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私も拉致問題にからめて、日ロ関係が友好的である大切さを、来賓挨拶させていただきました。

続いて、中村義博元大使による、ウクライナ関係の卓話。国際情勢は、常に幅広くそして現場の生の情報を仕入れていかねばなりません。中村大使も、外交で大切なのは、歴史と地理だ、とのことでした。
これからも、生の情報を、常に勉強していきます。

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ウクライナは、西部は欧州に近く親欧派だが貧しい。東部はロシア系住民多く豊か。
クリミアは元々ロシアのものだったが、フルシチョフが勝手にウクライナにした。なので特殊。

ロシアによるクリミア編入に対し、EUは内部で意見がわかれた。
米英は強気。しかしドイツフランスはロシアにエネルギー依存しており、弱気。まとまらないため、弱い制裁となった。

ロシアは大軍を国境に寄せた。これがウクライナ内の親露派を結果的に焚きつけた。
親露派は勝手に住民投票を強行し、勝手に独立国を名乗っている。ロシアは周辺国と、親露派の行動は認めない、と決めたが、親露派はそれに拘束されない、と継続。

ポロシェンコが新大統領になった。一回目の選挙で決まるほど人気ある。本人は親欧派。そしてプーチンとも話す、と言っており、両派から支持ある。

プーチンは徐々に軟化してきた。ウクライナ大統領選挙の結果も受け容れると明言。
メルケルの仲介でポロシェンコとも会談し、
ウクライナ東部の武装集団とも関わらないと決めた。
欧州からの経済制裁がきつくなるし、国際非難も高まると見たのだろう。

しかしなかなか親露派は、不法占拠などを続けてる。政府軍に反撃しており、大統領もいつまでも放置はできない。

現代は、国際司法裁判所などがあっても、主権国家同士が認めないとできない。
ゆえに、どれだけ支援国があるかが勝負。日本には米がいるので、中国も尖閣に手を出せない。

プーチンは、安倍総理と、6回も会っており、プーチンはがっかりしていた。まあ、日本としては当然だが。


鳩山邦夫協会長の話。
日露両国は、相互補完関係にある、との言葉に、ロシアは心動いていた。
いま、中露は、アメリカ対抗のため便宜的に組んでいる。
しかし中国は、今後は圧倒的に大きくなる。そしてそれ以上のペースで軍事力を高めている。
極東ロシアは600万人しかいない。隣接する中国三省は1億人超えている。中国はロシアにとっても脅威。ゆえに今後必ずや、日露同盟となるだろう。

それ以前に、エネルギー問題。
中国は、世界最大の、シェールガス埋蔵量がある。ゆえにロシアはますます、中国と関係悪くなる。

21世紀になり、中国は自信を持つようになった。その背景は、ロシアとの国境紛争の火種を全て解決したから。中国は後顧の憂いなく、日本側に出てきている。

プーチンがこの秋、訪日。
これは目立つ。G7としては、制裁した以上、困っている。
しかし菅官房長官は、粛々と進めるとのこと。良い。
アメリカはあまり困っていないが、日本としては、ロシアは大切。ロシアは石油で2位、ガスで1位。
日本は9割も、中東に依存している。これは我々外交官からすれば極めて異常。
なぜこうなるか?ビジネス論理が優先し、安全保障を忘れている。

ロシアにとっても中国は大いなる脅威。日米同盟に寄ってくるだろうし、北方領土問題も解決に向かうだろう。