本日、9月13日、田沼隆志の一般質問を行いました!




誇りある日本を、千葉から ~千葉市議会議員・田沼隆志の挑戦


誇りある日本を、千葉から ~千葉市議会議員・田沼隆志の挑戦



今回も、前回、前々回、・・・同様、時間が20分なので(無所属はそれしかもらえない…)、必死に内容を圧縮し、早口で、でも、伝わるように丁寧に話しました!(?)


以下、質問原稿です。実際の発言は若干異なりますので、正確なものは、数ヵ月後の議会事務局の議事録でご確認下さい。



なお、動画は以下です。当局の答弁も聞けますので、ご覧下さい。
http://gikaimovie.city.chiba.jp/10_3/0913_02.html


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【1回目】


0. 挨拶


(ア) 無所属・千葉維新会の、田沼隆志です。


(イ) 明日は民主党代表選とのことですが、上田きよし埼玉県知事の言葉通り、ダメな人とダメそうな人の私闘であり、コメントする気にもなりません。一刻も早く民主党には、退場して頂きたいとだけ、述べさせて頂きます。


(ウ) さて今回は、「志ある若者をふやす政策について」と「学力向上策」の2本柱で、質問させて頂きます。


(エ) それでは一般質問に入ります。また早口をご容赦下さい。




1. 志ある若者をふやす政策について


(ア) 第1に、志ある若者をふやす政策について です。


① この質問は、選挙で常に「こころざし」を掲げ、「教育の町、千葉」「志を育む町、千葉」を創りたいと訴えていた私、田沼隆志にとって、必然の質問とすら言えます。
私の「隆志」という名前自体が、「たかい志をもて」という父の命名によるものでありますので、志を持つ政策については、誰よりも熱心に取り組みたいと思います。


(イ) でははじめに、立志式と進路指導について お尋ねします。


① 先日、新政ちばの山本直史議員が代表質問で、シアトル・マリナーズのイチロー選手の、子供の頃の作文を紹介されておりました。その作文の特徴は、子供にもかかわらず「契約金1億円」など、極めて明確で具体的な目標を持っていたことです。そして彼は、実際にその目標を実現していきました。
そのイチロー選手は2003年4月、シアトルの小学校で、約370人の小学生を前に、「28年生きていて、ただ一つ言えることは、目標を持つことです」と講義をしたそうです。


② 目標。これに、人生を賭けるという決意が合わされば、志となります。私はこの志を持つことの大切さについては、どんなに主張してもし過ぎではないと思っています。有名なクラーク博士の「少年よ、大志を抱け」のもと、内村鑑三や新渡戸稲造が育ちました。松下幸之助は松下政経塾の塾生に「どや、君、志はたったか?」といつも聞いていたそうです。私も若い人と話すときは必ずこの話をします。


③ そこで提案したいのが「立志式」です。これは、精神的に不安定な時期にある中学2年生(14歳)という節目に、自分の人生における目標を、決意をこめて多数の前で発表するという、厳粛な儀式です。この式典によって、自分の人生を決めるのは自分だという自立心を養い、また計画性をもって人生設計を行うキッカケができます。目標を実現するためには何が必要なのかを考える習慣を、この時期に身につけることは、益々厳しくなっていく社会の中で生き抜いていくためにも、非常に大切なことだと考えます。
そしてまた、式典を学校行事の枠内に留まらず地域の「公式行事」として行うことにより、地域の人々によって育まれているという絆を確認し、また今必要とされている家庭や地域全体の教育力を育むことも可能と考えます。


④ 関連して市長は今年1月の、日本教育再生機構主催の道徳タウンミーティングで、偉人伝教育の重要性を訴えておられました。市長とは信条が異なることも多いですが、この点は私も大変同感であり、ぜひ偉人伝を通して若者が志を持つ教育を推進してもらいたいと考えています。
そこでお尋ねします。


1. 市長は「志」を持つことの大切さについて、どのように考えるか? また、立志式についての見解は?


2. 現在本市では、進路指導、特にキャリア教育において、志を育むためにどのような取組みをしているか?


3. 本市においては、緑町中学校のみで立志式が行われていると聞くが、その目的と効果は? 以上お尋ねいたします。



(ウ) 次に、日本史教育についてです。


① 幕末の松下村塾では、松陰先生の志に触れて、弟子の高杉晋作や久坂玄瑞、伊藤博文などの志士達が育っていきました。志を持つには、志を持っている人に触れることが大きな刺激になります。

そして触れる対象は、同時代人のみならず、歴史上の先人でも構いません。特に、近現代の日本の歴史を学ぶことは、想像しやすく感情移入もしやすいため、志教育においては不可欠のものと考えます。


② しかしながら、近年の中学校歴史教育では、授業の進行が遅れ、近現代史まで授業が進まないという事例が各地で起きています。これは志教育において、極めて問題です。そこでお尋ねします。


1. 社会科歴史における近現代史部分は、他の時代と同様に、十分な講義がされているか? 定量的にお示し下さい。


③ また高校では、更に本格的な日本史教育がなされなければなりません。自国の歴史をしっかり学んでいなければ、国際社会では通用しないのは既に常識と言って良く、東京都や神奈川県などでも、日本史の必修化を打ち出しています。
しかし本年7月30日の読売新聞記事によると、いまだに日本全体では、生徒の3割が全く日本史の授業を受けないまま卒業していくとの報道がありました。そこでお尋ねします。


1. 高校での、日本史の履修者数と、全体に占める割合は? また、それへの見解は? お示し下さい。



(エ) 次に、修学旅行について です。


① 志教育において、直接現地におもむき、生の歴史に触れることは、とても大切な体験です。そのときもやはり、若者にとってより身近で、かつ最も歴史を生で感じられる、近現代史が重要であることは同様です。
しかし私自身が本市で受けた教育、修学旅行では、神社仏閣には行くものの、近現代に関する施設にはほとんど行った記憶がありません。
そこでお尋ねします。


1. 修学旅行において、近現代に関連する施設には、どれくらい訪問しているのか? 定量的にお示し下さい。


② 関連して、平成20年第3回定例会での宍倉議員の質問に対して、教育委員会は「本市でも学校行事として、靖国神社、護国神社を訪問してよいということを、各学校に適切に指導していく」と答弁しています。私自身、靖国神社にあった特攻隊の実物の遺書を見て、非常に強い衝撃を直接的に受けた人間でもあります。そこでお尋ねします。


1. この答弁の後、各学校に、具体的にどう指導をしたのか?
2. 結果としてどのように訪問先が変わったのか? お答え願います。



(オ) 次に、成人式について です。


① 今年1月、私は議員として初めて、成人式に参列致しました。自分自身の成人式以降ですから、14年ぶりです。


② そして大変驚きました。まるで無秩序だったからです。数人のグループは会場で暴れ回って式を妨害しようとしている。他にも携帯電話利用や私語だらけで、大変騒がしいまま。そもそも会場に入らない新成人も多かったようです。実態としては、式典としての機能を失い、事実上小中学校の同窓会的な意味合いになっています。


③ これは深刻な状況です。本来、大人としての自覚を持ち、志を果たす決意を新たにすべき場である成人式が、かえって若者のモラル低下を露見させる場となってしまっています。本来の式典としての意味合いが薄い以上、貴重な公費を使ってそのような式を続けることは許されないと考えます。他自治体でも、新たに立志式にかえたり、成人式自体を取りやめたりするところもでてきているようです。そこでお尋ねします。


1. 成人式を千葉市主催でおこなう目的と意義は?
2. あるべき成人式の姿は? いまの成人式の課題は?
3. それへの対策は? その対策は、真に有効か? 以上お答え下さい。


2. 学力向上策について


(ア) 第2の柱として「学力向上策について」お尋ねします。


① 私は本市議会初の、東大出身議員だそうですが、正直言いまして私は本当に、特段勉強熱心ではありませんでした。ただ振り返りますと、私の学力形成は、特に小学校時代の、公文式を通じての反復教育にあったと感じています。ひたすら反復する。とにかく量をこなす。それが私の学力の基礎を作り、その後の成長を可能にしました。ただ、それは個人的な実感であり、証明はできていませんでした。


② しかし、陰山英男氏は、百ます計算などの陰山メソッドで、それを実証したのです。私はまさにこれだ! これこそ本市の子供たちに伝えねばならない!と思いました。反復学習こそが学力を作るのです。


③ 本市に限らず、多くの子はいま塾に通っています。それが家計を圧迫する。なぜ多くの父兄が塾に行かせるかというと、そのほとんどが、受験対策、学力向上のためです。本市は、塾の要らない公教育を目指すべきであり、そのためには学力向上策への飽くなき研究が必須と考えます。


④ そんな中、陰山氏は、学力向上には「反復練習の徹底」と「生活改善」がカギと訴えました。その主張は示唆あふれるものと考えます。そこで、反復練習を実現する基礎教育についてと、生活改善のための家庭教育について、それぞれにお尋ねします。



(イ) はじめに 基礎教育について です。


① まず、陰山氏は「低学力克服には、毎日の計算練習、字を丁寧に書く、音読を繰り返すなど、基礎教育の徹底こそが有効」と訴えます。


1. その説に対する、本市の見解と、関連する取組みを、お答え下さい。


② 次に、少人数学級も、目配りが利いて有効だ、というデータがあります。それについて本市では、平成21年第2回定例会における市長答弁で「子供たちの学力向上を図る上で、少人数学級、少人数学習指導、いずれも有効な方策であると考えておりますので、今後進められる政令市への権限移譲、この動向を注視しながら、具体的な手法については、今後プロジェクトチームにおいて検討することとしております」とあります。


1. その進捗、および予算措置の状況について、お答え下さい。


③ また、そもそも現在多くの子供が塾に通っている現状について、学校教育では不十分だからという批判もありますが、


1. 本市の見解をお聞かせ下さい。




(ウ) 次に、家庭教育について です。


① 学力向上には反復教育とともに、家庭における生活改善が有効であると、陰山メソッドでは提唱されております。実際、数々のデータを元に、生活習慣の違いが学力の差につながっていることが、実証されております。
たとえば、
1. 習いごとは週2日までにする
2. 翌日の時間割は自分でそろえさせる
3. 「勉強しなさい」と言わない
4. リビングに図鑑を置く
5. ニュース番組を親子でみる
6. 父親が子供と将来について語り合う
などです。実際、私が見た東大生の生活も、これらにあてはまることが多かったことを思い出します。


② 教育基本法第十条2項では「国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」とあり、本市においても家庭教育への指導は必要不可欠だと考えます。そこでお尋ねします。


1. 現在、千葉市では、家庭や親を育てるため、どのような取り組みを行っているか?
2. 特に子供の学力を向上させるための家庭教育について、どのような取り組みを行っているか?


③ また『教育だよりちば』平成20年10月号では、朝ご飯を食べる子と食べない子では学力格差があること、
平成21年10月号では、挨拶習慣、時間を守る習慣の有無で、学力に差があることを、グラフで紹介しています。そこでお尋ねします。


1. 上記3点以外にも、家庭でできる学力向上のコツは多々あると考えるが、委員会の見解は?
2. 実証的に示すために、現在施行している「意識・実態調査」をさらに拡充すべきでは?
3. 「家庭・社会でできる学力向上策」については、もっと広範に市民に伝えるべきでは? ご見解をお伺いします。



以上で1回目の質問を終わります。





【2回目】


0. 答弁ありがとうございます。2回目質問です。

1. 志ある若者をふやす政策について

(ア) まず立志式ですが、

① 先ほどのお答えですが、もう少し明確な答弁をお願いします。
1. 立志式の「効果」、特に立志式「特有」の効果は何があると考えるか?
2. 「同様の取組み」との答弁だが、「自分の人生についての決意を」「多数の前で口頭発表」は、どれくらいしているのか? お答え下さい。


(ウ) 次に修学旅行についてです。

① 先ほどの答弁ですと、近現代の施設訪問は、中学校全57校中3校のみとのことで、驚いています。かつ班別学習とのことですから、行かない班も多数あるということだと思います。

1. これでは、あまりにバランスに欠けるのでは? 近現代史軽視ではないか? お答え下さい。


2. 次に学力向上策の、家庭教育についてです。

① 先ほどの答弁ですが、やはりもう少し明確にお願いします。『教育だよりちば』掲載の「生活習慣と学力との関連」には3点、すなわち「朝ご飯」「挨拶」「時間を守る習慣」と学力との相関のみ、載っていますが、

1. 全国学力テストの結果なども含めれば、「それ以外にも」家庭や地域に紹介できる結果はあるのではないでしょうか? という質問です。再度お尋ねします。
2. またもしないなら、家庭の教育力向上のために、「意識・実態調査」の調査項目を、今よりも拡充すべきではないか? お示し下さい。


以上で2回目の質問を終わります。




【3回目】


0. 答弁ありがとうございます。三回目は、要望をさせて頂きます。

1. 志ある若者をふやす政策について

(ア) 立志式と進路指導について 

① 先の答弁では、立志式、あるいは同様のイベントは、聞き取りはしているものの、どれだけ各校が取り組んでいるかの具体的分量は補足していないとのことでした、が…

② この志を決意し表明するという機会は、非常に重要なものです。「わかりません」ではいけないと考えます。ぜひ今後は実態についても、まずは把握することを、要望致します。

③ おそらくそのときの障害は「学校ごとの自主性」です。教育委員会は常に、学校ごとの自主性を阻害しないよう配慮している。それもある程度はもちろん大切ですが、配慮し過ぎて何も指導しないのでは委員会の存在意義がありません。重要なものは重要だと、堂々と指針を示して欲しい。立志式、あるいは同様の効果のある取組みについても、ぜひより多くの中学校で取り入れてもらえるよう、指導されることを要望します。

④ またその際、式典を学校行事の枠内に留まらず、地域の「公式行事」として行うことにより、今必要とされている家庭や地域全体の教育力を育むことも可能と考えます。生徒にとっても更に思い出深い行事となるはずです。全市の代表である市長も「とても大切」と言っているわけですから、家庭や地域の方々も参加する公式行事とすることを、ぜひとも検討頂くよう、要望致します。

⑤ あと進路指導に関してですが、学校での学習もさることながら、家庭において父親と、仕事や将来のことを語り合う機会を、学校からも奨励するよう、要望致します。父親の語りこそ、子供が最も働く意義を理解できると考えるからです。よろしくお願い致します。


(イ) 次に日本史教育ですが、

① 近現代史の履修は105時間中45時間ということで、安心しました。ぜひ今後も、決して近現代史教育を疎かにしないよう、お願い致します。

② それから高校日本史ですが、読売新聞の3割とまではいかずとも、何割かの生徒は依然未履修とわかりました。ぜひ100%履修となるよう、要望致します。


(ウ) 次に、修学旅行についてですが…

① 先の指導要領の狙いはわかるのですが、私は「どこに行くべきか」の議論をしているのです。57校中3校、しかも班のいくつかしか、近現代史関連施設に行っていないのは、あまりにバランスを欠いていると言わざるを得ません。今後はぜひ改善されますよう、要望致します。

② 靖国神社についても、まだ訪問している学校はないようですが、隣の遊就館には大変勉強になる展示が多数あり、日本がいかに苦難の道を歩んできたかや、先人の努力と犠牲のおかげで今があることを、若者に知ってもらえると思います。
先人の犠牲に感謝するのは、保守とか右翼とかではなく、時代や民族を超えた、人間の基本であり、常識です。どうか学校現場においても委員会としても、これをイデオロギーと誤解して、靖国や護国神社への訪問を避けたりしないで欲しい。今一度検討して頂けますよう、要望します。


(エ) 次に、成人式についてですが、

① 今年はこれまでにない新たな取組みをして頂けるとのことで、ありがとうございます。ぜひ頑張ってもらいたいと思います。
いまの成人式では、存廃を検討せねばならないレベルだと私は考えます。若者を甘やかしてはいけません。そして前例踏襲になってもいけません。ぜひとも厳粛で、志を果たすことを誓える式典となるよう、工夫を凝らして頂きたいと思います。
それができないなら、式典自体の廃止を、検討頂きたいと思います。

② 加えて、式典中、54名の市会議員を全員読み上げる部がありますが、あれはあまりに非効率であり、ずらずらと時間もかけ過ぎです。非常に問題を感じました。主役が新成人ではなく議員になってしまい、新成人に失礼であるとすら私は感じました。今のままなら、やらない方がいいと考えます。議員の紹介自体は意義があると思いますが、紹介方法についてはもっと工夫と効率化をされるよう、要望致します。
それが難しいなら、紹介は廃止することを、検討頂きたく思います。



2. 次に、学力向上策の、

(ア) 基礎教育についてです。

① 本市でも繰り返し学習を行っており、また学力成績も良好とのことでした。ぜひ引き続き、その徹底を要望致します。最終的には、塾が要らないと親御さんが思えるくらいの、確かな学力作りを目指して頂きたいと思います。

② ただ「多様な取組みで学力が形成される」という言葉は、ややもすると反復学習を重視しなくなる不安を感じます。多様な体験もさることながら、まずは読み書き計算など、基礎の確立を重視して頂けますよう、改めて要望いたします。


(イ) 最後に家庭教育についてですが、

① 2回目答弁の内容、たとえばテレビを長時間見ないとか、家で学校のことを話すとかは、まさに家庭でできる学力向上策を示していると思います(それを1回目答弁で話してもらいたかったのです)。そういった内容をこそ、家庭や地域に伝えていき、その教育力向上を目指して頂たいです。

② 私が1回目質問で引用した、挨拶の習慣なども含めて、まだまだ親御さんにはこれらの内容は伝わっていないと感じます。『教育だよりちば』を年1回出す程度では、伝わるはずもありません。「学校、家庭、地域の連携を一層強める中で学力向上に努める」と言われるならば、家庭教育のヒントとなるこれらの内容を、様々な場面で更に浸透して頂けますよう、要望致します。


以上で、一般質問を終わります。