僕の少年時代は、スマホもガラケーもなく、

あるのは、家の固定電話と駅の側にある公衆電話だけでした。

他の通信手段は手紙です。

 

当時のことを思い出しながら、遊び短歌で・・・

 

約束の

時間だけれど

君来ない

あとどのくらい

待てばいいのか

 

 

デイト中

喧嘩したきり

右左

あとで後悔

ごめんの手紙

 

 

家電(いえでん)を

使いたくても

親がそば

駅まで走って

公衆電話

 

 

次に会う

日時決めたら

手帳メモ

ともに確認

間違えぬよう

 

 

冬の日に

星降る街を

手をつなぎ

遠回りして

帰る楽しみ

 

 

きょうもまた

愛しの君を

待っている

部活帰りの

校門わきで

 

 

君とだけ

会いたいのだと

言いたくて

心を込めて

ラブレター書く

(昔の少年少女はグループ交際が多かったのでした)

 

 

約束の

その時刻には

さりげなく

電話のそばで

僕立ち止まる

昔はね

町内会の

名簿には

個人情報

満載でした

 

今も町内会名簿ってあるのだろうか?

住所氏名はもちろんのこと、電話番号、職業までもが載っていた。

いったいぜんたい、なんのため?

こんな名簿を利用して町内の交流を深めようなんて目的があったのだろうか?

 

あと「紳士録」なんてもんがありまして、

本人の住所氏名電話番号、生年月日、学歴、職業履歴、趣味、

家族構成、家族の名前、年令、職業、学校名等々個人情報満載のものが、

本屋で売られておりました。

本当の「著名紳士」だけの「紳士録」もあれば、

自分で金を払って「紳士録」に載せるという誰でも載せられる「紳士録」もありました。

いずれにしても、個人情報駄々洩れ、今ではあり得ません。

優雅な時代だよね、そんなものがあっても悪質犯罪が起こらなかったんだから。

少しはあったようだけどね。