創生日本の安倍・元首相が、女性宮家創設に反対を訴えている。
私も全く同感だ。
八木先生も「女性宮家創設は荊の道の始まり」と述べている。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111206/imp11120602340000-n1.htm
女性宮家というものは、これまでの歴史に存在しなかったもので、
いかにも現在のその場しのぎの感をうける。
八木先生が指摘する9つの問題点を、クリアできるのだろうか?
特に皇位継承権の問題、つまり女系天皇誕生を容認できるのか。
新聞調査でも、2/3が、女性宮家に反対している。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111216/imp11121607280002-n1.htm
そもそもこういった、ご皇室の中の論議を、国民が是非を述べあって議論し合うこと自体、私には僭越なこととすら感じる。皇室会議で決して頂ければよいことだ。
また、その議論の中でも「現代の国民感情が納得するか」を気にしている論が多いが、私には極めて強い違和感がある。
いまの国民が納得するかどうかではない。
2000年に渡るご皇室、しかも万世一系で続いてきたこのご皇室を、どうやって絶やさぬよう工夫するかに議論すべきだ。
国民に納得してもらうためにご皇室はこれまでやってきただろうか? その必要がなぜあるのだろうか?
ご皇室は我々の「君」、つまり元首であり、日本の祭祀の王でもある。
このご皇室に、永遠に、すなわち「千代に八千代に」、我らの君主として、日本の安寧を祈って頂けるよう、我々臣民は努めるべきだ。
そのご皇室のあり方は、祭祀王でもあるがゆえに、最も日本の伝統を体現して頂くことこそ、重要と考える。
言い方を変えれば、日本国が始まって以来の全ての国民の目線を、満足させる御姿が、理想であろう。
とにかく2000年の重みを、我々は忘れてはならない。
林先生が分かりやすく解説頂いていたので、以下引用する。
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◆緊急提言!! 日本の国体を守ろう! 女系天皇を認めることの危険性◆
「女性宮家」を創設しようという意見が、宮内庁から出てきた。小泉政権の
ときにも皇室典範を変えようという議論が起こされたが、悠仁親王殿下の
ご誕生で国会提出が見送られた経緯がある。
女性皇族は結婚すると皇族の身分から離れることになっており、皇族は少なく
なる一方。このまま推移すると、皇族の仕事や活動が“人手不足”になり
かねない。皇族減少という危機に対して、女性皇族が結婚後も皇族にとどまれる
ようにすることで対応したい、というのが今回の問題提起だ。
それはよく分かるものの、この検討が「女系天皇」容認につながることの
無きようクギをさしておかねばならない。男系男子による皇位継承の意義を、
再確認せよということだ。
そもそもチスヂにおいて、男子は「種」、女子は「畑」の役割を担っている。
男系による継承とは即ち、「種」の系統を連続させていくことに他ならない。
今上天皇で125代目となるが、いまだかつて男系を外れたことは一度もない。
天皇の子である女性が、一時的に天皇に即位することはあったが、必ず男系に
復帰している。この場合は「女性天皇」と呼び、歴史上10代8名の女性天皇が
存在した。
◇女性天皇と女系天皇は違う◇
この女性天皇と「女系天皇」の違いを知らない者が多い。国会議員でも分かって
いない者だらけで、本当に議論不足と言わざるを得ない。
女系天皇とは、女性天皇とその配偶者(民間男子)の間に生まれた子が、
天皇になった場合に呼ぶ言い方だ。はっきり言えば、民間男子の「種」の系統
で、“新王朝”が誕生したという事態である。事の重大さを、どこまで理解して
いるのだろうか。
これが女系天皇であり、男女は関係ない。女性天皇によって次の代に生まれた、
別系統の天皇ということから女系天皇と呼んでいるのである。
早い話、皇太子殿下の子である愛子内親王殿下が、もし皇位に就けば女性天皇と
なる。その愛子さまと、民間出身の配偶者から生まれた子が次の天皇になれば、
その子が男子であれ女子であれ、女系天皇ということになるのだ。
◇蘇我王朝や藤原王朝が誕生しなかった理由◇
男系男子による皇位継承システムは、無用の権力闘争に歯止めをかけ、
和の国日本の基盤をなしてきた。歴史で言うなら、蘇我氏や藤原氏がいくら
野望を抱いても、出せるのは「畑」、つまり皇后までで、自分の「種」で
新しい王朝を開くことは望ませなかったのだ。
これがもし、女系天皇容認ということになれば、女性皇族と蘇我氏や藤原氏の
男子が結ばれ、その子が天皇となることで、蘇我王朝や藤原王朝が成立する
道筋を開くことになってしまう。
いくら権力や財力を持っていても、それ以上を望ませないシステムが男系男子
の継承であった。皇室からすれば、実力者の支援は受けるものの、取って
代わらせることはないという安全装置だったのだ。これによって、日本の
タテイトが維持されてきたのだ。
女系天皇を認めてしまったら、成り上がり者の野心を止められなくなるだろう。
地位も権力も金も、欲しいものは何でも手に入れた。あとは自分の種による
天皇を誕生させることのみ、となったときに誰も阻止出来なくなる。
◇他民族の王朝が日本に成立するかも知れない◇
もっと心配なことは、密かに他民族の血を引く男子が送り込まれて皇族女子と
結婚し、その子が皇位に就いてしまうという事態だ。これはもう、他民族王朝の
成立を意味することになる。神武天皇以来のタテイトがそこで終わるばかりで
なく、日本民族の「扇の要」が消滅してしまう。これは国体崩壊以外の何もの
でもない。
では、どうするか。終戦まで存在した旧宮家を復活させるか、旧宮家の男子が
「跡継ぎのいない宮家」の養子に入るなど、考えられる方法はちゃんとある。
旧宮家の男子と皇族女子がご一緒になられるなら、なおよろこばしいことで
ある。
とにかく、十分な議論がないまま、焦って女系天皇登場を導いてしまうような
愚策を避けねばならない。このままでは、吉田松陰先生がきつく塾生に教えた
「君臣の義」が失われてしまう。
野田首相よ、決してこれを受け入れることなかれ。
国体(国柄)破壊という、これ以上ない汚名を残してはならない。
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繰り返しになるが、2000年に渡って、心血注いで守ってきた、この男系の伝統を、重く受け止めるべきだ。
いまの国民が納得するかどうかよりも、まずこの血筋をいかにして守るかに、叡智を振り絞って議論することこそ、いまするべきこと。
たとえば旧皇族や戦後廃止された11宮家の復活、旧宮家から現宮家への養子や縁組などだ。
とにかく、血筋を守る、男系を守ることに、最善の努力をしなくてはならない。
臣民たる我々が女系容認など、ご皇室の伝統を変えてしまう提案をすること自体、不遜とすら思える。
あと、男系優先を、中国(支那)由来のものだと言う人もいるが、
中国由来であろうとなかろうと、それを2000年間続けてきたこと、つまりそれだけ男系というものを大切にしてきたご皇室のあり方の、事実の重みは、何も変わらない。したがって反論になっていない。
かつ、ご皇室のみならず、日本民族全体が、男系での家系維持を、理想としてきたのではないか? 家を継ぐのは、男子。できれば男系がよいとしてきたし、戦国時代でも江戸時代でもお世継ぎは血筋を何よりも大事にしてきた。
ただもちろん、それができない家もあったし、男子ではあるが血筋は異なる養子を取り入れてもきた。これは次善の策で、家系断絶を防ぎたかったからであろう。これも当然のこと。
日本の家制度そのものが、男系優先、男子継承できたのは、ご皇室がその模範であったからとも言えるだろう。
今回、ご皇室がその範を自ら崩してしまわれたら、その方が格式が下がってしまうのではないか?
とにかく、中国由来という論はおかしい。ここまできたら、もう十分、日本独自の文化である。
あともう1つ。一度、臣籍離脱された元宮家の方々が、再び皇族になることは難しい、という論。
なぜ難しいのか? 私にはわからない。
民間から皇室に入られた、一番よい例が、美智子皇后陛下ではないか。
私からの切なる願いは、とにかく皇統を守ること。
まず前提だが、これはご皇室の中での出来事であり、国民が口出しをあまりし過ぎてはいけないと考える。
もし議論をするなら、皇統を守るための議論に徹して欲しいということだ。
間違っても、たとえば女性天皇と女系天皇の区別もつかないのに議論をしないで欲しい。民主主義の悪弊だ。
皇室会議の補助をするためだけに、参考情報を整理するのが本来だろう。
野田総理は、一応元保守系だ。
間違いのない判断を切望する。
場合によっては、国体を破壊する最低最悪の国賊として、汚名を残すし、
私も更に一層、断固戦わねばならなくなるだろう。