アトキンス法でもアルコール多飲だと瘦せない
低炭水化物食が、肥満・HDL-C・TGを改善。
症例数は少ないですが、RCTというエビデンスレベル1の試験結果です。つまり後向き解析などのレベルの低さではないのです。
次年にDirectというエビデンスレベル1の試験でも同じ結果であり、これらの試験結果を覆すだけの試験は現時点ありません。
別の連載で力のあるすべての試験結果をまとめていますので、よろしければ目次をご確認ください。
JAMA 2007年3月 A TO Z 体重減少研究
アトキンス、ゾーン、ラーン、オーニッシュダイエットのそれぞれの1年間の体重減少効果などをみた。311人の女性を上記4グループに分けて追跡。
これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなものです。
アトキンスは低炭水化物食(スーパー糖質制限食)、ラーンとオーニッシュは高炭水化物、低脂肪食、ゾーンは炭水化物40%
低炭水化物食が体重を最も減少させて、HDL-CとTGを改善。
Comparison of the Atkins, Zone, Ornish, and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors Among Overweight Premenopausal Women
The A TO Z Weight Loss Study: A Randomized Trial ,JAMA297:969-977
アルコールのざわつき
因みに、アトキンス法であっても、アルコールを大量に飲酒していると瘦せないことを知り、過度のアルコールは危険と認識しました。
上司の場合、アルコールによる中性脂肪は高くないのに、肥満になるのは医学的な理論と異なることを体験しました。
つまり糖質制限法においてアルコールは禁止されていないことから、限度ってものがあるんだなーと思いました。
自分の場合はアルコールを47歳から少量にしていましたので、
アルコール制限は必要ありませんでしたが、だんだん“がん”年齢になることから一週間にハイボール500mL一本と大人しくしました。
これは、高濃度アルコール摂取で、咽喉のがんになった叔父がおり、
それを見ていて、アルコールも歳になったら少なくするもんだなーとの教えと考えました。
確かに、アルコールも肥満要素なので、今結構飲んでいる方は、見直しが必要かもしれませんが、
アルコールで病的な肥満になる方もいる一方で、いくら飲んでも大丈夫な方がいます。
一括りにアルコール摂取が悪いとは言えません。
糖質制限をしている医療者で、アルコールを飲む方は沢山いるもの事実です。
ですが、成人病リスクは細身の方にもあるので、覚悟なり生き方の決意(人生をどうやって生きて行くか)、生活スタイルの選択が必要かもしれません。
個人的には、アルコールは好きです。
ですから、上手く付き合うことが必要なのかなーと思っています。
ダイエットの観点から言うと、少なめにお願いしますとなります。
加えて、各国政府も制限に舵を切ってます。
何だか、つまんないなーと思うのは私だけでしょうか?
しかしながら、アルコール制限は厳しくなる模様です。
認知症加速因子として決定的なのです。