【ストーリー内容】
夜遅くまで漫画を読んでいたせいで朝寝坊をしてしまったまる子。だらしなさを両親から叱られながら支度を手伝ってもらい、ギリギリでなんとか遅刻はまぬがれます。しかし、たまちゃんに言われて算数のプリントの宿題があった事を思い出します。宿題をやっていないどころかプリントさえ忘れてしまっていたまる子は、改めて自分のだらしなさにガックリ。そして、たまちゃんに「いつもきちんとしていてすごいね」と漏らすと、たまちゃんは「本当にちゃんとしているのは長山くんだよ」と言い出しました。長山くんといえば、遅刻は絶対にしないし、勉強はできるし、物知り、そして親切で優しい。それでいて、恩着せがましさも自己主張の強さもない所も魅力だと考えます。そこで、まる子は長山くんを見習おうと決意。丸尾くんも加わり、山根や藤木も仲間に入ります。
まずは、長山くん本人に話を聞く事に。普通に生活しているつもりの長山くんは、声をかけられるなり、いきなり立派だ、見習いたい、秘訣を教えてほしいなどと言われて戸惑ってしまいますが、とりあえず1日のスケジュールをみんなに教えます。
長山くんが過ごす1日は決して勉強ばかりというわけではなく、遊んだりまったりしたりバランスの良い生活でしたが、まる子にとってはやはりハードルが高いものでした。それでも、帰宅後はとりあえず長山くんのようにすぐに宿題に取りかかってみる事に。しかし、学力の差から長山くんと同じ時間で終わらせられるはずもなく、終わらせられないまま遊びに行ってしまいます。公園に行くと、山根と藤木、そして丸尾くんもいました。みんな、長山くんのスケジュールに合わせて「遊ぶ」という目的のためにとりあえず外に出てきたとの事。まる子はたまちゃんの家へ、藤木と山根は永沢の家へそれぞれ向かおうとしますが、塾を休んでまで出てきた丸尾くんは行く宛てがなく、みんなに一緒に遊んでくれるように頼みます。仕方なく4人で公園で遊ぶ事にしますが、メンツがメンツなだけに全く楽しめず。次第にみんな、無駄な時間を過ごしていると感じ始めます。
日が暮れる頃、偶然長山くんに出会います。長山くんは、花輪くんの家に行っていた所だと言い、貰ったヨーロッパの蝶の標本を見せてくれました。
そんな長山くんを見たまる子は、結局は無理をして誰かの真似をしようとしても時間を無駄にするだけだと学習し、やはり自分は自分らしい生活を送ろうと決めたのでした。
【詳細ネタ】
・丸尾くんも長山くん同様に規則正しい生活を心がけて勉強もできるが、それを鼻にかけて自分で自分を「立派」「理想的な男子」などと言ってしまう所が欠点だと考えられている。さらに、親切というよりお節介な上、学級委員選挙の票稼ぎ目的と考えられて疎まれている。
・丸尾くんは自分の「大袈裟な性格」を改善したいと考えて長山くんを見習おうとする。
・山根は、長山くんのように明るくしっかりした立派な少年になりたいと考える。
・永沢もまる子に誘われたがまるで相手にせず、藤木だけ残して去っていった。
・長山くんは、朝6時半頃に起床。朝はゆっくりするのが好きで、食事した後にお茶を飲んでテレビを見たり飼っているペットの世話をして過ごしている。
・丸尾くんや山根は、7時に起床しており朝はあまり余裕がないとの事。
・まる子は7時半になっても寝ている事があり、朝食抜きの時も多い。
・長山くんは学校から帰ってきたら宿題を30分ぐらいで終わらせ、その後は遊びに行ったりテレビを見たり漫画を読んだり余暇を楽しむ。夕食後は少し予習と復習もして、時間割を確認して22時には寝ている。
・丸尾くんは遊びに行く習慣はなく、塾へ行くか読書をしている。夕食後は23時まで勉強をしている。
・長山くんは丸尾くんよりも勉強量が少ないのに頭が良い部分も憧れの的となる。
・丸尾くんは、もっと遊ぶ事が課題となる。
・おじいちゃんは今のまる子のままで良いと言うが、お母さんは長山くんを見習うべきだと言う。
【コメント】
●たぬき「『全部を全部マネしなくても良い部分だけ取り入れればいいのに』の一言に尽きるお話です」
○さぬき「いちいち極端なんだよね」
●たぬき「それに、いきなり長山くんのようになろうと思う所が身の程知らずな気もするよな。特にまる子なんかは、まずはもう一段階レベルが低い(と言っちゃ失礼だが)人を見習う所から始めれば良かったのに」
○さぬき「はじめはたまちゃんを見習う、という発想に至らなかった所も謎だよね」
●たぬき「長山くんみたいな『見習いたいな~』と思えるようなバランスが良い人というのは、本当にバランスの良い生活を送っているんだろうなとは思う。何事も極端じゃなくて、勉強も遊びも休憩も上手に取り入れて。そして、そういう生活を送っているからこそ、心にも余裕ができて人から慕われるような性格でいられるんだろうな」