母を演じる時

 

 

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私は不登校の段階を①登校しぶり期から⑤復活期までと考えて、それぞれの時の特徴を元に支援しています。特に混乱期から安定期にかけて多いのですが、子どもが不登校になると、親御さんは真っ先に自分を責めてしまいます。

 

罪悪感から子どものいいなりになってしまってたり、逆に不登校でない子以上に厳しく対応してしまう方もいます。何がOKで何がNGなのか?迷子になられる方が多いです。

 

うちの両親もすごかったです。

どこかで聞いてきた対応方法を鵜呑みにしたのか、私には何でも買ってくれた時期がありました。ER(海外ドラマ)に夢中になっていると知ればビデオを全巻揃えてくれたかと思うと、どこで仕入れた情報か?何の心境の変化か?こんなビデオばかり観ているから良くないと捨てられたりしました。(お前が買ってやると言ったんだろう?と突っ込みたいですね)

 

児童心理を専門にされている奥田健次先生によれば自分の子を不登校にしたければ、毎日、家庭内のルールを変えればいいとおっしゃられていましたが、私も激しく同意です。

 

相談者さんの中にも私のところに相談に来られるまでに、家庭内のルールを二転三転されてきたのだなと思われる方はたくさんいます。本来ならそんなことにはならないのに、やはり自信を失ってしまって迷子になったことが原因かと思います。

 

支援者ショッピングもよく聞きます。

同時にあちこちに相談に行ったり、ブログを読み漁って講演に行きまくって、真逆のことを言われて「どうすればいいの〜!」と余計に混乱、全く違う手法で元気になっている不登校家族のブログを読んで「私のやり方間違っているの?」と余計な心配まで背負い込んでいます。

 

そうなってしまうのは、実は答えが出ていて、

小手先のマニュアルに踊らされて正しい親を演じているからです。気にしているのは、失敗していないか、正しいかどうかだけです。我が子を全然見ていない、本当は親自身はどうしたいのか自分の心の声さえ聞いていない。

 

学校に行ってないことに納得なんてしてないし、ゲーム三昧の我が子に嫌悪感を感じながら、顔を引き攣らせながら「学校なんて行かなくてもいいよ」と気持ちの悪い笑顔で語りかけたりするから、親子関係が破綻します。

 

昔、私が母を責めている時、母は

「なんでこんなに責められているの、ああ、早く謝ってこんな会話終わらせたい」

と言う顔をしながら

「ごめんなさい」

と言っていました。全然悪いと思っていないことぐらいは丸わかりです。

 

 

その点、父のほうがまだマシでした。比較的、考えにブレはなく(昨日と今日で言っていることが同じ)、表裏もなく(言っていることと表情が同じ)、

 

私が「嫌だなあ」と思うことも、真正面から言ってくるのも父でした。

(母は疲れていたりイライラしている時に感情的になって生活態度は勢いで注意してくるものの、ここぞという進路や今後に関しては逃げる人でした)

 

「お父さんはお前を傷つけたかもしれない、それは素直に謝る。親失格なのかもしれない。でも親失格だからと言って何でもお前の言うことを聞くというわけではない。あくまでも親なのだから親として注意させてもらうよ。」

 

そんなことは度々言っていました。

私は父にこれを言われた時に

「クソ親のくせに〜!!!」

と反発しながらも父の言うことは比較的よく聞いていました。心にも残っています。反発されたからと言って聞いてないわけではありません。そういう言葉は蓄積されて心には残っています。

 

不登校児の母は、女優になれとよく不登校界で言われていますが、ほんと最初に言った奴ぶっ飛ばしたいと日々思っていますが、私は女優と一緒に暮らしたくないです。友達が「あなたのためを思って理想の友達を演じていたのよ」と言われたら絶交するし、私は私の夫が夫や親を演じていたことを知ったらショックです。演じなきゃ、不登校児と一緒にいられないぐらい嫌なの?

 

私のことそんなに嫌?という現役不登校児たちの叫びが聞こえてきそうです。

 

私は、不登校児たちにも、親にも、リアリティを持ってぶつかってほしいと思っています。

雑談雑談言ってますけど、雑談するのも大変な日ってあります。そんな日は「仕事で疲れている等々」伝えてもらって構わないと思っています。なんなら仕事の愚痴でも家庭で話せばいいと思っています、

だけど毎日毎日不登校児に愚痴を聞かせるのが自分的に許せないと思えば、一生懸命楽しい会話を話してみたらいいと思います。

 

大阪の下町のおばちゃんにとてもじゃないけど、黙って見守るなんて出来ないし、「怒っちゃいました」とか聞いても、気をつけてねぐらいは言いますけど、そういうキャラだから仕方ないし、急に受容型の母になんてなれないし、いきなりキャラ変しても、家庭内に緊張感が走るだけなので、そもそものキャラも大切にしてもらいながら、どうやったらリアルに親子で向き合えるのかアドバイスさせていただいています。

 

そういう生きた会話、生活そのものから出てくる会話がリアルな会話として不登校児たちに響くと私は信じています。

 

だから決して「学校に行ってほしい」という気持ちを隠せなんて思っていませんし(どうせバレるし)、学校は行った方がいい場所という認識でいいと思っています。だけど状況からすると「今は無理だよね」という正しい知識のもとに判断して欲しいと思います。

 

 

「何て言えばいいですか?」

「何て声をかければいいですか?」

「何て伝えれば怒らせないですみますか?」

 

本当によく聞かれます。けれど、大切なことは

・失敗を恐れず

・仲良くしたいという気持ちを持って

・真摯に向き合うこと

 

そして子供たちは取り繕った言葉ではなく、表情を見ています。

 

「学校は行かなくていいよ」

と伝えていたのに

「卒業式は行くの?」

とびくびく何度も聞くなどはご法度です。

完全に親の事情がダダ漏れです。しかも、これはダブルスタンダードでよろしくない。もし「学校に行かなくていい」と一度伝えたのであれば、「学校から聞かれたから母親として聞く、卒業式に行くか?返答はそのまま学校に伝える」という伝書鳩スタイルが理想です。学校には行かなくていいが、卒業式ぐらいは出たほうがいいのでは?と思うのであれば母の希望として「学校は行かなくていいけどさ、卒業式はけじめとして出たほうがいいとお母さんは思う」と必ず母親の希望と共に、筋道を立て、母も半分責任を負う形で伝えないといけません。コントロールしたいが、失敗の責任は負いたくないという方が多すぎますね。

 

一度聞けばいいものを、親の好みの返答(入学式に行く)が出るまで何度も聞く方もたくさんおられますが言語道断です、そうなると子どもは「どうせお前の好きにするのだろう?」と適当に答えるようになります。けれど、適当に答えたことを親が

「了解!」

と準備を進めれば、子どもはそれからはよく考えて答えを出すようにします。

 

マニュアルも大切です。不登校の対応というのは今までの常識とは真逆のとんでもないことを要求されます。まずは不登校の親としての基本を学び、自分に落とし込む。そして、あなたなりのお子さんとの向き合い方があるはずです。

 

 

 

まあ、こうやって私も言ってますけど、親の会のメンバーにバラされる前に白状しますが、

「父親から〇〇と不登校児に言え」

などなど、私から具体的に指示された方もおられると思います。

 

そりゃ理想を言えばマニュアル読んでいただいて、それをアレンジしてできたらいいですけど、そんなん経験ないから出来ないですよ。こっちも〇〇って言ってと言えば楽だし、上手な方は、その〇〇を上手にアレンジされて家族の雰囲気にあった形で言えばいいだけだし、でも、それを言葉にすることに納得されていない方には無理強いしないです。それはリアリティがなくなっちゃっって、不登校児に届かないですからね。

 

マニュアルを現実に当てはめると状況的にちょっと違ってくる場合もあるし、

 

要するに臨機応変ってことで笑・・・

 

あ、でも私のブログと資料だけで、元気に継続登校していますって方はたまに連絡いただきます。めちゃ嬉しいです。どの方も雑談大切にしてましたって感想です。とにかく雑談ですね!

 

 

 

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