千葉市中央区倫理法人会の新春特別講演会に参加しました。

陽明学者の井上新甫先生による「日本の国柄とは何か」です。



$千葉から、日本再建! ~千葉市議会議員・田沼隆志の挑戦-inoue1

以下メモ書きです。

・政治家でも誰でも、日本とは何かと外人に問われたとき、即答できないのはさみしいこと。日本は天皇中心の民族で、言語が単一。良い悪いではなく特徴。

・こういう国は他にはない。訳すとエンペラーだが、これはキングより上。正確な訳は日本帝国。これが国際評価。国民はそれを知らない。そしてそう言うとすぐ軍国主義だと結びつける。これは実におかしなこと。今の陛下は神武天皇から始まって125代目。

・群馬のある神社にある絵では、天照大御神は女性。これは誤解を生む。やってはいけないこと。国民のみならず、神社界の人も正しい認識を知らない証し。天照大御神が男か女かは、ナンセンス。形あるものではない。匂いもない。見えない。認識できない。

・例えれば、種。種の中は見えないでしょう。それが天照大御神。ゆえにその神社も以ての外。/はじめは天之御中主神、次いでイザナギイザナミ、次いで天照大御神、次いで神武天皇。これは古事記に書いてることで、正しいかどうかではない。歴代、そういう認識だったということ。

・この世で経済的に無限の発展というのは、ない。そういうときに日本の国柄を、特に幼少期小学生のときに知るのは、誇りになる。黙っててもつまらん子供にはならない。



$千葉から、日本再建! ~千葉市議会議員・田沼隆志の挑戦-inoue2



・日本の国柄として、言語が単一。これは世界では大変珍しいこと。/古事記が天皇制の立脚点。神道も古事記。古事記の上巻が一番わかりやすい。物語としては。しかしたくさんの神々が出てくるが、我々のような人間像として描くと間違える。

・神ながらの、神とは、一般の概念の神とは違う。万物創造の原理を、神、という。形も色も匂いもない、創造の理法。これは伝えにくい。例えれば、ものを食べると、胃腸が動く。これは自分の意思か?この働きのことを、神という。万物を万物にあらしめるのが神。宇宙を宇宙あらしめるのが神。

・食べた後の身体の動きは、意思と関係ない。神とは、働きのこと。引力、重力など。神様を、人間の姿をしたものと捉えると間違える。名付けにくい。語りにくい。それに名を付けたのが、日本の神様。

・働きが表に現れたのも、神という。例えば大きな岩、水、大木など。大きくいえば、働きそのものと、その結果の現象、その二つを神と言う。難しいかもしれないが、これまでの神道のイメージと少し違うと思ってくれればよい。




千葉から、日本再建! ~千葉市議会議員・田沼隆志の挑戦-inoue3


・創造の大原理があり、その分身が、自然のもの。その観点から見ると、日本は一神教。多神教と思っているかもしれないが、それは現象を見たから。つまり日本は、一神教であり、多神教。これはほとんど教えられてない。

・陽明学者だが、神道を学びたかった。しかし私自身、かなり遅れた。なかなか着手できなかった。非常に難しかった。しかし、易を学んで、だいぶわかってきた。/神道とは、神ながらの道。そう言うと美しい。八百万の神というが、八ではなく、無数の意。八は、どこまでも進む、終わりのない意味。

・八は目出度い言葉。八咫鏡、やくさの剣(草薙の剣)、など、三種の神器も八がつく。/真心を尽くすことを、あかきこころ、という。清明心、赤心。オバマ大統領は天皇陛下に最敬礼をした。偉いかどうかではない。そういう気品ある方を、我々は抱いている。日本はそういう国柄だということ。

・日本には神道がある、と外人僧侶に答えられない。きちんとそう答えたら、もっと聞きたいと言われた。答えてこそ、初めて信頼関係が生まれる。日本人はもっと知るべき。

・神ながら、とは、随神と書き、神の意思そのまま、の意。神の意思そのままに、人為を加えず、素直に成長した国が、日本。/137億年前に宇宙がビッグバンで始まったが、それ以後続く全ての原理を、神と言う。

・神ながらは、産霊の信仰。産霊とは、万物を生成し育てる、働き、創造の原理。/日本の国柄とは、天皇中心の国。それは神道、神ながらによって立つ。古事記に書いてる。神ながらとは、万物創造の大原理。一神教であり多神教である。赤心を尽くすのが、日本民族の考え方。

・神ながらの特性は、同化力。キリスト教や仏教と違い、神ながらは現実と事実を直視し、不完全を完全に向けていく。これは儒教と同じ。よりいいものを作る。例えば式年遷宮。不完全を知るものは智者。人は全て不完全と神道は知っている。非常に実務的。

・神道は、一神教のように、他を排斥しない。受け入れて日本流に同化する。猿真似ではなく、受け入れるだけの宗教的素地を持っているのが日本の国柄。これを日本の悪い点と訴える著名人もいるが、歴史を知らないだけ。日本人がイエスノーはっきり言わないのも国柄。

・正しい歴史観の根底には、神ながらに行きつく。いま、橋下維新が有名だが、維新の根っこはどこにあったのか?日本人の心にきちんとした軸があったから、あの大事業ができた。同化力は神ながらの大きな特性。

・神ながらは、穢れを美化していく精神。糞尿も汚いが、農作物の堆肥になる。神話でも、苦しみから、より良いものが生まれる。それが神道の考え方。福祉も、汚いものをより良いものにする精神、新たな生命につながっていくという原点があるかないかで、扱いが全く変わってくるだろう。

・我々は初詣にいく。震災被災者もお祭りをやる。それは自分達の故郷がそこにあるから。/私達が道に迷ったときに帰るのが、神ながらの道。これを自覚すれば、日本人としての誇りと気概と覚悟と勇気が生まれる。幕末維新の原動力もここに源がある。