逆説の政治哲学 (ベスト新書)/岩田 温
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保守の世界では既に著名人である、岩田温さんの新著が出た。


岩田温『逆説の政治哲学~正義が人を殺すとき~』(ベスト新書)
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http://www.amazon.co.jp/dp/4584123349




実はこのあとがきに、不肖ながら、私も登場させて頂いている。

「現在の日本では政治家といえば、胡散臭い人と思われがちですが、祖国愛に燃え、全てをなげうつ捨て身の覚悟で政治家となった立派な政治家が数多くいます」

と、過分な紹介を頂いており、恐縮である。



岩田さんの、出版の目的は、その後に続く。

「真剣に我が国を思う政治家の方々、日本の政治を真剣に考えたいという方々が、政治哲学の書物へと向かうきっかけを作ることができれば、本書の目的は果たされたことになります」



まさに、私、そして日本を思う同志の皆さんのために書かれたような本。

ぜひとも同志の皆さん、この本をご覧いただければと思います。



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●序章:かくも劇的で非合理な世界


●第1章 政治はこうしてできている
第1節 仲間かライバルか──カール・シュミット
第2節 争いが集団を強くする──マキャヴェッリ
第3節 嫉妬が人を陥れるとき──プルターク
第4節 エリートのただ一つの条件──オルテガ
第5節 金よりも徳──キケロ


●第2章 保守か、革新か─二つの政治思想を考える
第1節 国家は誰のものか──バーク
第2節 靖国神社論争を考える──トゥキュディデス
第3節 ナショナリズムの光と闇──アンダーソン
第4節 権威にはそれなりの意味がある──ヒューム
第5節 ポル・ポト革命とは何だったのか──メッテルニヒ


●第3章 民主主義が最良だなんて誰が言った?
第1節 熱しやすく醒めやすいのが大衆──シェイクスピア
第2節 民主主義が独裁を生む──プラトン
第3節 大衆はこう操作せよ──ヒトラー
第4節 ニーチェが忌避したぬるま湯社会──ニーチェ


●第4章 本当に恐い全体主義
第1節 嘘で塗り固められた国──ハンナ・アレント
第2節 思想とイデオロギーの違いとは何か──マルクス
第3節 人間は戦争で輝く?──ムッソリーニ
第4節 暴走したナチズムの理想──ヒトラー
第5節 共産主義・虚像のユートピア──レーニン

●第5章 正義はやがて、狂気に変わる

1節 新自由主義者はこう考える──フリードマン

2節 「弱肉強食」の世界は正しいか──プラトン

3節 努力すれば、いつか報われる?──旧約聖書『ヨブ記』

4節 自己中心主義と利他主義──アイン・ランド

5節 正義で人は殺せるか──アナトール・フランス

6節 「純粋」と「狂気」は紙一重──パステルナーク

●第6章 本当の「正しさ」とは何だろうか

1節 なぜ法律が必要なのか──ホッブズ

2節 悪法でも守らねばならないのか──キケロ

3節 権威を構成する4つの要素──コジェーブ

4節 政治哲学に課せられた宿命──レオ・シュトラウス

●あとがきにかえて

●解説─作家・佐藤優