昨日の投稿に関して。
自民党の動きを受けて、yahooで早速、意識調査をやっていた。


○1院制導入などをどう思う?
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizresults.php?poll_id=3251&wv=1&typeFlag=1




その結果を見ると、まず、議員定数削減が多い。


しかし私は、実はどうもピンと来ていない。



日本は国際的に見て、本当に議員は多過ぎるのだろうか。
そのことを調べたサイトがある。


○「各国の人口と議員数」
http://homepage1.nifty.com/hujitako/saji/oriori/jinkou_giinsuu.htm



これによると、日本の議員数は、人口と比べると、むしろ少ないのである。日本よりも人口比で議員数が少ない国は、主要先進国では韓国とロシアとアメリカしかないのである。



「議員は無駄なことをしている」という感じる国民感情は、理解できる。しかしながら実態を見ると、活動の質はさておいても、活動量はどの代議士もみな、猛烈に多忙な中、頑張っている。少しでも実態を、代議士本人なりに聞けばわかる。



ということで、安易な議員定数削減は、私は国政の質を落としてしまう懸念を持っている。
定数削減には、反対とは言わないが、根拠不明で疑義あり、である。





次にYahooの結果では、議員歳費削減も多い。
しかしこれも疑義あり、である。



代議士の議員歳費は、月約130万円とのこと。
これは多い。国民感情として、こんなに給料を使う前に、無駄を減らせと思うだろう。



しかしやはり実態を知ってしまうと、そうも言えないのである。
議員の秘書は、何人いるか、ご存知だろうか。
ある調査では、平均で、8名以上、とあった。
このうち給与が別に支払われるのは3名。つまり5名以上は、代議士は自腹で雇っているのである。



130万円で、自分の生活費も出しつつ、5名の給与を払い、更に事務所費や活動経費などを使っていると、はっきり言ってお金が全然足りないというのが、実態なのである。



平時でもそれだが、選挙という戦時は、更に強烈に出費がかかる。チラシをつくり、看板を立て、ポスターを貼り、事務所を目立つところに借り、ボランティアが不足すればアルバイトを雇い、、、といくらでもお金は出て行く。その覚悟がなければ選挙はそもそもできない。



もちろんもとはといえば、そんなに秘書が必要な政治がおかしいと言えるが、代議士はみなそう思っているけれども、手を抜いたら負けてしまうので、やはり仕方なく雇っているのである。


貧乏くさく見える人には人が集まらない。ゆえに代議士たちはお金がなくてもそれを見せないようにしている。けれでもやっぱり、実態としては、お金は足りなくて仕方ないのだ。政党から給付金があればまだましだが、無所属議員は本当につらいと思う。民間で経済的に支える人がいてなんとか成り立っているのだろう。



政治にはお金がかかる。選挙には特にお金がかかる。お金のかからない政治を目指してはいるが、議員個人ではそれはすぐにはできないのも実態と思う。


だから、単なる反発で、議員歳費削減を言うのは、やはり実態無視に聞こえて、疑義アリなのである。





最後に1院制。
これは、前二つほどの違和感はない。
ただし、いきなり、1院とするより、参議院改革が先ではないか。



少なくとも衆議院と違う人種で、国家国民のことを考える人を、参議院とするべきだと私は考える。戦前は貴族院だったが、その功罪はおくとしても、衆議院と違う人種だったのは確かだ。


平等社会となってしまった現代なら、どうすればよいだろうか。たとえば、元首相経験者や、皇族、元宮内庁長官、受勲者、人間国宝、元出征者、偉大な宗教人、認定学者、超高額納税者など、違う視点で長期的に日本の未来を考えられる、「無私の人々」を集められないだろうか。

年齢も、30歳などと若造を入れるのではなく、50歳以上などに絞る。長老院、という感じか。

そして、この新参議院では、外交・安全保障・憲法・日本の伝統など、外政や国家の枠組みを中心に審議する。その優先権を持たせる。そうすれば独自性が出てくるだろう。

私のアイデアは極めて荒削りで、まだアイデアでしかないが、何にせよ「参議院は違う人種を」「できうるなら無私の人々を」と言いたかった。





いきなり1院制というところに、魅力を生む具体性と、中身の危うさを、感じる。小泉首相のお家芸がまた見えた、という感である。