昨日の報告です。
国会版の林塾である「綜學勉強会」に、衆議院会館にて、参加させて頂きました。
現職ではありませんが、以前世話役をやっていた関係で、参加です。
私の林塾への参画は、いまはこの勉強会だけなので、一生懸命学びました。
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「長、頭となる者の心得」
◯1 無私であること
日本的組織は、中心にいくほど我欲を捨てている。
かつて共産党のある党員が、オルグのため各組織に入っていたが、途中でやめた。なぜか?と聞いたら、共産主義で学んだことは間違いだと気付いたから。共産主義では経営者は一番怠けていると教えられるが、実際はどの組織も、トップが一番働いていた。
アマノミナカヌシ(天御中主尊)の、「ミナカ」
「タ」は、高いのタ。高きものに結ばれるのが、タテ
寄るのが、ヨコ
タテヨコがしっかりしているのが、いい組織。
周りに対して、どんな志を伝えているか?そこに「ミナカ」の役割があり、結束力が生まれる。タテヨコの「クミ」が、強くなる。
天皇陛下も、常に日本全体のことを考えている。真ん中にいくほど、無私となっているのが、日本国。
西郷隆盛の言葉「命も要らず名も要らず…」がトップのあり方
◯2・全体を見渡せること
「統ぶ・統べる=先頭に立つことによって、全体を見渡せる。
スベラキ、スメラミコトなどは、天皇陛下を指す
日本国の使命の先頭に立つ。歴代陛下はみなこの思いを持っていた。
明治天皇に、203高地奪還の報告をしたとき、陛下は日露両国の若者が命を落としたことに非常に心を痛めていた。全体を見ていた。
◯3・対外的威厳があること
背負うことによる、中から滲み出てくる威厳、オーラ。
山岡鉄舟は明治天皇を教育するとき、相撲をとったときに遠慮なく投げた。
山岡鉄舟は、剣道を極めていた。ファンがたくさんいた。会うと元気になる。
亡くなると、後を追う人が多数。
国会議員こそ、そういう人間であるべき。
◯4・原点を認識していること
二代目の企業は、創業の志を忘れていないこと。
日本は老舗が非常に多い。それは原点からちゃんとそれを受け継ぐ、という縦糸があるから。
肇国。肇とは、正しく始める、ということ。起こるべくして起こる、自然に起こる。
神武天皇が即位したときを、紀元。皇紀2675年。かつては紀元節。
即位のときの精神は、六合開都、八紘為宇。
世界に向かって都を起こす。紘とは、冠のひも。ひもが広がっている。
20才の山本みずきさんが言っていた。「日本人だけが、日本の原点を説明できない」
◯5・方向性やビジョンを示せること
指導者は、苦労の意味を説明できること。
苦労の向こうに、いい日本が待っている。それを描く
◯6・部下や配下、弟子にたいする人情味があること
気配り。新人より、ベテランに注意。ベテランに対して、気配りが手抜きになる。
部下は子供と同じ。2人目の子供が生まれると、1人目は嫉妬する。赤ん坊の振りをする。
田中角栄さんは本当に気配りできた。塩谷立さんの父、塩谷一夫さんの子供が、会館から落ちて亡くなった。そのとき、一番に飛んできて、「つらかったなぁ」それ以降、田中派で行くことを決めたという。
◯7・小さいことを見逃さず、細かいことを察する「気付きの力」がある
松下幸之助は、真々庵の建設でも、いろいろ注文をつけた。
細部に全体が反映する。
吉田松陰先生は、東北遊学のとき、手形を持たないまま、友人と出発。
なぜそこまで約束を守ったのか?これは長州藩の信用にかかわる、と考えたから。
小さいところに長州藩の威信が表れる。
◯8・切れ味のいい言葉を出せること
カドがある言葉。非難されないよう、当たり障りのない言葉を選んでいると、結局何も変えられない。
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側近学
則天武后の「臣規」