前記事の「基本編:日本は真に豊かになったか?」を前提に数字としてまとめたものです。
まずは、前記事を読んで頂ければ幸いです。


年度     年収(万円)  2014年の1万円の価値(万円)  現在に対応する年収(万円)

1965・・     72・・        4.03・・          290・・
1970・・     87・・        3.09・・          269・・
1975・・    205・・        1.81・・          371・・
1980・・    294・・        1.31・・          385・・
1985・・    365・・        1.13・・          412・・
1990・・    438・・        1.05・・          460・・
1992・・    471・・        1.00・・          471・・
1994・・    486・・        0.99・・          481・・
1996・・    497・・        0.99・・          492・・
1998・・    502・・        0.98・・          487・・
2000・・    500・・        0.98・・          490・・
2005・・    488・・        1.01・・          493・・
2010・・    467・・        1.02・・          476・・
2012・・    473・・        1.03・・          487・・
2014・・                 1.00

上より、分かること・・・現在は、30年前以上前よりは豊か感覚は明らかに上と言えるが、
約20年前の1995年頃と同等感覚で、1996~2005年より下という見方ができるのではないか。

ところが、実はそうではない。
上に列記した年収は正規雇用の年収である。
昔は、今のような非正規雇用 はなかったため、正規・非正規の合算平均では昔との対比ができないので。

上に示す2012年の平均年収473万円は、正規雇用の平均年収であり、
非正規平均年収は168万円(国税庁民間給与実態統計調査)、
正規・非正規まとめての平均年収は408万円である。


現在の408万円という貨幣価値は、いつの時代に対応するか・・・1985年以前である。

つまり、見かけの数字だけ見ると、豊かだった時代に戻りつつあるかのように見えるが、
サラリーマン全体としての実際的な経済的豊かさ感覚は、
いまだ30年以上前の段階まで落ちていると言えないだろうか?


ましてや、30年前と雇用状況を比べると、現在は劣悪としか言いようがなく、
ブラック企業と知りつつも就職せざるを得ない状況ではないだろうか。
新卒者就職率や失業率の数字だけで、雇用状態を論ずるなど馬鹿々々しいことだと思う。


僕の比較方法がおかしい、間違い、勘違いと気づかれた方は教えて頂ければ幸いです。