先月に続き、明治大帝です。注目したいのは、変化の時代にあっても、変えるべきことと変えてはいけないことの違いの基準が明確だった点です。

 明治天皇は、国の発展には開国が必要であることを認識し、その結果国民が豊かになったことを喜ばれていました。しかし一方で、過度の欧化政策により、日本人としての価値観が失われ、社会が荒廃していくことに危機をおぼえました。特に功利を焦り自分の権利ばかり主張する風潮を嘆いていました。

 そこで『教育勅語』を発布。親孝行をしよう、夫婦仲良くしよう、自分の言動を慎もう、人格向上につとめよう、世のため人のために励もう、国難では国のため力を尽くそう... どれも大切な徳目です。日本の歴史や国柄に対する深い理解と尊重の姿勢が、大元にありました。また帝国大学に国史学科を設置し、合せて日本精神を見直しました。

 明治天皇の統率の元、憲法によって国家の基本を定め、勅語によって国民精神を指導しました。今はまさに解散総選挙の真っ最中、激動の時期ですが、そんなときこそ基本となる憲法や道徳のあり方まで踏み込む、リード力ある集団を、応援したいですね。

(『いどばた稲毛』2012年12月号掲載)


千葉から、日本維新! 日本維新の会・田沼たかしの挑戦-教育勅語(写真の出典:Wikipedia)