CRF-200 お待たせいたしました | じんけいの修理日記

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1月に届いていたのだけれど、修理完了が今日になってしまいました。申し訳ないです。

本機はスピーカのボイスコイルが断線しており、交換用のスピーカを探していたのですが、なかなか見つからず、ジャンクのCRF-200を落札しようにも1万円越えの価格になってしまい、手が出せない状況が続いておりました。

仕方がないので少し小型のスピーカを取り付けることにいたしました。

 

 

 

 

イヤホンジャックからは音声が出ており、メーターも振れるので受信はしているようです。ただし、短波のSW9とSW10は受信していません。

バンド切り替えスイッチ(プッシュスイッチ)が動きづらくまた、接触不良が発生しています。

 

 

 

下の写真は背後から見たところです。シリアル番号は22711です。国内仕向けのCRF-200です。

 

 

 

 

左下の機銘板を拡大したところです。

 

 

 

 

 

背面パネルを外して内部を見たところです。上部の少し右側にスピーカの磁石の部分が見えています。

 

 

 

スピーカの磁石の部分がシャーシの角穴から飛び出しているのがわかります。交換用のスピーカも磁石の大きさがこの角穴よりも小さなものを選ぶ必要があります。なので、最近の丸型のフェライト磁石を使ったスピーカは使えないのです。

 

 

 

 

 

 

下の写真はフロントパネルを取り外したところです。FMの文字板(ダイアルスケール)が外れて下方に落ちています。

 

 

 

 

 

文字板を取り除いてみると、下から海外の周波数帯が書かれたスケールが現れました。元々は海外用に作られたものだったようです。

 

 

はずれていた文字板はボンドで貼り付けておきました。

 

 

 

 

 

シャーシを取り出し、通電したところです(FMの文字板は貼り付け済み)。ランプは切れておらず、明るく点灯しています。

 

 

 

 

シャーシを取り出した後の筐体の内側です。スピーカはフロントパネル側についています。

 

 

 

スピーカを取り外したところです。

 

 

 

 

 

たてx横が8cm x 16cmのかなり細長いスピーカです。

 

 

 

 

同一寸法のスピーカは入手しづらいので少し小型のものをとりつけることにしました。

バッフル板にスピーカを取り付け、そのバッフル板を外したスピーカの位置に取り付けることにしました。これなら正規のスピーカが見つかれば簡単に交換できます。

 

 

こんな感じになりました。

 

 

 

 

 

このあとバンド切り替えスイッチの接触不良を軽減、ダイアル目盛がズレているSWバンドがあったのでズレを軽減しました。

下の写真はSW2-SW10の各バンドを調整するためにSW2-SW10フロントエンドのカバーを開けたところです。開けた状態で調整しても、カバーを閉めると少し調整が(最良点が)ズレてしまいます。製造ラインではどのように調整していたのでしょう。

 

 

 

 

SW9は第一局発の発振レベルが非常に小さく、そのために変換ゲインが取れず、感度が極端に悪いです。SW10は局発が発振しておらず、全く受信できない状態です。原因はおそらく第一局発回路に用いているトランジスタの劣化もしくは周辺回路の部品劣化が想定できますが、この部分の分解は大事になるので手を付けないようにしました。

他のバンドはFM, 中波、SW1-SW8まで問題なく受信できています。

 

 

 

あとはシャーシを筐体に入れて最終チェック。

 

 

 

ここで問題に気付きました! 気づいてよかったです。

 

 

 

正面から本体を見た時、見る角度や照明の具合によりスピーカのバッフル板が見えてしまうのです。

 

こんな感じ。

 

 

 

 

セットを再度バラしてバッフル板を黒く塗りました。PAINT IT BLACKですな。なつかしい。

 

 

 

黒く塗ったので目立たなくなりました。

もう少し動作確認して問題ないようであれば明日発送いたします。