小雨『なごり雪』 | たぬきいぬのブログ

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基本的には、下書きやメモ書きのような内容になるでしょう。




20の頃、杉並区高円寺南5丁目にて。
関良子さんが東京文化学園を卒業して山形に帰るので会いなさいと指示されて指示された場所で待っていた。彼女と私のアパートは近所だったらしく、彼女が遅番で店を閉めるのを待って新中野から井の頭通りを通って一緒に歩いていた時、彼女が『赤いハイヒール』を歌い出して、これが私の聞いた中で一番良い歌だった。彼女は失恋したと話しかけてきて黙って聞いていたが私も同じだったのと、気が多い人間でもなかったから仲の良い友達で自分はいた。
彼女は12月の冬にベージュの上下を着て現れた時、綺麗で話ができなかった。彼女自身は同じだったのだろうけど。彼女が綺麗だったことだけ覚えていて顔は全く思い出せない。ずっと下を向いていた。神様って意地悪だと思うけれど、後で起る私の人生を考えると傷を浅くする計らいのようにも思える。
「なごり雪」をここまで弾けるのは凄いと思って紹介しました。

汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる
季節外れの雪が降ってる
東京で見る雪はこれが最後ねと
寂しそうに君はつぶやく
なごり雪の降る時を知り
ふざけすぎた季節の後で
いま春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった

動き始めた汽車の窓に顔を付けて
君は何か言おうとしている
君の唇がさようならと動くことが
怖くて下を向いてた
時が行けば幼い君も大人になると気付かないまま
いま春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった

君が去ったホームに残り
落ちては溶ける雪を見ていた
いま春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
 去年よりずっと綺麗になった
  去年よりずっと綺麗になった