IC741のメンテナンスの続きです。
IC741の動作確認中、7MHzを受信するとCWのピート音がザワザワと雑音混じりでクリアじゃない。
本来なら「ピー」という音が「ピー」音が無く「ザワザワザワ」って。
電解コンデンサの容量ヌケでAFのどこかで発振でもしたのかって最初考えたんですが違いました。
何と10MHz帯~28MHz帯では問題なくクリアなんです。
4MHzのXTALをデジタルディップメーターのコイルの代わりに刺して発振させた信号をゼネカバモードで受信しても同様に「ザワザワ」です。
そのまま8MHzを受信すると4MHzの第二高調波が綺麗に「ピー」って聞こえます。
どうやら7MHz台から下の周波数がダメ見たいです。
ザワザワしたノイズが周波数帯に依存するなら原因はどこかのRF発信部ですね。
IC-741について調べるとPLLユニットのVCOが周波数別に4つ存在し30MHzをカバー。
その組み合わせがこれ。

(1)0.1~8MHz      VCO_1:70.5515~78.4515MHz
(2)8~15MHz       VCO_2:78.4515~85.4515MHz
(3)15~22MHz      VCO_3:85.4515~92.4515MHz
(4)22~30MHz      VCO_4:92.4515~100.4515MHz

とうやら(1)のVCO_1が不安定になっている様です。
このVCO部は金属カバーでPLLユニット基板の上にハンダ固定されており、金属カバーをガンパッテ外さなければアクセスできません。
手間をかけずに何とかならないものか、ヒントを探していたらこんな記事を発見。(公開情報大変参考になりました、「みずみずじい」様に感謝です)

IC-741で4つのVCOのうち1つしか正常動作していなかったが調整用トリマコンデンサを何回か回して回復させたとの事。
同じ症状ではないのですが関連あるかもしれません。
下記写真のPLLユニット赤丸が上記(1)を調整するC78です。



リスクも無いので試してみました。
同じシールドケースには調整用の穴が4つ開いておりトリマコンデンサが見えます。
ついでなので全部10回程度くるくる回してからサービスマニュアルの9-3に従い再調整しました。
結果、幸いにも「ザワザワ」は無くなり、綺麗なCWのビート音が受信できます。
ボリュームにガリが出ている無線機なのでトリマコンデンサにガリで出ていても不思議はありませんね。
再発するようならトリマコンデンサの付け替えが必要なんですがしばらくこのまま様子を見ることにします。