無線機の修理・調整が面白いので懲りずにまた動作未確認なシャンク品を手に入れました。
今回は、古い430MHzオールモード機IC-371でまたまたヤフオクです。
所有しているHF機のIC-741同様、この頃のICOM製固定機は、RAMユニットに制御ブログラムが書いてありバックアップ電池が無くなると「起動しなくなる」という曲者なんです。
事前に海外のここからIC371のRAMデータは入手しておきましたのでバックアップ電池が消耗してたらRAM書き込み機を作れば何とかなるはず。

荷物が届いたので早速RAMユニットの電池の電圧を確認しておきます。

本体の底板を開ければRAMユニットが見えますのでデジタルテスターで電圧を測ると3.19V。
IC-741の時は幸いにも2.0Vで消えていなかったのでまだ少し余裕がありそうです。
バックアップ電池の交換は一旦保留にして、通電確認と清掃を行います。
13.8Vを加えて電源を入れると、周波数表示できてます。

ダイヤルを回すと表示も追従です。


RAMデータは無事みたいなのですごくラッキーです。
表示も出たのでいろいろいじりたい所なんですが・・・・。
バックアップ電池の残量と通電確認もできたので焦らず清掃をします。
お掃除用洗剤のマイ〇ットを使い全体を綺麗にしていきます。
操作ボリュームツマミとメインダイヤルつまみは取り外して洗浄液をかけてからふき取ります。

ボリュームは刺さっているだけなのですがなかなか抜けないのですがガンバッテ引っこ抜きます。
メインダイヤルはセットビスで固定されているのでL字レンチを使って取り外し。
洗剤では落ちない頑固な汚れは「アルコール(アルコールランプ用)」を使って取ります。
樹脂にやさしいベンジン系のリグロインなんかも良いかもしれませんが持っていません。

お掃除が終わり、外した部材の組みつけができたので動作確認です。
アンテナつなげて受信して少し操作してみましたがSSBもFMも一応受信できてます。
ダミーロードつなげてFMで送信して・・・6W少ししかパワーでてません。

さて、これから調整が必要と思う項目は
1)電解コンデンサで液漏れ等怪しそうな個所を探して交換。
2)SSBモードの時のSメーターが1.5あたりでストップ、0まで下がらないのでメーターの調整を行う。
3)送信パワーが6.5W程度なので送信系の調整を行う。
4)IC-371は古くなると受信感度が低下するらしいので受信感度の調整を行う。
5)音声を入れた送信で歪が出ていないか確認し必要なら原因調査と調整を行う。

等々ですが、いかんせんこのIC-371(海外モデル名はIC-471)のサービスマニュアルはネット検索しても出てきません。
英語のWebページにて「IC-471のサービスマニュアルはメーカーから出ていないのでVHFモデルのサービスマニュアルを参考にしてください」という説明を発見。
VHFモデルとはIC-271(海外モデル名はIC271A/E/H)なのでサービスマニュアルをダウンロードして読んでみてます。
回路図も見比べてみましたが送受信の調整が必要なのは主にMAINユニットとRF・YGRユニットみたい。
MAINユニットはそっくりなので参考にできそうですがRF・YGRユニットの回路は別物です。
ただ、RF・YGRユニットの入出力コネクタの信号を見るとIC-271とIC-371は一応合ってます。
少し時間をかけてじっくり取り組めばなんとか調整できる・・・かな?
あせらず調整していこうと思います。