。
日本外交は線が細い。アメリカの核の傘にお世話になっておきつつ、廃絶せよ!と訴えてもいいのでは。