●いつかこの日が来るとは思っていましたが・・・
今回が「その時」なのかもしれません。

http://jp.youtube.com/watch?v=26ueDJQ5rB0



昨日、長野でも、聖火リレーが行われ、6人が逮捕されたそうです。
この問題は、日本の外交をうらなう、大切な問題と私は考えています。




●中国は長らく、チベットへの民族浄化を続けてきました。


以下は、ダライ・ラマ法王日本代表部が発行する「チベット通信」2008年春号からの引用です。


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日本の皆様へ

皆様のご支援に対し、チベット人全員を代表して感謝申し上げます。


先日、都内で行われたチベットサポートネットワークジャパン(TSNJ)主催の平和的なデモ行進には、大変大勢のかたがたがお集まりになって、チベット問題への支援を表明してくださったとうかがいました。中には北海道、九州、仙台からいらした方もいらっしゃったと聞きました。


現在、国際社会の懸念にもかかわらず、チベットでは依然として緊張状態が続いており、チベット人に対する無差別逮捕、殺害、拷問がひきつづき行われております。


私たちは、中国当局と国連に対し、下記の点について、早急な対応をとるよう要請いたします。


 1. チベットで行われている無差別なチベット人殺害、逮捕、拷問の即刻停止、逮捕者の即時釈放、負傷した罪のない一般市民に直ちに適切な医療処置を施すこと、国際法にのっとって事態の収拾に努めることを要請する。


 2. 外国人記者、各国代表団、NGOなどがチベットの真の現状に接することを許可するよう要請する。また、中国側の一方的な報道はやめるべきである。


 3. 問題の平和的解決に向けて中国側がダライ・ラマ法王との対話を開始すること、またチベットの真の自治を認めることを要請する。


日本の皆様からも、日本政府や国会議員に対し、中国政府と国連に働きかけて上記3点に真剣に取り組むよう働きかけて欲しいと要請してください。チベットの平和が回復されるよう、どうかお力を貸してください。

皆様のご支援に、重ねて感謝申し上げたいと思います。
どうか、ひきつづきご支援くださいますよう、謹んでお願い申し上げます。

ダライ・ラマ法王日本代表部 代表ラクパ・ツォコ

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依然として、事実として、

チベットでは民族浄化、大虐殺が続いているわけです。

まずこれが、全ての大前提です。





●これらを受けての、欧州などのボイコット運動なのです。


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○96%が北京五輪ボイコット支持 伊紙調査
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/130624/


17日付のイタリア紙レプブリカは、中国当局によるチベット自治区ラサなどでの暴動鎮圧に関する世論調査を実施、回答者の96・1%が、イタリアは北京五輪をボイコットすべきだと答えた。・・・
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聖火リレーの妨害や、北京五輪ボイコットを訴えるチベット擁護派の原点は、

民族浄化への反発です。


民族浄化への反発は、人権を擁護し、民族自決を守る、文明国なら、当然ではないでしょうか。





●さて我らが日本ですが、、、


櫻井よしこ氏は、この問題について、鋭く中国、そして日本政府の無策を批判しています。ほとんど同感です。


「中国の正体見せた、チベット暴動」
「チベット問題の行方は抑圧者としての中国の姿を示す」
「北京五輪、日本こそ異議を唱えよ」
「中国のチベット弾圧を日本の首相、仏教界は黙認するのか」
http://yoshiko-sakurai.jp/index.php/category/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%83%bb%e9%a0%98%e6%b5%b7/



「日本に友好的であった国、チベットのために発言することは、日本が依って立つ基盤を守ることである」
その通り。まさに道義国家たるべき日本、アジアのリーダーを目指す日本には、なすべき責任があります。




●日本会議のメールで紹介されていた逸話も、心に響きます。


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 中国に軍事占領された結果、チベットの人々はインドを中心に世界中に脱出しています。今から十五年くらい前に、対アセアン外交を民間の立場から行ってきたアセアンセンターの中島慎三郎理事長と一緒に、アセアン諸国を旅行したことがあります。


 マレーシアの首都クアラルンプールを訪れたときのことです。「行きたいところがあるからついてきてくれ」と言われ、市場の外れの一軒の露店に入りました。チベット難民が経営している店でした。「吾々日本人はフリーチベットを支持している」と英語で話して、そこで売っていたアクセサリーなどを大量に買っていました。


 溢れるんばかりのチベットみやげを抱えて中島先生は、「大東亜戦争が正しいと思うならば、アジアすべてが独立を達成するまで努力する尊い責務が日本人にはあるはずだ。アジア最後の植民地主義国家中国の支配にあえぐチベットを支援するのも、大東亜戦争を戦った日本人の責務だと思うんだ」と、悲痛な声で話しました。


 チベット問題を考えるたびに、この中島先生の「声」が甦ってきます。


 大東亜戦争で戦った先人たちの志を受け継ぐということは、共存共栄のアジアを構築するため尊い責務があることを自覚し、行動することであることを、戦後世代の吾々はしっかりと理解しておかなければならないと強く思います。


 チベット問題で日本が問われているのは、「大東亜戦争の精神を引き継ぐ自覚があるのか」ということだと思います。
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大東亜戦争の精神は、アジア開放、民族自決。

もちろん戦争全体の評価はいろいろありますが、「植民地反対」「民族自決」という理念は、現代でも大切な精神です。少なくとも文明国なら。


民族自決のため、いままさに命懸けで戦っているチベットを、

文明国である日本は応援する使命があると思います。




●そのことを、櫻井よしこ氏も、産経で言っています。


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【櫻井よしこ 福田首相に申す】チベット弾圧抗議せよ
産経新聞 2008年4月10日


 いま、どの国よりもチベット問題で中国に物を言うべきはわが国である。


 日本は、武力よりも、民主主義と国際法、人間の自由、文化・文明の尊重を以て戦後の道を切り開きたいと望んできた。同時に米国の占領政策によって、日本文明の粋を失う哀しみを味わってきた。だからこそ、ダライ・ラマ14世が「チベット文化の虐殺」と呼ぶ中国の弾圧に、率先して抗議しなければならない。日本と多くの価値観を共有し、日本に友好的であった国、チベットのために発言することは、日本が依って立つ基盤を守ることである。福田康夫首相が望むよき日中関係の構築も、日本が発言して初めて可能になる。


 しかし、チベット人の抵抗運動について、首相は「中国の内政問題」とし、「人権にかかわるようなことがあれば心配、懸念を表明せざるを得ない」と語るにとどまる。弾圧の中の沈黙は中国共産党の共犯者となることだ。


 中国のチベット侵略は1950年6月の北朝鮮の韓国侵攻以前から始まっていた。人民解放軍の調査隊がチベット軍の前哨基地があった東チベットのデンゴに入ったのだ。10月、彼らは東チベットを襲い、わずか11日で占拠した。


 翌年5月、中国共産党はチベットに17条協定への署名を強要した。協定は、まず、チベットは祖国(中国)の大家族に復帰するとうたい、事実上、チベットが中国の一部だと明記した。だが、甘言も書き込まれていた。チベット軍は中国人民解放軍に吸収されるが、チベットの仏教、信仰、風俗習慣は尊重され、僧院も保護されると明記されていたのだ。


 亡命を視野に入れていたダライ・ラマ14世は16歳、法王を取り囲む僧たちの17条協定についての意見は分かれた。身ひとつで亡命する、過酷な運命の予兆におびえる者もいた。そして彼らは若き14世に説いた。「われわれが中共を刺激さえしなければ、仏教が弾圧されることはない」と。


 51年9月、法王が開いた議会では、結局、毛沢東のチベット支配は象徴的支配にとどまり、僧院も仏教も、ダライ・ラマの神聖さも侵されはしないという希望的観測を結論とした。結果として、法王は「チベット地方政府」の名において、毛沢東に17条協定承認の手紙を送ったのだ。


 この半世紀余の歴史を振りかえれば、チベットと台湾に対する中国人支配の構図が似通っているのに気づかされる。共産党か国民党か、イデオロギーは異なっても、彼らは異民族支配の第一に中国人への同化政策を置く。


 チベットで、中共軍は17条協定をすぐに反故(ほご)にして、寺院の9割以上を破壊し、財宝を奪い、仏教を否定し毛沢東主義、共産主義の学習を強要した。今回の、3月10日以来のチベット人の抵抗に直面して、中国政府は僧侶らに対する共産党大会の文献学習や愛国主義教育を強化したが、同種の政策はすでに60年近くも続いてきたのだ。


 さらに、チベット人からチベット語を奪い、中国語を習わせた。子供へのチベット語の命名を禁じた。


(中略)


 チベット人がいま、命を賭して訴えているのは、彼らが最も大切にする信仰を軸としたチベット民族としての暮らしを守る戦いを、21世紀の文明社会はただ傍観するのか、それでよいのかという問いである。確実にチベット民族の消滅につながる中国の弾圧に目をつぶり、北京五輪を支援するのかと問うているのだ。


 人権にかかわれば、と首相は語った。答えは明らかだ。幾千年も続いたひとつの高貴な文明が弾圧の末に滅されようとしているのである。


 文明の危機に直面する深い哀しみを共有する日本であればこそ、首相は中国に、直ちに抗議しなければならない。国際社会の前で、ダライ・ラマ法王と話し合い、チベット人虐殺と弾圧を止めよと。国際機関をチベットに常駐させ、チベット人の望む高度の自治を実現させ、チベット仏教の再生を可能にせよと。

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多くの方に、チベット問題への理解を深めていただき、
首相の毅然たる対応を求める声を挙げていただければと思います。

これができない日本外交では、アジアのリーダーには到底おぼつかないでしょう。



我々文明社会は、民族自決を守るのか? 民族浄化を黙認するのか?

そういう問題です。



私も非力ながら、拉致問題同様、何かできることをやっていきたく思います。