自傷から受診、その後の経過

 

 

 

 

前々回のブログにはたくさんの反響をいただきました。

 

ご本人の了解をいただきましたのでご紹介させていただきます。

 

メッセージをくださったのは、ご相談開始時点で中2のお嬢さんのお母様(Nさん)です。お嬢様の2回目のリスカの時に、私の方から強く受診をおすすめしました。ちなみにその日は低気圧の関係で激しく落ち込む子が続出した日でもあり、強く印象に残っています。

 

ちなみにNさんのご主人は内科医でいらっしゃいます。(なぜいきなりお父さんの職業が?と不思議に思われた方は読み進めていただければご理解いただけると思います)

 

*N様とは数か月相談料を頂いた上でアドバイスをさせていただいておりましたが、現在はそういった契約はしておりません。私の方針として家庭がある程度落ち着かれて不登校の対応を学ばれた時点で契約は終了とさせていただいております・・・建前はそうなんですけど、最近ちょっと私の力不足で卒業させられず申し訳ないな~なんて思ってます、すみません...

 

卒業した子たちのその後の経過は私としても気になるものですから、できればブログの方に近況報告してくださいね~などとお願いしている関係でこうしてお便りが届きます。卒業後お便りくださってない方々も遠慮せずぜひぜひ近況報告してくださいね!

 

 

 


高田ぶらり様

ご無沙汰しております。
今日のブログを拝見して娘の近況をお話したくなりました。
娘は完全不登校のままですが元気に過ごしています。
進学予定の通信制高校の説明会や個別相談にもちゃんと行くことができました。
自転車や電車でひとりでおでかけもします。
びっくりしたのはひとりでラーメン屋さんで食事してきたことです。店員さんを呼んで注文できるなんて!数ヶ月前はマックのカウンターでさえ私の後ろに隠れていたのに。

ぶらりさんのアドバイスには本当に助けられましたが、中でも自傷行為のとき受診を強く勧めてくれたことは今に繋がっています。命綱になりました。

精神科に行っても当初娘は警戒心まる出しで答えたくない質問にはだんまり。そして正直私も先生に対していまひとつ信頼してはいませんでした。何かあったときのために主治医はいた方がいい、別の病院も思いつかないし、ちゃんと通わなきゃぶらりさんに怒られる(これがいちばん笑)

こんな考えで細く医療とつながっていましたが、先日娘から「別のお薬を飲みたい。けどネットで調べたら精神科で薬漬けにされるとか怖いことばかり出てくる。ちゃんと病院で聞いてみたい」と相談されました。翌々日に受診しましたが、これはかかりつけ医だったからこそのスピードですよね。そしてこの時に娘の相談に先生が真摯に応えてくれ、そこから本当の主治医と患者と家族になれた気がします。ぶらりさんが今日書いていた通り、ここから本当の治療だろうと思います。

そして、合うお薬の効果を実感しています。もちろん依存や副作用の心配をしないわけではありません。でも身体のケガや病気のときに薬に助けてもらうのと同じことと思っています。自傷行為や違法行為などに依存するより医師の指示の下でちょっと薬に回復の手伝いをしてもらう方が良いと。

精神科医療に拒否感を持っている方に娘の経験を伝えたい。
十代なのでまずは弱い薬を処方されました。それで充分に効きました。軽症のうちにかかれば弱い薬で対処しやすいのは身体の病気と同じ。ただし、薬にも相性があるようで試行錯誤はあるかもしれません。娘の場合は2つ目の薬で合いましたがもっとかかる人もいるかも。医師も魔法使いではないのでわかってもらう努力は必要。スクールカウンセラーの「自分で考えることができる子なので自己決定が何より大切」という助言をドクターに事前に話しておいたおかげで、A薬はこういうメリットデメリットがある、B薬のメリットデメリットはこうなんだけどどう思う?等と娘の意思を最大限尊重して診療してくれました。最初はイマイチのドクターかなぁなんて思っていたのですけどね(笑)

様々な不登校関連のブログやtwitterを見ていると、リストカットが日常的になってしまった子がたくさんいるのですね。顔も知らないその子達が可哀想で可哀想で。そしてこうならないよう病院へ行くことをぶらりさんは強く助言してくれたんだなとわかりました。

うちの夫は内科医です。
薬の功罪はよくわかっています。
そして娘を溺愛しています。
それでも、早くに薬を飲んで早くに元気になった方がいいときちんと決められた通りに薬を飲ませています。
娘がいずれ完全復活したら医師の指示の下で減薬して、やがては薬から卒業するでしょう。
こんなケースもあるとどこかの誰かの助けになるかと思い書き連ねてしまいました。

      Nより

 

 


N様、

お久しぶりです。

お嬢さん、いろいろ活動範囲が広がって、そして出来るようになったことがたくさんあるのですね。

今回の「薬を変えたい、相談したい」という気持ち、それを主治医に相談できたこと、本当に素晴らしいと思います。「主治医が嫌な顔しないかな?」そういう不安もあったかと思いますが、しっかりと言えましたね。そういうことが言えると、先生の方もお嬢さんの存在が「信頼して聞きに来てくれた子」になりますから、ぐっと信頼関係が深まったと思いますよ。

>別の病院も思いつかないし、ちゃんと通わなきゃぶらりさんに怒られる(これがいちばん笑)

私も愛を持って怒っているんですが、それでもポリシーで受診させない親御さんは多いですね(笑)度々無力感を感じますよ。

頑なに受診させたくないからこそ、私の相談に申し込みされるのかもしれません。

>自傷行為や違法行為などに依存するより医師の指示の下でちょっと薬に回復の手伝いをしてもらう方が良いと。

自傷や暴力に依存すると抜け出せなくなります。こういう相談を始めて身をもって知ったことです。薬は現代日本では手に入りにくい、でもカミソリはどこにでもあります。

途中の部分、ブログで紹介させていただいてよろしいでしょうか?もちろん居住地や家族構成は明かさず。

よろしくお願いいたします。

高田ぶらり

 

 

 


高田ぶらり様


もちろんブログで紹介して下さい!
それで救われる子がいれば私もとても嬉しいです。

夫が医者ということも書いていただいて構いません。
医者と製薬会社が結託して患者に不必要な薬を出して儲けている…という考えの方がいます。そして「医者は自分や家族にはそんなことしない」と思っている。
医療不信に陥った方にとって、我が家のケースはもしかしたら何かのきっかけになるかもしれません。

薬の力をちょっと借りて娘は外へ行くことがぐんと増えました。
そこで小さな地味な冴えない経験を積んでいます。
ラーメンを注文したり、近所の人に挨拶したり、そんなことです。
まったくキラキラしていません(笑)
けれど、それでいいと思っています。

そうそう!最近ネットの彼氏にふられちゃったそうです。
寂しくて心がザワザワするから寝付くまでラインでお話して〜と言われ、毎晩ラインで元彼の話を聞いています。
中高生のネット恋愛の相談って…私今年で○○歳なんですけど(笑)うんうん、辛いねと聞くだけです。
娘は元彼のことで悶々としつつも楽しみを見つけて気を紛らわせています。「この辛さをリスカで解消しなくなったのは成長したと思う!」と自分からラインしてきました。
医療に頼っていなかったらまたリスカしていたでしょう。少なくとも布団に潜って、食べない話さない入浴しない状態にはなったはずです。
外に出られたら思いつめる前に楽しみを見つけられる。
外に出て店員さんや美容師さんと話すことができたらそれだけで風通しが良くなる。
自傷行為という間違ったストレス解消に依存しなくていい。
人間関係で傷ついた娘は結局人に救われています。また長くなってしまいました。

ひとりでも自傷行為の地獄から抜け出せますように。

夜分に失礼致しました。

  Nより

 

 

 

Nさん、貴重な経験をありがとうございました。

また、お嬢さんのお便りをお待ちしております。

 

 

 

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