手を繋ぐことは、心を繋ぐこと | 癒やしのおもちゃ箱 ” そらとたんぽぽ ”

手を繋ぐことは、心を繋ぐこと

最近、母と一緒に歩くときに、手を繋ぐことが多くなりました。

というのも、89歳にして、足があまり達者ではないのに、

「車いす持ってこようか?」とか

「杖つくと楽かしらねぇ」とか言ってみるのですが、

「大丈夫!」の一言が帰ってきます。

 

車いす → 病人

杖 → 年寄り という母の公式があるようです。

 

そんなことないよ~~!!と思うのですが、それが今までの母の気丈さを

物語っているのですから、あとは、私がフォローすればいい事です。

 

 

母と手を繋いでいますとね。

なんだか、心も繋いでいるような気がして、とても温かい気持ちになれます。

 

昔は、母親の手は、いつも守ってくれるものという気がしていましたが、

今度は、私が少しだけ守る立場になったんでしょうか。

 

それも、きっと、また順繰りに私も守られる立場に変化するのでしょうね。

 

病院の中を見渡すと、そんな親子関係があちこちにみられます。

 

人一倍、背筋がしゃっきりして美人だった母が、

今は、背中が少し前鏡になり、小さくなってきました。

 

スーパーにいけば、カートを押して(老人車の役割をしているみたい)

籠を上下に入れて、一つは、自分のために、一つは私のために

一つづつ選んで、お肉屋らお刺身などを買ってくれます。

 

少しだけ遠慮して「これは、いいわ」というと、

「せっかく買ってあげようと思ってるのに.....」とブツブツ言ってます。

(しまった、買ってもらうのも親孝行なんだと気づきます

 

)いつまでも子供の立場でいて、保護されているというのも大切なんですね。

確かに.....

私も娘たちには、守ってあげたいといつも思ってますから。

 

最近、母にしてもらった事をたくさん思い出します。

してもらったことは多すぎて.....

反対にしてあげたことはほとんど思い出せません。

いかに親不孝な娘であったかと、思っています。

 

私には、まだ挽回のための親孝行のチャンスが残されているかしら.....

残されているといいな.....

そんなことを思うこの頃です。