ゴゴは繊細で体調管理がむずかしい。

 

試しにふつうのカリカリを混ぜて与えたら、

ゴゴは胃を壊して莫大な医療費が飛んだ。

彼がいま食べてるのは、通常品の3倍の価格の超高級品のカリカリだ。

人間様よりもたかい食費だが、病院に通うと下手すれば諭吉10人突破するので、

食費でケチるわけにはいかないのが判明したからな。

 

暑いと蒸すのでアレ持ちで皮膚の弱いゴゴは、マラセチアに感染しやすい。

獣医さんに「一番の治療はともかくまずは洗うこと」と言われたので、

一日一回、蒸れやすい足と腹と首を洗って、丁寧にドライヤーで乾かす。

これが結構な重労働だったりする。

 

暑いのでゴゴは昼間は外に出たがらず、早朝と夜中に散歩をねだっては

大量のウヌコを生産する。

飼い主の睡眠時間は削れる。(笑)

 

けれども。

そんな手間のかかる日常が、なんとも愛おしいんだから、

アテクシはマゾヒストの変態なのかもしれん。

 

 

ゴゴは小さい頃から、人の愛情をたっぷり受けて育ってきた犬だ。

だから無条件に人を好いて疑わない。

この無邪気さを彼が生涯持ち続けるためなら、

アテクシはどんな犠牲でも払う腹づもりだ。

 

 

数年前に憂き世を卒業した友人のほうぷさんは、大の犬好きだった。

彼女は、ちょいと人智を越えた世界が見える人だったわけなのだけど。

ほうぷさんは、かつてゴゴについて下記のように語っていた。

 

「たくさん問題を抱えた保護犬バセット2頭を

一所懸命世話したごほうびに、神様がゴゴをくれたんだよ。

こういうご褒美のことをね、ギフトっていうの。

 

ギフトって文字通り神様からの贈り物だから

もちろん大いなる喜びだけど、試練も同時に持ってきてるんだ。

この課題をクリアすることが、次へのステップでもあるの。

 

神様から愛されるってのは、そういうことなんだよ!」

 

 

ゴゴが神様からの賜り物かどうかは凡夫のアテクシには正直わからん。

ただ、ゴゴを苦しめる運命が立ちはだかるとすれば、

それがたとえ神の意志だとしても蹴っ飛ばす。

 

犬を飼うというのは、そういうことだとわたくしは思う。