マクガバンリポートの功罪

 

現在もマクガバンリポートは世界の基準になっていて、

糖尿病食で実績があります。

 

時は1970年代に入り、

アメリカで糖尿病、心筋梗塞、がん等の成人病が

激増していることを

アメリカ政府として何とかしなければならないとの機運になり、

 

上院議員のマクガバンが

音頭をとって世界中から科学者を集め、

マクガバンリポート法(炭水化物60%、脂質20~で、30%以上に絶対にしない、タンパク質15%~)を纏めました。

 

また、コレステロールの高い卵は一日一個までとし、バターは止めるようにとの指針をだしました。

 

 

参画した科学者3000名以上と言われており、

人類史上初の推奨食事基準を提唱しました。

これにより、全世界の当局は、

マクガバンリポート法を国の基準推奨食に設定しました。

 

日本では、農林水産省が炭水化物60%、脂質20%、タンパク質20%」というマクガバンリポートの改訂版を採用していました。

厚労省も、昔は推奨していたのですが、

いつからかHPからその推奨を消しました。

 

更に、アメリカ糖尿病学会は、

マクガバンリポート法のカロリー制限法を

唯一無二のⅡ型糖尿病の治療の柱に据えました。

 

世界各国の糖尿病食は

マクガバンリポート法のカロリー制限食になりました。

 

現在もこのカロリー制限法で、

糖尿病の状態を悪化させない努力は行われています。

また、カロリー制限と運動で軽度のⅡ型糖尿病の管理は

上手くいっている症例も少なくありません。

 

マクガバンリポート法がもしなかったら、

カロリー制限さえもしない、

滅茶苦茶な食事によって糖尿病の管理をしていた

ことから脱却はできなかったでしょう。

 

そういった意味に於いて、

マクガバンリポート法の功績は大きいといえると思います。

 

しかしながら、

カロリー制限法ではⅡ型糖尿病の血糖値はほぼ下がらない

ことが現代では明らかになっていますし、

糖尿病が悪化して透析患者は世界的に激増しています。

 

透析になると寿命が短くなることから透析はなんとか避けたいところです。

また、医療財政が破綻に追い込まれます。

透析は非常に高価な治療ですから。

 

ケインのプロフィールにある世界地図を見て頂くと、

マクガバンリポート法を採用した世界各国のその後で

肥満が非常に危険な状態になっています。

 

このことからすると、マクガバンリポート法が

人類の肥満を作ったと言えるのではないでしょうか?

 

肥満のみならず、うつ、統合失調症、心筋梗塞、脳梗塞等も激増しています。

 

しかし、飢餓の方達の命を救っているのも事実です。これが功であるのは間違いないところです。

 

WHOは今でも飢餓地域や国に対する食事支援において、

マクガバンリポート法を基準に食事の支援を推奨しています。

 

そのことによって人命救助できていることは

大きな功と言えるでしょう。

しかし、先の世界地図を見ていただけると一目瞭然ですが、

食料支援を30年以上前に開始した国では、

肥満者が多く出てきています。

 

更に罪を見ると、世界の成人病患者は増え続けています。

 

糖尿病食の基準としての役割があるのに、

糖尿病は一端なるとマクガバンリポートの

カロリー制限では改善できる方は、少数です。

 

つまり、心筋梗塞、脳梗塞、精神疾患、がんなどの成人病も抑制できていないのです。

 

マクガバンリポートは世界中の科学者が1977年にまとめた栄養学のバイブルであるにも関わらず、

 

2000年以降の患者の急拡大を招いています。

 

WHOは近年の宣言の中で、

炭水化物を全体のエネルギー量から5%以内にすると健康効果があるとしています。マクガバンリポート法を推奨しない立場になりました。

 

2000Kcalの場合に僅か炭水化物(≒糖質)100Kcal以内となり、炭水化物好きにはいやな数字ですね。

 

また、アメリカ糖尿病学会の現在は、

マクガバンリポート法及びその他の食事法を受容しています。

2010年以降、この学会は低炭水化物食、

即ち糖質制限が最も科学的なデータがある

ことを表明しています。

 

近代では、卵は3個程度、バターは短鎖脂肪酸を持つことから、

食べるべきものに変化しています。

時代の移り変わりですね。

 

イギリスのサッチャー元首相のダイエットで、

卵10個を用い(一日当たり)て劇的なダイエット

に成功を収めています。

時代が変わると科学も変わりますが、

卵10個で20キロ痩せて、

元首相は非常に精力的にイギリスを引っ張りました。

 

卵も2個以上食べた時に、

体内のコレステロールが低下したとの報告が日本でもなされ、

また、最近では、脂肪肝の抑制に働くことが分かってきました。

そこで私ケインも卵を毎日食べています。

 

また、MEC食でも卵は一日3個摂取するので、

コスパに優れる卵は大活躍です。

連載でMECをディープに書いていますので、

是非お立ちよりください。

 

バターも先ほど短鎖脂肪酸のお話を触れましたが、

免疫に効果があることが分かってきています。

これからどんどん色々良い成績が出てきそうです。

 

更に、中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸を併せ持ち、

それらが腹持ちを良くしてくれることも分かりました。

お腹がスキずらくなるのは歓迎ですね!

 

まして、バターはマーガリンのように

プロセスフードではないので、大切に摂取したいものです。

 

話しは全く変わりますが、

僕は人生を謳歌したいので、

たまには炭水化物爆弾であるラーメン、パスタ、

そば、カレーを食べたいです。ご褒美として!!