「あなた達は全員、ぼくの子供です！
昨夜、就職難で自殺した生徒がいます。
ぼくは親として守ってあげれなかったと
かわいそうで、悲しくて、さみしくて。
親として許されない。
ぼくが親として
その生徒を守ってあげれなかった事で
今後、あなた達全員を就職出来るようにします！
ぼくのコネだろうがツテであろうが
何でも全てを使い
あなたたち全員を就職させます！！
ぼくを親だと思い、なんでも相談して下さい！
わぁぁぁあああ！！」
大学生の時の事。
名誉学長が号泣しながらマイクを握り
そう話した。
私は高校生の時に家庭環境が悪すぎて
学校に行ったとしてもすぐ帰っていた。
そんな私が高校３年の５月に
司馬遼太郎の俄という本を読み感銘を受けた。
県で後ろから３０人くらいの成績の悪さ。
初めて高校３年の５月に
１年生の教科書をひらき２時間睡眠で猛勉強をした。
４か月で偏差値７０になった。
まだまだ勉強をいたかったが母に止められた。
後で分かったのだが体調不良ではあったが
膠原病になっていたのだ。
推薦を数個貰えて選んだのは
特待生として憧れる法学部の名誉学長の元で
学びたいと思いその大学を選んだ。
この名誉学長をキャンパスで追いかけまくり
毎日のように学長室でコーヒーを飲んでいた。
話を戻す。
名誉学長があんなに号泣したことで
慌てて学長室に行った。
「やっぱり来てくれたね。
わしはもう耐えがたい。
実子を亡くしているから尚更つらい。
わしが親としてその生徒を守れなかった」
ワンワンなきながら話してくれるから
私もワンワン泣きながら話をした。
１月の段階で内定が３割以下。
それを１週間で７割にもっていった名誉学長。
結果的に本当に生徒全員を就職させた。
いつものように、学長室に行き
（特別にフリーパスにしてもらっていた）
コーヒーを一緒に飲みながら
「先生、すごいね」
「すごくないよ。
わしが子供を守れず彼は自殺したのだから」
でも実は私が唯一、就職先が決まっていなかった。
法学部と畑違いのプログラマーになりたかったから
そう簡単には就職できなかった。
私は大学生をしながらほぼ同棲をし
パソコン会社の正社員もしていた。
しかしそのパソコン会社で働きたくなくなった。
素人の私でも分かるというのに
何人か集まってこのバグはどうすればいいか
話合い分からないという者もいたから。
内定はあったがその会社は断った。
名誉学長は
「たんちゃんだから少し安心してる」と言ってくれた。
「せんせぇ？三カ月で就職するつもり」
実際は４か月かかった。
名誉学長の家にもよく遊びに行き
家族ぐるみで本当によくしてもらった。
名誉学長が生徒と外食したのは私が初めてだった。
焼肉屋に行き、お互いが５人前を平らげた。
「まさか、わしが生徒と外食するとは思ってもみなかった
だから嬉しい！！次はわしのお勧めなおみせに行こう」
私は大学で自分が膠原病であること
を誰にもいわなかった。
卒業してから話することはあった。
その時に実は膠原病だと伝えた。
主治医となんと接点があった名誉学長。
私の本当の主治医は成績が１番良くて
医師免許をとるのが最短だったとか。
医者とは、法律家が認定しないとなれないらしい。
「彼は本当に優秀なんだ。すごいなぁと思う」
その主治医の話に切り替える。
大学病院の医者だったが独立する事になり
４か月診てもらえなかったが
なんとかたもった。
開院の日がやってきた。
主治医が大好きな薔薇の花束をもっていった。
すると
「わぁ～。ありがとう。嬉しいな。
その前に、謝りたい」
何を謝りたいのかと思っていたら
「本当にごめんなさい！
申し訳なくてたまらない。
ぼくが、なかなか退職させてもらえず
そのイライラをたんちゃんに
押し付けてしまった。
嫌で辛い思いを医者がすべきことではない。
本当にごめんなさい」
「え？先生？私、何とも思ってないよ。
だって白い巨塔と全く同じ世界の
〇〇医師が相手だもん。
イライラをぶつけられたとか全くなかったよ？
〇〇医者でそうとう大変で
また嫌な思いをさせられているんだなと思うと
早く大学病院を退職できますようにといのってたよ」
医者がごめんなさい！！
とてもいいと思い勘当した。
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その
目の関係でコメントが見えず
まだ公開出来ていない方ごめんなさいね。
コメ返も遅れたり出来なかったりでごめんなさいね
みなさんにとって素敵な一日でありますように。
